最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

(2)

2010-02-22 10:00:14 | 日記


●ではどうするか・・・

 元凶は、「犠牲心」ということになる。
子育てをしても、犠牲心はもってはいけない。
犠牲心を感じたとたん、それはそのまま(恩着せ)につながる。
子どもにとっても苦痛だが、親も、キズつく。

 親は親だが、親も、1人の人間として、自分の人生を生きる。
とくに母親のばあい、結婚、出産とつづくうち、キャリアをあきらめなければならない。
そういうケースが多い。
そしてその分のエネルギーを、子どもや、子育てに向けてしまう。
当然、そこからは、犠牲心が生まれる。
「子どものために、自分の人生を犠牲にした」と。

が、ここにも書いたように、この(犠牲心)が、曲者(くせもの)。
子どもたちが巣立つころになると、母親たちはみな、決まって、こう言う。
「私の人生は、何だったの?」と。
あるいは、子どもに「この、クソババア!」と呼ばれてはじめて、はっと我に返る。

 だから結局は、あのバートランド・ラッセルの言葉に戻る。

 私たちは子どもに対して、必要なことはする。
しかし限度を超えてはいけない。
その限度をわきまえている親子のみが、真の家族の喜びを与えられる。

●受験シーズンの中で・・・
 
 私もいろいろな教育論を書いてきた。
子どもの受験にも、たずさわってきた。
しかし今、これだけは、みなさんに忠告できる。

 子どもの受験競争に狂奔している、お父さん、お母さんへ、
もうそういうバカなことは、やめよう。
子どものためにも、ならない。
子どものほうから、頭をさげて、「学費を出してください」と、一度は、頭をさげさせる。
そうでなければ、高い学費を出しても、無駄。
どうせ勉強など、しない。

子どもは、出してやっても、それを「当然」と考える。
もちろん、感謝の「か」の字もない。
逆に、「したくもない勉強をさせられた」と、親をうらむ。
中には、「親がうるさいから、大学へ行ってやる」と豪語する子どもさえいる。

 基本的な部分で、日本の教育は、狂っている。
まちがっている。
「教育」というより、「家庭教育」が、狂っている。
まちがっている。

 ちなみに私の教室(BW教室)では、レッスンのあとに、必ず、子どもたちを親たちに
感謝するよう指導している。
親たちに頭をさげさせる。
「みなさんは、こうしてお父さんやお母さんが、この教室へ連れてきてくださるから、勉
強できるのですよ」
「ありがとうございました」と。
この40年間、ただの一度も、この儀式を欠かしたことはない。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司
 BW はやし浩司 本末転倒 親の心vs子の心 家庭教育論 家庭教育とは)


Hiroshi Hayashi++++++++Jan.2010+++++++++はやし浩司

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●小沢疑獄vsユングの「シャドウ論」

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大筋を言えば、こうだ。

(1)どこから出たお金か知らないが、小沢氏は、
4億円で、秘書に土地を買わせた。
(2)うち5000万円については、その2日前、
どこかの土建業者から、裏金(=ワイロ)として
小沢氏が受け取ったものらしい。(ここが重要。)
(3)その大金の出所を隠すため(?)、そのあと
小沢氏は、銀行から4億円を借りた。
(あくまでも、「そのあと」である。)
つまり銀行から小沢氏が個人名義で借りたお金で、
土地を買ったことにしようとした。
(4)秘書らは、あれこれ日付をごまかすための、
小細工を重ねた。
(5)陸山会は、4億円を小沢氏に返却し、結局、
小沢氏は4億円を取り戻した(?)。

これに対して小沢幹事長は、「検察と全面対決!」と、
息巻いている。
民主党議員たちは、「ウォー」と大声をあげて、
それに呼応している(某県・民主党大会にて)。

問題は、小沢氏がもっていた4億円。
そのお金は、どこから出てきたのか?
また銀行から借りた4億円は、どこへ消えたのか?

