6日は小学校の入学式。
PTA役員としてお世話のついでに来賓席に座ることはありましたが、今回初めて正式に来賓となってしまいました。
しかも、PTA会長として祝辞もありますから、他のお歴々を差し置いて最前列と言う…
身分不相応な席ではありますが、受けた役割はしっかりこなさせていただきたいと。
いろいろ伝えたいことへの欲はありましたが、対象が新1年生ってことなので、できるだけ短く、それでいて伝えたいことは外さず…苦労しました。
テーマは「命を大事に」ということ。
「他のおかげでもって、今ここにいる」ということを伝えたかったのですが、言いたい事を全部含めちゃうと”法話”になっちゃいます。
戦争や死刑制度なども含めた「命を奪う行為」、また食べ物として「命」を差別していること、自分の命と何一つ価値の変わらない他の「命」をいただくことによって「生きている」こと…。
まぁ、祝辞の言葉では無理ですね。
なので、新たな環境での「お友達を大切にする」ということと、「育ててくれた親の恩」と言うところにしぼって、そのことを言葉にしてみました。
反省としては「おかげ」という言葉をしっかり使えばよかったかなと。
あとは保護者向けに今ここに居るのは「当たり前じゃない」ということをテーマに。
これは震災のことを具体的に盛り込むことも出来るのですが、これまた法話じゃないですから、一応お祝いの範疇を超えないような言葉で。
祝 辞
新一年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
夢いっぱいの気持ちで、このK小学校の門をくぐってきたことでしょう。そんな新一年生にお祝いの言葉を送りたいと思います。
これから小学生となるみなさんは、学校でいろんなことを勉強するあたらしい生活が始まります。自分でいろんな用意をし、おかあさんやおとうさんではなく近所のお兄さんやお姉さんに連れられて学校に来ます。お友達と一緒に通学する子もいるでしょう。
そこでみなさんにお願いです。授業で習うお勉強だけではなく、お友達を大事にするということをお勉強してください。いままで君たちが大きくなるまでには、おとうさんやおかあさん、おじいちゃんやおばあちゃん、保育園・幼稚園の先生と言った大人の人たちの助けがないと大きくなれませんでした。これからはそこにお友達と一緒に過ごす時間が大事になってきます。自分だけでは成長できないですから、ぜひお友達を大事にして、仲良く過ごしてください。そして、お友達を大事にすることといっしょに、命を大事にすることをお勉強してください。
さて、保護者の皆様、お子様のご入学、誠におめでとうございます。
昨今の出来事を通して、あらためて今ここに生きているということが当たり前ではないことを痛感します。この日に我が子が入学式を迎えることを喜びつつ、これからも笑顔で子どもたちが生きていけるように大事に育ててあげてください。もちろん、子育てにはいろいろな悩みも付いてくるでしょうが、一人ではなく、PTA仲間と共に保護者も命の大切さを学んでいければ良いなという思いとともに、お祝い申し上げます。
まぁ、最後にはお決まりの来賓者への言葉があるんですが、そこは前会長の原稿をそのまま拝借。
「ご臨席賜り」なんて普段使わない言葉は、とてもおもいつきませんのでね。
この式を進行するのは教頭先生なんですが、今年度から新しい先生に。
これが素敵な先生で、ゆっくりとやわらかい子ども目線の言葉で進行されます。
あとで感心したことをお伝えしたら、「卒業式ではカチッとしますが、入学式は子どもらが緊張してますから、それを出来るだけ和らげたいと思ってました」とのこと。
式ですからある程度格式も必要なんでしょうが、この子どもを大事にするバランス感覚が素敵です。
おそらく今までも優しい言葉で進行してきたんだとは思いますが、この先生の口調や声のトーンがとてもやわらかいイメージだったもので(容姿は私とおなじ強面系ですが…笑)
他にもこの教頭先生と事務的な用事でご一緒してますが、この新米会長をうまく乗せてやって行ってくれそうで助かります。
この日、式の後にもいろいろPTA役員の作業があり、さらには夜に第1回の役員会が開かれました。
いろいろと課題は山積みで、予定時間をかなりオーバーした会議になりましたが、単に学校の言いなりのPTAだったり、逆に学校に意見ばかりするPTAだったりすることなく、相手側の意思も確認しながら進めていくことが出来そう気がします。
役員のみなさんに負担はかかるでしょうが、私が会長になったということはそういう流れなんでしょう。
時間をかけてでも、気持ちの確認をしながら一年間進めていければいいなと。
その分、事務作業は効率化して手間を減らせればなと。
今後、この小学校だけじゃなくPTA南ブロックの会長としての役割も始まります。
あんまり足元のことから離れて、大きく出て行くことはしたくないのですが、言葉を発する”立場”をもらうことで、学んできた「目の前にいる人を大事する」視点で物事が進められればうれしいですね。
(という気持ちの中には、行政単位が大きくなれば、そこにいる一人一人と離れた動きになるんじゃないかと言う懸念や偏見があるんですけどね…苦笑)