最前線の子育て論byはやし浩司(2)

子育て最前線で活躍する、お父さん、お母さんのためのBLOG

●事故評価「レベル7」

2011-04-12 11:00:57 | 日記
●はじめてのレッスン(声を出そう!)
 年中児(4~5歳児)
 2011年4月11日(月曜日)

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年中児(4~5歳児)、はじめての
レッスン。
今日のテーマは、「声を出す」。
まず声を出す。
思いっきり、声を出す。
それが子どもの心を開放する。

子どもの心をつくるのは、そのあと。
子どもの知恵を伸ばすのは、そのあと。

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【声を出す】(第1回目のレッスンより)

(1)

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(2)

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(3)

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(4)

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Hiroshi Hayashi+++++++April. 2011++++++はやし浩司・林浩司

●4月12日(はやし浩司 2011ー04ー12)

+++++++++++++++++++++++++

今朝は、偏頭痛で目が覚めた。
久しぶりの偏頭痛。
オーストラリア旅行から帰ってきてからというもの、どうも調子が悪い。

睡眠調整がうまくいかない。
プラス運動不足。
歩いていても、自分の腹がポテポテする。
それが自分でもよくわかる。

が、昨日、かなり神経を使った。
いろいろあって、かなり神経を使った。
原因は、それ。
偏頭痛というのは、そのあとほっと安堵したようなときに始まる。

起きてから、「Z」という偏頭痛薬を半分に割ってのむ。
簡単に言えば、血管収縮薬。
拡張した血管を収縮させる。
神経への圧迫を和らげる。
偏頭痛は、それで収まる。

++++++++++++++++++++++++++

●風説被害

 このところ「風説被害」という言葉をよく耳にする。
今度の震災に関して、政府やNHKあたりから、その言葉が出ている。
が、「風説被害」とは何か?
それがよくわからない。
わからないというより、風説をうまく利用し、自分の利益につなげている
人や企業も多い。
総じて言えば、マスコミの世界は、つねにその風説をうまく利用している。
政府やNHKだって、利用している。
言うなれば、「風説利得」。
「風説利得」を野放しにしておきながら、「風説被害」は、ない。

 風説利得にせよ、風説被害にせよ、大切なことは、自分の頭で考えること。
自分の頭で考え、判断し、行動すること。
そういう習慣を日ごろから、養っておく。
そうすれば風説であるか、風説でないかは、自分で判断できるようになる。

●日本地図

 台所のテーブルに日本地図を、はさんだ。
テーブルの上には、透明のビニールカバーがかけてある。
そのカバーの下にはさんだ。

 その地図には、福島第一原発のある位置から、この浜松市までの距離が書き込んである。
それによれば、原発から浜松市までは、直線距離にして、約420キロ。
先日の計算では、約450キロだった。
東京までの170キロと、東京から浜松市までの270キロを足したから、そうなった。
しかし実際には、もっと短い。
たったの420キロ!

 そこで原発を中心に円を描いてみると、名古屋市から岐阜市、それに金沢市あたりまで
すっぽりと入ってしまう。
「いざとなったら、岐阜か金沢へ逃げよう」と考えていたが、その思惑は外れた。
つまり同じこと。
疎開するとしたら、もっと西まで行かなければならない。
ワイフは、「四国か、山陰、あるいは九州ね」と言った。
しかしもしそうなったら、関東方面から疎開してきた人たちと重なり、疎開先を
見つけるのもままならなくなるだろう。

 地図を見つめているだけで、暗い気分になる。

●偏頭痛

 「Z」という薬のおかげで、偏頭痛は治るようになった。
若いころは、それこそ四転八転して苦しんだこともある。
「頭を切ってくれ!」と叫んだこともある。
偏頭痛というのは、それくらい、つらい。
痛いというより、つらい。

 が、今は、まだ軽い段階で、半ば予防薬的にのむ。
偏頭痛は、それで消える。
ただ血管を収縮させるだけに、服用の仕方をまちがえると、脳梗塞を引き起こす。
医師にも、「1週に、2錠まで」と、釘を刺されている。
で、私のばあい、「1週に半錠」と決めている。

●日本列島

 話は前後するが、日本列島は、ぐにゃりと弓形に曲がっている。
福島の第一原発を中心にして円を描くと、浜松→名古屋→岐阜→金沢が、同心円の
中に入ってしまうのは、そのため。
気がつかなかった。