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●毎日新聞

 毎日新聞(1-17)は、つぎのように伝える。

『・・・これまでの特捜部の調べによると、陸山会の当時の事務担当者で小沢氏の私設秘
書だった石川議員は04年10月上旬、小沢氏から現金4億円を受領。東京都世田谷区の
土地を約3億5200万円で購入したが、同年の収支報告書に記載しなかった。当時の会
計責任者で小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(48)と、石川議員の後任の元私
設秘書、池田光智容疑者(32)は、07年4月に小沢氏に4億円を返却しながら記載し
なかったとされる。

 最初の4億円が渡された直後、陸山会は関係政治団体などから集めた4億円で定期預金
を組み、これを担保に小沢氏名義で金融機関から融資を受け、小沢氏からの借入金として
収支報告書に記載するなど複雑な会計処理を行っている。石川議員は「小沢氏の手持ち資
金を隠すためだった」などと供述。特捜部は複雑な会計処理や虚偽記載への認識について、
小沢氏に問いただしたい意向だ』と。

●「手持ち資金を隠すためだった」

 4億円という大金は、どこからどのようにして出てきたのか?
表向きは、「複雑な会計処理や虚偽記載への認識について、小沢氏に問いただしたい意向」
となっているが、検察側の目的は、ズバリ、収賄罪での立件。
またそこまで行かないと、国民も納得しないだろう。

 が、小沢氏があがけばあがくほど、小沢氏は墓穴を掘るだけ。
小沢氏の一連の行為、態度は見苦しいというより、醜悪ですらある。
すでに石川議員は、「小沢氏の手持ち資金を隠すためだった」などと供述している。
まともなお金だったら、隠す必要など、ない。

●消えた4億円

 で、もう一度、金の流れについて、おさらいをしておきたい。

 当初、陸山会は、小沢氏から渡された4億円(これを4億円Aとする)で、土地を買っ
た。
そのあと、小沢氏は、4億円(これを4億円Bとする)を銀行から融資を受けている。
陸山会は、「07年4月に、陸山会は、小澤氏に4億円(これを4億円Cとする)を返却し
ている」(毎日新聞)。

 小沢氏が自分の資金で、自分の土地を買ったというのであれば、何も問題はない。
が、陸山会は、小沢氏から4億円Aを渡され、それで土地を買った。
そのあと小沢氏は、小沢氏名義で、銀行から4億円Bを借りた。
で、最終的に、陸山会は、4億円Cを小沢氏に返却している。
小沢氏は、その4億円Cを、銀行に返す。
となると、銀行から借りた4億円Bは、どこに、どのように消えたのか、ということにな
る。

 ・・・とまあ、こんな回りくどい言い方は、やめよう。
4億円Bは、マネーロンダリンされた形で、小沢氏の懐(ふところ)に戻った。
今回の事件が発覚していなければ、何かのことで、「4億円はどこから?」と聞かれたら、
小沢氏は、あの笑みを浮かべながら、こう答えたであろう。
「銀行から借りたもの」と。
つまりこれが今回の、一連の小沢疑獄の構造ということになる。

●シャドウ論

 そこで登場するのが、「シャドウ論」(ユング)。
「なぜ、シャドウ論?」と驚く人も多いかと思う。
が、もし私がここで、「小沢疑獄の構造ということになる」というだけで、ペンをおいてし
まったら、ただの政治評論になってしまう。
が、これだけではおもしろくない。
別の角度から、つまり私の専門分野から、掘り下げて、この問題を考えてみたい。
それが、「シャドウ論」。

 が、この「シャドウ論」については、たびたび書いてきた。
つまり自民党政権というよりは、戦後の金権政治の中で、それを批判しつづけてきたはず
の現民主党政権ですら、そのシャドウ(影)を引き継いでしまった。

 「シャドウ論」について、以前書いた原稿を、添付する。
これを読めば、人間の心が本来的にもつ欠陥が、理解してもらえると思う。
内容的に、かなり遠回りになるが、そこは許してほしい。

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【シャドウ論】

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●仮面(ペルソナ)

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ペルソナ(仮面)そのものを、職業にしている人たちがいる。
いわゆる「俳優」という人たちが、それである。

で、あくまでも一説だが、あの渥美清という俳優は、本当は気難し屋で、
人と会うのをあまり好まなかったという(某週刊誌)。
自宅のある場所すら、人には教えなかったという(同誌)。
が、その渥美清が、あの『寅さん』を演じていた。
寅さんを演じていた渥美清は、ペルソナ(仮面)をかぶっていたことになる。

