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米中による日本の富収奪計画と大・東アジア再建計画  6/7 青木直人講演会

2009年09月08日 | 米中による日本の富収奪

そういう大きな、朝鮮半島をめぐるアメリカの思惑・中国の思惑がある。そして、
このアメリカ主導の、キッシンジャー、ライス主導の北朝鮮延命政策。最終的には
ーおそらく私は年内にはアメリカの「テロ国家」指定の解除が有りうるんじゃない
かと(思う)・・の訪朝も十分有りうるというふうに読んでおります。

一挙に正常化に行くとは思えませんけれどもね、その時にですね,日本が最も
お金を出してるアジア開発銀行から※豆満江(とまんこう)に支援金が行く可能性が
あるんです。

※豆満江:中朝国境の白頭山(長白山)に源を発し、中国、北朝鮮、ロシアの
国境地帯を東へ流れ日本海に注ぐ全長約500kmの国際河川である。

そして、ここで大事なのはですね、豆満江開発は、実は北朝鮮が国際社会との協力
体制を示したシンボルとしての援助だというふうに、国際機関は言ってるんです。
けど、豆満江開発で最も実利を得るのは中国なんですよ。

先ほど申しました、崩壊した北朝鮮、港が出来て何を輸出するんですか。何を輸入
するんですか。・・なんか無いんですよ。

実は中国のクライアントと一緒に新潟に取材に行ったんですよ。そしたら新潟の
関係者の人が皆笑うんですよ、万景峰号(マンギョンボンごう)来ていい事なんか
何も無い、藁しか積んでないって言うんですよ。藁を船に積んでも、商売にはなら
んわけですよ。

じゃあ誰が特をするのかと。要するに中国の国境に琿春(こんしゅん)てありますね。
国境地帯に。そこからダジンコウというのは50kmなんですよ。ここに高速道路
作れば中国が使えるんですよ。中国の吉林省、東北三省はですね、北朝鮮の貿易の
20倍もあるんですよ。だれが得するんですか、中国です。

中国は自分でお金出さなくても、公的な、海外からの援助によって自分達が使える
港を作れるんです。そして、それは明らかに日本海(の企業)との貿易拡大に役立
つんですよ。日本海側の企業の方にもですね、もはや(中国の)東北地方に比べて
2倍になった労賃に比べて半分で済む東北地方にですね、繊維製品、Tシャツとかの
繊維製品を移したいという中小企業の業者が結構あるんです。

だとするならば、北朝鮮が延命して国際機関からお金が出ると、・・・豆満江開発
なかんずく中心プロジェクトの羅津港(らじんこう)が開発される。中国の吉林省は
どんどんここを通じて日本海貿易を拡大すると、日本企業も東北に入る。これが、
中国が狙っている36号文献で提示した東北開発戦略なんですよ。

さらに概略的に言いますと、この9月6日に、実は中国の有名な東北の港、大連で
ダボス会議というのが開かれました。(開かれたの)は夏季なんです。ダボス会議
というのは、皆さんご存知かどうか知りませんけども、1970年代初め、ヨーロッパの
保養地スイスのダボスという所で行われた国際資本のビッグビジネスの国際会議だ
とご理解ください。

この会議で、かつて批判された日本の政治家が1人おります、田中角栄です。田中
角栄の資源外交は、このダボス会議で、国際資本から徹底的に槍玉にあげられたん
です。このダボス(会議)は冷戦が終わってソ連社会主義圏が崩壊した後、経済の
グローバル化が始まった時に、これまでのようにクローズした組織ではなくて、
海外にもかなりオープンにするようになったんですけれども、基本的に定例会議は
冬なんですよ。スイスのダボス。それが今年の夏、中国の大連で行われたんです、
ついこの間ですよ、5月の6日。

そこへ温家宝が北京から飛んで(きて)こう言うんですよ。「これからも中国は
開発開放政策を続ける。地域の開発を続けていく。どんどんこちらに来てくれ」と。
そして、実際来てるわけですよ。

そして来年何が始まるのか。極めて異例な事にですね、夏季のダボス会議が今度は、
来年は天津(てんしん)で開催されるんですよ。見て下さい、皆さん。天津という
のは・・ですよ。大連の真向かいにあるんですよ。そして、この天津開発に日本の
企業で最も熱心に進出してるのがトヨタなんですよ。

