ダンス以前 》》》

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ダンスってそもそも。。。

2015-12-01 | this AND that

 近年作品を発表することに趣をおくことより、またダンスを踊ることよりもどうして躍りたくなるかを丁寧に探る作業をしてみたいと考えていた。それは、プロダンサーとして躍ってきた背景が大きく関わるように思える。職業ダンサーとして働いていると、決まった公演時間、イベント時間、出演回数が当然のように定められている。出演する時間になり、決められた演目で継続的に長期間躍り続けているとそもそも自分がどうして躍りたかったのかが不確かになることがあったし、躍りってそもそも毎日するものでなくない?といった考えすらも浮かんできた。

 

 

 職業ダンサーでいた当時は、躍る事に意味や役割があるようには余り思えず自分にとって躍る事が自然な成り行きであったから躍っていた。そして、それを見てくれる人達がおり、喜んでくれているのだから良いのではないかと考えていた程度であった。思うと意味づけ、価値、役割等を意識せずに躍っていた頃の方が躍りとの付き合いが楽であり、ルールに縛られず、機嫌良く躍れていたように思える。

 今でさえ「ダンスは、遊戯的でリズミカルな動きの連続によって豊かなコミュニケーションと表現を楽しむ文化である。」という定義は、理解し得るが当時の私は、躍りでコミュニケーションをとっていたつもりも表現をしていたつもりもなかった。(少し、へそ曲がりだろうか。)昨今の社会的課題解決の為のダンス、コミュニケーションを向上する為のダンス、自己肯定を向上するダンス、自己開発や自己実現のためのダンス。。。などど意義づけをされると返って躍るのに居心地が悪くなってしまうわたしがいる。(やっぱり、へそ曲がりなのだろう)

 ダンスは、なにかの道具として使われる事を喜ばしく感じているのだろうか。人をエンターテイメントする為のメディアとされたり、神様に祈りを捧げる為の行為とされたり、自己表現の媒体としてや求愛の行為やら決戦に出る前の儀礼的作法とも見られることもあるけれど。。。それは、副作用みたいなもんで本当は別に価値、意義、役割、効果なんてどうでもよいのではなかろうか。

本当のところは、ダンスにきいてみなけりゃわかりませんけどね。

 

 

 

 

ダンス以前より

 

 

 

★1)日本ボールルームダンス連盟HPより