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「中国の現状と今後」石平氏講演…10

2009年09月03日 | 【講】中国の現状と今後

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【10】石平氏講演/中国の現状と今後


成長して繁栄しながら、皆様ご存知のように何万件か9万件か分からないです
けど、※暴動が起きる。経済が繁栄してる最中でも暴動が起きる国、そこが中国と、
日本とアメリカなどと違うんです。

※暴動:抗議、デモなど含む。しかし参加者100人以上を持って公式発表の
数字としているので、より小規模のケースは含まれない。その公式発表でさえ
毎日300件ほどである。

だから日本を見て、いやあ日本は大変じゃマイナス成長になったとか、別に日本が
マイナス成長になったからと東京・大阪あちこちで暴動が起きる事ないでしょ。
中国は違うんですよ。そこが中国文化の一番肝心なところ。

要するに経済が成長してる最中でも暴動が起きる国ですから、今回輸出がダメで
内需拡大は頼りにならずに、投資もカンフル剤もいつか無くなる。経済がダメに
なる、そうすると、暴動はどうなるか。

繁栄してる最中でも、もし9万件の暴動が起きるとすれば、繁栄が無くなってしま
うと、9万掛ける3か、掛ける4か、私は分からない。とにかく掛ける何々になる。
何が言いたいのかというと社会的不安がこれから確実に高まる。

そしてどこの国でもそうですけども、社会的不安が一旦高まると、必ず経済に跳ね
返ってくるでしょう。要するに投資も消費もさらに冷え込む、人間の心理として。

実はね、対中国の外国資本の投資も去年からずっと減ってる。それもまた何十%の
マイナス成長という事になる。そういう事も何ヶ月間はいいですよ。1年2年、中国
共産党の運命はこの1年間2年間で経済を10何%の高度成長に戻せるかどうかに
全てかかってしまう。

勿論私は神様でもなければ専門家でもないから、私が絶対戻れないと断言しても
しょうがないですけど、でもね、戻せない可能性が充分ある。

じゃあ一旦2、3年間高度成長の軌道に戻せなかったら、農民工の問題、大学生の
就職の問題、平等、貧富の格差、色んな問題が一気に噴出する。要するに今、中国
が貧富の格差、就職難、そういう問題を抱えながら、かろうじて安定を保ってきた
のは、唯一まだ経済が伸びているから。

それを失うと、どこかで全ての問題が噴出してきてかなりの大困難に陥る。じゃあ
それで喜べるかというと、そう簡単に喜べない。逆に例えば日本の視点からすれば
もっと危険かも知れない。

さっき僕から申しあげましたように、中国共産党という政党は、自分達の権力を
守る為に、最後にはどんなに悪い事でもやる用意がある政党。国内が大混乱に
陥って経済が落ちて、彼達の政権基盤がかなり崩れたところで、彼達は決して
坐して死を待つことはしない。

必ず別の手を考える。経済がもうきかないなら、今度は何の別の手を考えるかと
いうと、さっき申し上げたように、また愛国心、ナショナリズム、反日、あるいは
対外的暴言軍国主義に戻る。

大体ね、どこの独裁政権もよくやることですよ。国内の困難を回避するために外で
花火を打ち上げる。中国の場合もいずれそういう事をやるかもしれない。じゃあ
どこでやるか?結局日本にかかわってくる所、台湾海峡であり、尖閣諸島であり、
東シナ海である。ですからこそ今、中国共産党一生懸命やってる。海軍の軍事拡大
に力入れてるでしょ、あれ別に遊びの為にやってるわけじゃないでしょ。

毎年2桁の軍事費の拡大。今、世界中に中国を攻撃する意志のある国はどこにも
ないですよ。唯一アメリカにそういう能力はあるんですけど、アメリカはイラク1つで
手を焼いてる。まさに中国を攻撃する国はどこにも無い。

要するに中国はどこからも拒否されてない。拒否されてないにも関わらず、軍事
拡大やるのは、いつか(?)自分達が何かやるからだよ。いずれかおそらく中国は
場合によってはそういう事をやってしまうかも知れない。それこそ、日本にとって
大変な問題になるんですわね。

必ずそんな事起きるかと言うと誰も保証は出来ない。正直、中国の事を誰か
100%予見できると言えば、そいつはただのペテン師。私はペテン師になり
たくありませんので、全て予見できるとは言わない。

しかし、唯一言えることは、中国という国はこれからどんな事が起きてもおかしく
ないという事。実際、20年前にありえない事が起きたでしょう、天安門事件で。
これからそういう道を外れてしまうような可能性が十分あることは確実。

じゃあそれに対応していくためにどうするか。結局また日本の問題に還ってくる。
日本はどう対応していくか。残念ながら、今日本は全然そういう対応も国防体制も、
国家で何にも備えてない。

第一野党の党首さんは「友愛」外交を語る。あれ子供ですわ、精神年齢3歳。だい
たい友愛で・・・、相手からすれば「お前馬鹿じゃない」と信じない。本当に少年
少女の漫画の世界じゃないでしょ。信じられない。

もし、このレベルでこれからの国際問題に対応出来るわけがないという事が逆に
・・・(略)・・・・しかし色んな事が起きてくる。

肝心なのは、日本がちゃんとこれに問題意識を持って対応出来るかどうか。ここは
日本の問題です。日本がどうすべきかは今日の演題じゃないですから、また別の
機会でお話したいと思います。

とにかくこれからの中国は、日本にとって大変な問題になってくる事だけは確実で
あることを、今日の結びとして私の話を終わらせていただきたいと思います。ご静
聴ありがとうございました。



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