 で、420キロというと、遠いと思う人もいるかもしれない。
しかしそれは誤解。
先日もオーストラリアの友人が、こう言った。
「タスマニア島(オーストラリアの南にある小さな島)と、北海道は、ほぼ同じ面積」と。
形もよく似ている。

 改めて日本の小ささを、確認する。
まさに「島国」。
原発から浜松市まで420キロとはいうが、旅客機で、30分の距離。
たったの30分。

もし原発の炉が爆発したら、6時間で東京まで死の灰が届くという(アメリカ軍)。
風説であろうとなかろうと、これは「現実」。
そういうことも想定しながら、準備しておく。
心の準備をしておく。

 政府や東京電力は、「想定外」という言葉を使って、責任逃れをするだろうが、あれほど
無責任な言葉もない。
もう2度と、使ってほしくない!

●事故評価「レベル7」

 ところで今朝、福島第一原発の事故評価が、「レベル7」に引き上げられた。
TBSニュースは、つぎのように伝えている。

+++++++++++以下、TBS+++++++++++++

福島第一原発の事故で、事故後、最大で1時間あたり1万テラベクレルという非常に高濃
度の放射性物質が放出されていたことがわかりました。原子力安全・保安院などは、事故
の評価について最も深刻な「レベル7」に引き上げる方向です。

 「数時間、最初に10の16乗ベクレル/時の時があったのだろう」(原子力安全委員会
の会見)

 原子力安全委員会の試算では、福島第一原発では事故後に1時間あたり1万テラベクレ
ルの放射性物質が数時間にわたって外部に放出されたということです。「テラ」は億の上の
「兆」を表す単位で、1万テラベクレルは1兆の1万倍になります。
 
+++++++++++以上、TBS+++++++++++++

 この記事の中で、注目してほしいのは、「10の16乗ベクレル/時」という数字。
この数字は、私があの事故直後(3月15日)に書いた数字に、ほぼ等しい。
もう一度、そのとき書いた原稿を、ここに揚げてみる。
(こんなこと自慢しても、仕方ないが……。)

(3月15日に書いた原稿より)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●原発事故(日本沈没)(3月15日に書いた原稿より)

 恐ろしいことが起きつつある。
政府は、「落ち着いて」とか、「冷静に」とか言っている。
落ち着け?
冷静になれ?
しかし落ち着いているばあいではない。
冷静になれるばあいではない。
アメリカ・ホワイトハウス報道官でさえ、「緊急事態」という言葉を使っている。
「緊急」というのは、「緊急」。
それ以上でも、またそれ以下でもない。

 テレビに釘付け。
じっと見入る。
襲い来る不安感。
政府の役人や東京電力の職員の一言一句に、何も聞き漏らさないと、神経を集中する。
が、どれもおかしい?

まずあのED官房長官。
役人の書いた作文を読んでいるだけ。
それ以上の知識は、ゼロ。
記者の質問には何一つ、答えられない。
質問されそうになると、「私からは以上です」と言って、逃げてしまう。
答えられないばかりか、今朝は、こんな珍説も。

FD官房長官は、こう言った。
「マスコミの無責任は発言は、国民の不安を増大させるだけ。
謹んでほしい」と。

それに対して、すかさず1人の記者が質問した。
「どこのマスコミか?」と。
が、FD官房長官は、それに対して、タジタジ。
FD官房長官の、その発言こそが、「無責任な発言」ということになる。

 保安院の役人にしても、そうだ。
イチバン最初に登場してきた役人は、「マイクロ・シーベル」の意味すら知らなかった(?)。
記者に質問されると、一瞬、二瞬、戸惑った表情をして見せた後、「あとで報告します」と。
さらにこんなバカげた返答も。

 福島第一原発の北、20キロに、女川原発がある。
そこでは8マイクロ・シーベル・の放射能が検出された(14日)。
それについて、「この放射能は、福島第二原発からのものと思われます。
8マイクロ・シーベルは、まったく心配ない数値です」と。

 バカヤロー!
バカ、バカ、バカ!
大バカ!