といっても、ペルソナ(仮面)が悪いというのではない。
私たちは、例外なく、みな、仮面をかぶって生きている。
私もそうだし、あなたもそうだ。

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●みな、かぶっている

たとえばショッピングセンターで、深々と頭をさげる女子店員を見て、
「人間的にすばらしい人」と思う人は、まずいない。
顔には美しい笑みを浮かべている。
何か苦情を言ったりしても、おだやかな口調で、「すみません。ただ今、
お調べいたします」などと答えたりする。
彼女たちは、営業用のペルソナ(仮面)をかぶって、それをしている。
同じように、教師だって、医師だって、みな、ペルソナ(仮面)を
かぶっている。

最近では、さらにそれが進化(?)した。
インターネットの登場である。

今、あなたは、私が書いたこの文章を読んでいる。
で、あなたはそれを読みながら、「はやし浩司」のイメージを頭の中で
作りあげている。
心理学の世界では、これを「結晶」と呼んでいる。
そのあなたが作りあげているイメージは、どんなものだろうか。

私にはわからない。
それに結晶といっても、その中身は、みなちがう。
ある人は、「林って、理屈っぽい、気難しい男だな」と思うかもしれない。
また別のある人は、「わかりやすい、単純な男だな」と思うかもしれない。
文章を読む人の、そのときの気分によっても、左右される。

映画なら、まだそこに「像」を見ながら、相手のイメージを頭の中で
作りあげることができる。
しかし文章だけだと、それがさらに極端化する。
それがこわい。

●相手の見えない世界

以前にも書いたが、たとえばメールで、「お前はバカだなあ」と書いたとする。
書いた人は、半ば冗談のつもりで、つまり軽い気持ちでそう書いた。
しかし受け取る側は、そうではない。
そのときの気分で、読む。
たとえば何かのことで、その人の心が緊張状態にあったとする。
だから、それを読んで激怒する。
「何だ、バカとは!」となる。

もっとも小説家といわれる人たちは、こうした結晶を逆手に利用しながら、
読者の心を誘導する。
よい例が、スリラー小説ということになる。
恋愛小説でもよい。

たとえば「A子は、みながうらやむほどの、色白の美人であった」と書いてあったとする。
それぞれの人は、それぞれの美人を空想する。
その美人の姿は、それぞれの人によって、みなちがう。

●現実

が、ここで重要なことは、ペルソナ(仮面)は、ペルソナ(仮面)として、
(現実)とは、しっかりと切り離すこと。

たとえば学生時代、私にとっては、「ベン・ハー」イコール、
「チャールトン・ヘストン」であり、「チャールトン・ヘストン」イコール、
「ベン・ハー」であった。
私には区別がつかなかった。

しかしこうした現象は、何も私だけに起きた特殊なものではない。
映画ドラマの中の主人公を、(現実の人)と思いこんでしまう現象は、
よく見られる。
しかも若い人たちだけではない。
40歳前後の女性ですら、それが区別できなくて、韓国の俳優を追いかけたり
する。

が、相手を見るときはもちろんのこと、自分自身に対してもである。
ペルソナ(仮面)と(現実)は切り離す。
とくに、自分がかぶっているペルソナ(仮面)には、警戒したほうがよい。
この操作を誤ると、自分で自分がわからなくなってしまう。
欧米では、牧師に、そのタイプの人が多いと言われている。
みなの前で、神の言葉を語っているうちに、自分自身が(現実)から遊離してしまい、
自分のことを(神)と思いこんでしまう。

が、それだけではすまない。

●シャドウ

このとき同時に、自分の中にある(邪悪な部分)を、心の中に別室に閉じこめて
しまう。
閉じこめながら、自分を善人と思いこんでしまう。
こうした現象を、あのユングは「シャドウ(影)」という言葉を使って説明した。
このシャドウが、別のところで、別人格となって、その人を裏から操る。
大教会の神々しいほどまでの牧師が、その裏で、少年や少女を相手に、性犯罪を
繰り返していたという例は、欧米では、たいへん多い。

が、さらに恐ろしいことが起きる。

このシャドウは、ときとして、そっくりそのまま子どもに伝わることがある。
心理学の教科書に出てくる例として、あの映画『復讐するは、我にあり』がある。
それについては以前にも書いたので、このあとに、そのとき書いた原稿を添付
しておく。

こういう例は極端な例であるとしても、親子の間でも、こうした現象はよく
観察される。


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