つまりこの天津は、かつて江沢民が上海をあれだけの大都市にしたように、今後は
胡 錦濤政権によって、再開発が様々に進むわけです。

その為に来年ダボス会議で、国際資本呼びたい。しかし、この大連のダボス会議に
参加したのは70の国と地域です。参加した企業人が1700人。大手がどんどん
来るわけです、ヨーロッパとかアメリカとか日本から。それで、これを温家宝が
東北開発に招致しようとしている、どんどん入ってくれと。

来年(2008年)はこれ(ダボス会議)が天津で行われるわけですね。天津の
北海経済圏と、東北三省を結んだ東アジア大経済圏構想、これを朝鮮半島を足で
押さえながら、今中国は行おうとしているんです。

そういう大きな流れの中で、実はアメリカの資本はこれに大々的にコミットして
いこうとしている。そういう東アジアを巡る大状況が、この朝鮮半島問題の背後に
横たわっているというリアルな認識を是非持って戴きたいというふうに思っており
ます。

我々を取巻く状況は極めて暗澹たるものであるかのように思われると(思います)
しかし、私は全くそうは思わないですね。むしろ我々の(国から)拉致した同胞を
奪還せよと。我々はそれなしに、一切の支援は出来ないという、我々の声こそが
実は最大の正義であり、北朝鮮の連帯する声であるというふうに私は感じております。

そして、日本がここで再び大国の圧力によって経済援助を復活するようになれば、
あの屈辱の拉致事件以前の日本へ還っていくのだと(いうこと)

日本は様々に、これから、各国から我々の労働の対価としてのお金、それによって
積み重ねた血税を周辺大国のエゴイズムによって収奪されてゆくという(ことになる。
そうなれば)屈辱的な我々の将来を甘んじて受け入れざるを得なくなる、という
ふうに私は感じております。

アメリカあるいは中国が、しかしながら今最も恐れているのは何かというと、実は
この10年間台頭した日本のナショナリズムなんですね。このナショナリズムは
79年に始まりました日本の中国向けODAも潰してしまったんですよ。

結局、ODAが止まったことによって中国は明らかに顔色が変わったんですよ。
あれは安倍さんが、靖国行かなくなったから中国が譲歩したわけじゃないんですよ。
安倍さんが北京を訪問する3ヶ月前に、実は北京で大々的な中央外事工作会議と
いう外交全般に関する会議があったんです。政治局常務委員が全員出席(しました)

会議の冒頭、胡 錦濤総書記と温家宝首相が大々的な外交政策の転換を発表する
わけですよ。ここで、対日批判は今後一切やらないと。事実、明らかに変わってる
でしょう、中国のメディアの報道。ODAを日本がやってるという報道がどんどん
出てきていますよ。対日批判は一切許さないですね。

地方にまで、共産党はコントロールして(います)中国のナショナリズム、反日
ナショナリズムが燃え上がれば、日本でも同じように反日ナショナリズムが燃え
上がるんですよ。それは、財界の中国投資と、中国の日本援助(中国への日本から
の援助?)に決定的にマイナスになるがゆえに、中国も押さえ込まざるを得ないん
ですよ。

そして日本もですね、日本のナショナリズムは小泉さんの靖国神社参拝で非常に
増幅された事によって、日本企業の連中は顔色を変えたんですよ。今回の福田政権
だってね、バックを見れば古賀さんとか二階さんとか加藤さんとか、そうそうたる
面々がですよ、この暗黒の小泉5年間に利権を封じ込まれた連中が次々に登場して
きてるじゃないですか。

つまり、こういう連中は、日本のナショナリズムが高まって、「中国に対して何で
日本はこんな中国援助をやるんだ。おかしいじゃないか」という声に結局は(押さ
れてる)

谷垣さんがいますよね、今回・・でこられた。彼は財務大臣やってたわけですよ。
その時に中国大使の・・が谷垣のところへ行って「ODA減ってるけど、何とか
してくれ」と言ったら、あの谷垣ですら「国民の世論を無視した援助は出来ない」
と言わざるを得なかったんですよ。

だから、もう日本を刺激するような事を中国は出来ないんですよ。それと同じ事が
今回始まってる拉致処分でも行われるわけですよ。

http://www.youtube.com/watch?v=BJL3FU4xqRE&feature=related

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