回避依存症とは文字通り依存する事から逃げるという精神状態を表しますが、私たちの成長の過程では通常愛情を注いでくれる親に世話をしてもらい、充分依存する事を体感してから自立に向かいます。
ところが何らかの事情により親から愛情を受け取れない状況を感じた人は 自分を安心して受け止めてくれない親に依存する事、甘えることを諦めて自分で自分の面倒を見ようと無理やり早い時期に精神的に自立しようとしてしまいます。そして自分の面倒を見るだけでなく、自分を充分愛せない親のサポートをせざるおえない立場になる場合もあります。本当は無条件で愛されたい気持ちを押し込めて見捨てられないために心理的に親の保護者のような役割を担ってしまったりもします。
回避依存症の人が依存から回避する心の奥にあるのは、愛情を求めても与えられないという諦めと親密な関係性に対する恐れなどが入り混じって、不可解と思われるような行動パターンに陥ります。パートナーに投影しているのはかって自分を愛さなかった、依存できなかった親の姿のようです。一定の距離感でしか繋がれない人たちの心の闇には深い悲しみと恐れと無償の愛情を求める気持ちが混在しています。
そのことに気づく事が大切です。