 あのね、放射能の濃度というのは、距離の二乗に反比例するの!
仮に20キロとするなら、20000メートル。
20000x20000=400000000=4億!
つまり放射能の発生元の1メートル四方では、その4億倍の放射能が漏れたことになる。
もちろん風向きにもよるが、実際には、それ以上とも考えられる。
たまたま南風に乗って、女川原発に直行したと考える方が、無理。

8マイクロx4億が、どういう数値になるか、自分で計算してみらたよい。
(この計算によれば、発生元では、32億マイクロシーベル、つまり320万ミリ
シーベル。
とんでもない放射能が漏れ出たことになる!)
……と思っていたら、またまた同じ発言。

今度は、福島第二原発から、100キロ離れた、東海村原子炉周辺で、5マイクロ・
シーベルの放射能が検出された。
それについても、同じ意見。
「(福島第二原発から流れてきた放射能と思われるが)、この程度なら、心配ありません」
(NHKテレビのコメンテイター)と。

 今度ほど、私は科学者(?)の脳みそを疑ったことはなかった。

 ド素人の官房長官。
役人根性丸出しの東京電力の社員たち。
深刻さを、あえて覆い隠そうとする科学者たち。
「こんな連中が、日本の安全を担っていたのか」と、私は唖然とした。

 が、不測の事態は、不測の事態を呼ぶ。
人為的ミスが、それに追い討ちをかける。
電源機が燃料切れで、2時間も停止していた。
こうして1号基、3号基、2号基とつづいて爆発。
今は、4号基まで、爆発。

 1号基が爆発したとき、「ほかの原発はだいじょうぶです」と、確か、言っていたぞ!
そのとき2号基、3号基、4号基も併せて、対策を講じていれば、こんな大惨事には
ならなかったはず。
いいか、爆発したこと自体、大惨事!
緊急事態!

 私なら総理大臣なら、半径100キロ以内の人たちに、避難命令を出す。
福島第二原発から東京まで、直線距離にして、170キロ。
東京だって、あぶない。

 が、管総理は、こう言った。

「関係者は、命がけで、懸命な作業をしています」(記憶、3月15日)と。
前回のときは、「東京電力に、任せるしかない」というようなこと言っていた。

 だから、どうなの?
それがそれが、どうしたの?
私には責任逃れの詭弁にしか聞こえなかった。

 こういうときほど、ものごとがすべて裏目、裏目と出る。
まるでドミノ倒しのように、それがつづく。
日本の経済も、大きく揺らいだ。

株価は大暴落。
円は急上昇。

円が急上昇したのは、円キャリーの逆流が始まったため。
このあとやってくるのは、国家破綻(デフォルト)。
ハイパーインフレ。
わかりやすく言えば、札が紙くずと化す。

そこで日銀は、昨日(15日)、15兆円のお金を市中にバラまいた。
日本の心臓に、電気ショックを与えた。
メチャメチャな対策としか言いようがない。
ないが、この際、しかたない。
死ぬか、生きるか?

 私とて、日本人。
福島第一原発が、このまま静かに収まってくれればよい。
心から、そう願う。

 が、このザワザワとした不安感を、払拭することができない。
このままでは、この日本は、本当に沈没してしまう!

2011/03/15

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●バカ!

 もう一度、ここでその言葉を繰り返す。

 バカヤロー!
バカ、バカ、バカ!
大バカ!

何が「まったく心配ない数値」だ!
今になって、「数時間、最初に10の16乗ベクレル/時の時があったのだろう」
(原子力安全委員会の会見)とは!

 私のような素人でも、こんな計算はできた。
事故後1か月もしてから、「あったのだろう」とは!

 私たちの身の安全は、私たち自身で守る。
そのために自分で情報を集め、自分で考え、自分で判断する。
もちろんその責任は、自分で取る。

 テレビのレポーターの質問に答えて、ある県のある知事は、こう答えていた。
原発推進派の知事として、よく知られた知事である。
「原発の経済効果は、3700億円もあります。
しかし原発が、こんな恐ろしいものとは、知りませんでした」と。
ついでに、「(国に)裏切られた気持ちです」とも。

 何をか言わんや、……ということになる。


Hiroshi Hayashi+++++++April. 2011++++++はやし浩司・林浩司

●現実がもつ非現実性

2011-04-12 08:46:44 | 日記
●4月11日

+++++++++++++++++

長い休暇をもらい、で、今日から、
仕事始め!
私の世界では、今日から、仕事始め!
つまり初日!

