脳活性効果が高いダンワールドの棒ストレッチを紹介します。肩や腰、わき腹など全身をくまなく伸ばしてリラックスするとともに、棒の動きで脳活性を促します。
私たちの脳は、道具を体の一部としてみなす習性があります。たとえば、棒を使って物をとるとき、脳は棒を自分の手や指と同じようにとらえ、棒に指示を出そうとします。また、長いはしごを担いで狭い道を通るようなときも、脳はハシゴの両端部分を体の一部とみなし、通行人や障害物にぶつからないように、細心の注意を払います。
道具を使って体操するときも同様です。体操をするときに使う棒やロープは、脳にとっては体の一部です。道具を使うことで、脳の指令系統も複雑になり、脳活性化が促進されます。
今回は、棒を使って行うダンワールドのストレッチをご紹介します。脳と体の感覚を鍛えるうえで、たいへん効果的です。
<片手で棒をくるりと回す>
1. 立って棒の中央を右手で握ります。
2. 右腕を前に伸ばします。手首を内側に回して、棒をくるりと一回転させます。次に反対方向にも回します。棒を回すときに小指が離れないように握りましょう。
3. 棒が回転するときに、手首からひじ、肩までの筋肉がしっかりと動いているのを感じてみます。
4. 10回転ずつ行ったら、棒を左手に持ち替えて、同じように回します。
このストレッチは、手首やひじ、肩を強化する効果があります。棒を勢いよく回しすぎると、手首を痛める恐れがあるので注意しましょう。ゆっくりと回して、手首から肩までの感じに集中するようにします。
<棒を使って肩回し>
1. 両手で棒を握り、横にします。握る手は、甲を上にします。両腕は肩幅ほどに広げます。
2. 両手を上げて耳の横を通って、目いっぱい後ろまで引き上げます。
3. これ以上後ろにいかないと感じたところで、さらに後ろに押すようにして、肩関節とその周りの筋肉を刺激します。硬くなっている部分を感じながら、10数えます。
4. ゆっくり腕を戻します。
5.①に戻ったら、両手の間隔を少し広げ、②と③を繰り返します。腕が下まで回るところまで棒を持つ手の間隔を広げます。
6. 肩が後ろに完全に回って腕が回転する幅を見つけたら、今度は両手の間隔を1センチずつ狭めていきます。肩の回転半径が徐々に広がっていくのを意識しましょう。
<棒を立てて上体を伸ばす>
1. 足を肩幅に広げて立ちます。床に棒を立てて、胸の高さで棒を持ちます。
2. 棒で床を押すように、体の重心を棒と両足にのせながら、上体を下げます。
3. 上体を曲げながら、胸が強く引っ張られるように、両手の位置を調節します。
4. 頭は下げず、視線は両手を見ます。手を少しずつ棒の上部に上げていき、胸から脇までを伸ばします。