葡萄舎だより

海峡の街・下関の、葡萄舎の住人・洒人 (しゃじん) が身の周りの些事片々を書き綴ります。
本人は日記のつもりです。

人間七十五年・夢幻

2006年12月27日 10時27分12秒 | 日記 ・ 雑記録
信長、秀吉、家康。 戦国の三傑で誰が好きかと問われれば、迷わずに信長だ。
信長が好んだ 幸若舞の 「敦盛」 の一節がある。
   人間五十年、下天の内をくらぶれば夢幻のごとくなり
信長が登場するドラマで、一度や二度は舞いが演じられる名場面で、
本能寺での最期の壮絶さと美しさなど、子供心にゾクッとして見入ったものだ。
で、いつの頃からか人の一生は五十年、と思い定めて成長していた。

これまでの人生で、たいしたことも出来ないまま還暦を迎える歳になる。
人間五十年といいながら、その50歳はとっくに過ぎてしまった。
いまや寿命の80はザラだけど <老醜を晒したくない> という思いは強い。
深い根拠はないが、私の一生の目安は七十五歳と設定した。
その年なら <呆け> も <衰え> もまだ最終局面には入るまい。
それより生き永らえても <得した> とは思わない。
何事につけ、余力を残して散るのが私の美学、だ。

還暦を来年に控えた9月の誕生日に思い立って、
2022年の75歳の誕生日まで、カウントダウンに入った。
今日と、残された日々を大切に生きるために。

自己満足と自己陶酔のHPだから、表紙にカウントダウンの表示をした。
便利な世の中で、2022年の日付と、日本時間を入力すれば
秒の単位まで計って表示してくれる。
ついでに、生まれてからのカウントアップも表示した。
過ぎた60年の、なんと多い日数よ!
残された15年の、なんと少ない日数よ!

秒単位で刻々と減っていく残りの日数と時間を眺めていると、限られた時間が怖くなる。
強迫観念に襲われて何も手につかなくなる一瞬だ。
まぁ、ボケ~っと過ごすよりはよかろう。

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