が、オーストラリアから帰ってからというもの
睡眠時間帯が、メチャメチャ。
時差ボケではない。
チャンギ空港(シンガポール)での
乗り継ぎがうまくできなかった。
そのためほぼ20時間、うまく眠られなかった。
その後遺症。

で、今朝は、何と、午前2時起き。
昨夕、7時ごろ、猛烈な睡魔に襲われた。
そのまま床に。
で、午前2時起き。
一応8時間、眠ったことになる。

どうやって睡眠時間帯を平常に戻すか。
今夜は、どんなに眠くなっても、
夜10時までがんばろう。
がんばって、起きていよう。

……で、起きてから、ビデオを2本、
YOUTUBEにUPした。

1本は、メルボルン市内で、旧友と
馬車に乗ったもの。
もう1本は、メルボルンから南オーストラリア
州のボーダータウンへ行くときのもの。
列車(オーバーランド号)の中からの風景を
ビデオカメラに収めた。
その2本をUPした。

+++++++++++++++++

●1000円カットの理髪店

 全国的に1000円カットの理髪店がふえている。
私もよく利用する。
安いから……ということもあるが、それよりも早くすますことができる。
「床屋に行く」というと、どうしても、前後に数時間、みなければならない。
が、なかなかその時間がない。
そこで1000円カット。

 たいてい大型ショッピングセンターの近くにある。
ワイフが買い物をしているときなどに、すます。
時間的には、10分程度ですむ。

 これに対して、既存の理髪店が追放運動を展開している。
ふつうの追放運動ではない。
自治体まで巻き込んでの、追放運動である。
すでに1000円カットの店の進出を禁止する条例を可決した自治体まである。
いわく、「ブローアーでは、散髪した髪の毛をきれいに取り除くことはできない。
そのあとレストランなどへ行ったとき、髪の毛を落とすなど、衛生上、問題がある」と。

 つまりシャンプーで洗髪しない1000円カットの理髪店は、不衛生、と。

 しかしこれはおかしい!
オーストラリアでも、「床屋」と言えば、カットだけ。
洗髪までしてくれるサローン風の店もあるにはあるが、そういうところは料金も高い。
また日本のように料金が定められているわけではない。
が、オーストラリアでは、(アメリカでも)、衛生上の問題は起きていない。

もし衛生上の問題をいうなら、あのカミソリのほうにこそ、問題がある。
一応、そのつどカミソリを滅菌消毒することになっている。
が、私が知るかぎり、それを徹底している理髪店は、あまりない。
どこかいいかげん。
そのため私は理髪店では、いつも、剃り毛は断るようにしている。
肝炎やHIVなどの感染症を移されたら、たまらない!

 ……つまりこの世界にも、自由競争の嵐が吹き始めたということ。
今までは、地域ごとに組合をつくり、たがいに仕事を守り合っていた。
結構な稼ぎになった。
が、それがほころび始めた。

 では、どうするか?

 理髪店も反対運動などせず、逆に、カットならカットだけの別のコースを用意
すればよい。
「カットだけなら、10分、1000円」とか。
そういうメニューを用意すればよい。
それが時代の流れというもの。

 既存の理髪店は、保護の世界で、あぐらをかき過ぎていた。
時代の流れをつかむことを忘れてしまった。
たとえば今、男性でも美容院へ行く人がふえている。
……というか、ほとんどが美容院へ行く。

 それにしても今どき、「不衛生」とは?
戦後のあの時期なら、まだしも、「不衛生」とは?
どこからそういう言葉が出てくるのだろう?

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●大震災

+++++++++++++++++++++

非現実的な現実。
現実的な非現実。
この両者が、混然一体となって、頭の中で
ゆらゆらと行ったり来たりする。
「本当にそんなことがあったのか?」と、
それを疑う私。
その一方で、平和で何ごともなく過ぎていく日々。
「これでいいのか?」と、自分を責める私。

一瞬にして、3万人近い人々の命の灯火が消えた。
それをどう受け入れたらよいのか。
あまりにも非現実的な現実。
が、これがどうしようもない現実。
現実味を失った現実。
あまりにも現実的な非現実。

お悔やみを述べることは簡単なこと。
が、私には、どうしてもそれができない。
大震災から1か月も過ぎたというのに、
どうしてもそれができない。
苦しみや悲しみですら、あまりにも現実離れ
している。
安易な言葉で、それをごまかしたくない。
またそれでごまかせるようなものではない。

