「自分が与えたものを受け取る」という話を前回しました。補足として書いてみたいと思います。
最近、何人かの方とお話をさせていただいたのですが、「自分が自分に与えたイメージを受け取るということはよくわかるのですが、頭の中に過去の嫌なイメージや未来の不安が出てきて、消そうとしてもなかなか消えないです、どうすればよいでしょうか?」とご質問をいただきました。
頭の中に浮かぶのは自動思考なので、全くきれいになくなることはないでしょう。
私たちは一日中、頭の中で何万回も様々な思考をしています。
自分にとって望ましくない思考を消すことは難しいので、そこにさらにエネルギーを注がない、流れる川に、その思考を浮かべるような感じにすれば、それも自動的に流れていくのではないかと思います。
手放そう、消そうと意識すればするほど、エネルギーを注いでしまうので、ふわっと川に浮かべるようなイメージをするのが効果的でした。思考は戻ってきても、また川に浮かべれば良いのです。
日頃、パートナーシップのご相談を受け、皆さんの願い事を聞かせていただくのですが、びっくりするぐらい、願い事と同時に全く正反対のイメージに心を占拠されていることに驚く事があります。
その事に、ご本人は、ほとんど気づかれていなくて、「叶わない、叶わない」と悩んでいらっしゃるのです。
「最愛の人を愛し、愛される」と同時に「私は愛される価値がない」と言ったように。
「私は愛される価値がない」と信じて、それを自分に与えているのですから、「最愛の人に愛される」といくら思ってもきれいに相殺されてしまいますね。
セラピーでは、「愛される価値がない」という信念がどこで創られたのかを探っていきます。
インナーチャイルドの傷であったり、これまでの恋愛体験であったり、またまた前世のトラウマであったり、そして、その時の自分と対話したり、感情を感じきったりして、自分自身を理解して癒していくというプロセスをやっていきます。
そのプロセスにより、「私は愛し、愛されてよいんだ、愛される価値がある」という結論に達することになるでしょう。
しかし、このプロセスを何回も何年も繰り返しても、願いが全く叶わない人にたくさん会ってきました。
なぜならば、セラピーを受けてしばらくは、何となく新しい信念に入れ替わったとしても、過去の嫌な記憶に基づくイメージや、未来の不安という自動思考は、勝手に起きてきて、気にするあまり、また、そちらにエネルギーを注いでしまうようになるからです。
「私はこんな思考が浮かんでくる、まだまだだ」と自分に与えるので「まだまだな現実」が強化されてしまうんですね。
これからは、自動思考はコントロールできず、勝手に起きるものと認めて、それと戦わない、過剰にエネルギーを注がず、受け取ったらふわっと流すようにして、望ましいイメージを大切にしてみてください。
そうしていくと、いつのまにか願いが叶っていくという体験をきっとされると思います。