狭き道下り坂にてよそ見して 縁石衝突転倒したか
まさとし
今回のサイクリング車転倒事故で、一番腑に落ちなかったのは、
「ふつうに走っていて、なぜ鎖骨・肋骨を骨折するほどひどい
事故に至ったのか」ということ。
クロスバイクを買ってから七年間、事故を起こしたことは
一度もなかった。なのに、なぜ、こんな大怪我をしたのか?
転倒時に後頭部を打ち、脳震盪を起こして≪海馬≫の機能が
一時的に失われ、≪一過性全健忘≫に陥ったので記憶がない。
もし記憶があったなら、どこで事故に遭い、どういうふうに
怪我をしたか、明確に把握できていたはず。
事故直後から、救急車内に担架で運びこまれるまでの20分間、
まったく記憶が飛んでしまっている。どうにも気持ちがわるい。
そこで退院後、事故当日救急車を呼んでくれたという公園職員に
連絡を取り、その職員立会いのもと、≪現場検証≫をしてみた。
スイレン池でスイレンの写真を撮り、そこから長い坂を上り、
下り坂になってから右手に小池を見たことまでは覚えている。
どうやら、この≪よそ見≫がいけなかったようだ。この道は、
サイクリング・ロードだが、幅が2mくらいしかなく狭いので、
一方通行になっている。
坂は、15°くらいの勾配なので、加速度がついたのだろう。
縁石は意外と高く、10cmある。おそらく、この縁石に衝突して、
その弾みで右側に投げ出されたのだろう。
後日、息子に自転車を取りに行ってもらったのだが、自転車は
どこも壊れていなかった。私の身体だけが壊れてしまった。
自転車の故障ではなく、≪よそ見≫による典型的な自損事故。
ひょっとしたら、後ろから何者かに押されたのではないかとも
妄想したが、≪現場検証≫をしてみて、その可能性は小さい
ことがわかった。これで納得できた。