できるだけ早い時期に、一度、東北地方を
訪れてみたい。
自分なりに、このあまりにも非現実的な
現実を、しっかりと自分なりに受け止めてみたい。

この先、この現実は悲劇として、日本の歴史の中で、
何万回も、何億回も、繰り返し語られるだろう。
その1人の生き証人として、東北地方を
訪れてみたい。
このままでは、頭の中がバラバラになってしまう。

私の苦しみは、あなたのもの。
あなたの苦しみは、私のもの。
私の悲しみは、あなたのもの。
あなたの悲しみは、私のもの。

その両者が一致したとき、私は私でいられる。
あなたはあなたでいられる。

+++++++++++++++++++++

●テレビキャスター

 今朝のNHKテレビ(4月11日)。
ワイドショー風に、被災地をレポートしていた。
が、画面がスタジオに戻ったその瞬間、笑顔で笑う女性の顔が大写しになった。
明るい笑顔だった。
スタジオで並んで座っていた女性の1人である。
不謹慎な、まことにもって不謹慎な笑顔である。

 で、そのあとのこと。
たぶんディレクターあたりから、「叱り」が飛んだのだろう。
それからはその女性は背筋を伸ばし、神妙な顔つきをしたまま、下だけを見つめていた。
そのあと番組の最後まで、一言も言葉を発しなかった。

 が、だれがその女性を責めることができるだろうか。
何もその女性を擁護しているのではない。
不謹慎は不謹慎。
が、見るからに、もともとその程度の女性。
むしろ同情しているようなフリをすることのほうが、簡単。
が、同時に、それほど重い罪はない。
「フリ」ほど、重い罪はない。
まさに偽善者の、それ。

●私は私

 しかし私は私。
私は私で生きていく。
それしかない。
それが私に与えられた「現実」。
「私」がくじけて、どうする。
どうなる。

先日も、「浜松祭り中止、反対」の原稿を書いた。
浜松祭りの中止が発表された、その翌日の朝のことだった。
が、どうしてこの浜松まで、元気を失わなくてはいけないのか。

 その原稿の中でも書いたが、ある程度の自粛はやむを得ない。
しかし何も中止するまでのことはない。
凧にしても、励ましの言葉を書けばよい。
「がんばろう、日本!」と。
その凧を天に向かって、あげればよい。

あるいはタクシーの運転手が私に教えてくれたように、祭りのワッペンを100円増し、
200円増しで売り、その売上金を、被災者への義援金とすればよい。
浜松祭りでは、そのワッペンをつけないと、祭りには参加できないしくみになっている。

 私たちが元気であれば、それがこの日本の牽引車となる。
が、ここで私たちまでくじけてしまったら、だれがあの被災地をこの先、引っ張って
いくのか。
被災地の人たちだって、それを望んではいないだろう。
私たちががんばっているのを見て、安心するだろう。
「私は私で生きていく」というのは、そういう意味。
被災地の人たちの苦しみや悲しみを、分かち合うというのは、そういう意味。

●原発処理

 原発処理でがんばっている人たちがいる。
たいへんな作業である。
報道によれば、そういう人たちが現在、1000人近くもいるという。
頭がさがる。
と、同時に、私たちが今、支えなければならないのは、そういう人たちである。

 ただ残念なことに、福島第一原発は、日ごとに悪い方向に向かっている。
何もかも、後手後手。
もしここでもう一度、大きな地震が起きたら、どうするのか。
津波が襲ったら、どうするのか。
その対策は考えているのか。
そのときも、「想定外」という言葉をつかうのか。

原発1機が爆発しただけで、広島型原爆の約1000倍の放射性物質が、空中に
飛び散るという。
それが10年単位でつづく。
もしそうなれば、もうだれも原発には、近づけない。
それがさらに5機。
制御不能に陥った状態で、つぎつぎと爆発する。

 政府(保安院)や東京電力の発表は、すでに信用力を失っている。
戦時中の大本営発表、そのもの。
NHKの解説委員の解説など、今ではいくら聞いても、腸内のガスのようなもの。
ガスにもならない。

たいへんなことになった。
本当にたいへんなことになった。

 この非現実的な現実が、今、そこにある。
が、その一方で、まるで何ごともないかのように、今日も始まった。
窓のカーテンは、芽を吹き始めた栗の木の影をやさしく映しだしている。
この現実を、どう理解したらよいのか。
この現実的な非現実をどう理解したらよいのか。
今の私はまるで夢の中で、生きているよう。

平成23年4月11日(月)


Hiroshi Hayashi+++++++April. 2011++++++はやし浩司・林浩司