日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

長かった・・・   雲取山/七石山/高丸山/日陰名栗峰/鷹ノ巣山/六石山 Pt.2

2014-05-01 03:08:39 | 山行

Pt.1  ======>
入山日 2014年4月27日(日) 単独 快晴                      (鷹ノ巣山を通過し、直下からみた鷹ノ巣山と日陰名栗峰の一角(たぶん) )
さて、朝5時から歩いて、粘って歩いて雲取山に行って七石山山頂に到着したところからの続きです。

七つ石山頂への登りは意外にきつく感じた。誰もいない山頂で腰をおろしての小食事休息をとる。


七石山から東へも、平穏な縦走路が続く。(P ↓) 鞍部のような地点から、尾根センターを行く道と、巻きに入る道にわかれる分岐では、迷わず尾根センターのほうへの踏跡を選ぶ。今日そちらを歩いて、高丸山、日陰名栗峰などを初踏みしないと、今日の歩きの意義が半減してしまうから。



七石山から下った鞍部からしばらくの間は、アップダウンを繰り返し、あまり顕著でない平らなピークをいくつかこえていくイメージで、(P ↓) 高丸山は知らない間に、通過してしまったかなと思った。いくつかめの鞍部に高丸山→の標識があり、まだ通過していないことを悟る。




左に見えるのが高丸山、そこから鋭角に曲折して右に連なっているのが日陰名栗峰だと思う。


高丸山への最後の登りはこの縦走路最大の急登だったような気がする。粘って、少しづつ高度を上げて行く。 急登地点でも防火帯分の伐採処理はしてある。



登りついたピークは平穏ななだらかで静かな東西に長いピークだった。いつのものかわからないような、古ぼけた山名板が立てかけられていた。高丸山初踏み。



高丸山からは90度右に折れるイメージで地図上線がひかれていたが、それを無視して最短距離の尾根型を下ってみた。この日初めての、ヤブっぽい下り歩きを少しするも間違いに気づき踏跡明瞭の一般ルートにトラバースして復帰した。
(日陰名栗峰へ向けて、間違い斜面を少し下る)


日陰名栗峰のピーク周辺も東西に長い平坦ピークだった。



日陰名栗峰、ここにも古い山名板がある。ここも初めて来たピーク。ここもだれもいない静かなピーク。そういえば、七石山から東方面では行き交う人や同一方面へ進む登山者も稀。急に静かな雰囲気の歩きに変わった。



日陰名栗峰から少しだけ先に進むと、南方面の眺望が素晴らしい開けた場所にでた。ここには、4,5人組の大学生風の青年たちが、ゆっくりくつろいでいた。彼らは、どこから歩いて来たのだろう。少し離れた場所に腰をおろし、ここでも景色を見ながらの栄養補給をした。実は高丸山周辺あたりから、大佐飛で起きたというか、10時間超の歩きをすると、息がむせるような咳き込むような症状の予兆が出てきていた。なので、ここでは、スポーツ飲料、ゼリー、パンなどでしっかり栄養補給を行った。
正面に小河内ダム、その上に三頭山が見え(p ↓)、 その左には御前山、大岳山という懐かしい山々の稜線が見えていた。




(左、大岳山。右、御前山のはず)



休憩地点付近から鷹ノ巣山でしかありえない山容が見えてきた。あれを超えるのにまた一のぼりか。


鷹ノ巣山の鞍部の避難小屋には、数人の登山者が休んでいて、そこはノンストップ。一挙に鷹ノ巣山頂に向かう。直下ののぼりは急登の連続になるけれど、(P ↓) こらえて登っていくと案外コースタイムの30%減くらいで山頂に達することができた。



鷹ノ巣山頂直下は意外にも岩稜帯もあった。ここは一度来ているはずも、ほとんど記憶にない。前回ここに来た時の自分をちょっと見てみたくなった。せめてもその時の写真(もちろんアナログ)を自宅に戻ったら、探し出してみてみよう。
振り返ると、遠く歩いて来た雲取山(中央)が見え、そこから辿ってきたピークが見えていて、気持ちよいこと・・・



鷹ノ巣山は、やはり人気山だった。山頂からの雄大な風景が、その理由を物語る。山頂には30人くらいはハイカーがいただろうか、皆さん座って、食事などをされていた。雲取山からの登山者は多数派ではないはず、でも、ここがメインの目標でも結構いい山歩きコースが計画できるのではないか。


まだ先も長いので、鷹ノ巣山山頂では、さほどゆっくりもせず。鷹ノ巣山頂からは最初急に下り、その後はまたなだらかな尾根道になる。(P ↓)



鷹ノ巣から歩いて30分くらいの地点は古い巨木が周囲に点在する、趣のある森の中を進む。巨木の倒木もかなり転がっていた。



稜線を歩いていて、掘りきりのような地形が3度くらいでてくるな、と感じていて(P ↓)のピークに着いた。ここが城山だと思うが、実はこの山名の存在はこの山行を始めてから、昭文社地図を見ていて知った。



もう歩き始めて9時間30分以上経過しているので、この辺はおのずと早歩きになる。熱いので、帽子を取っていて、すでに上ウェアは半そでシャツ1枚。六石山の山容が目の前に見えてきた。



奥多摩駅についても、そこから留浦まで、バスに乗らなければならない。そろそろバスの時刻が気になりだす。なんでかというと1台のがすと1時間30分を待つイメージで、しかも最終は18時台だったから。六石山は登山道から離れた地点にあって、ちょっと寄り道して立ち寄る位置関係になる。そこに行っている場合か、と感じる自分もいたけれど、ここはまだ行っていなかったので是非寄りたかった。登山道分岐からわずか3分ほどで六石山頂に到達。(P ↓) 歩き始めてから約10時間。ここも百村山ほどではないけれど、遠い山だった・・・



六石山からは目だった登りもなくあとは、下っていくだけ。(P ↓) 北方面の長沢背稜のでっかい山容を横目で見ながら、降りていく。さすがに11時間の歩きを越えると足裏やつま先が少々悲鳴をあげだしていて、早く歩こうという状態にまでもっていけず、いささかだらだら歩きになる。早く駅に到達しなければいけないのに・・・・
緩やかに雑木の斜面を巻いて下っていると、突然、直前までしていなかった足音に気づいて驚いてふりかえると、若いトレラン娘。華奢でいかにもアスリートな体系にトレラン走者でしかないスタイル、日焼けしたかわいらしい顔の娘だった。こちらのちょっとしたびっくりが伝わったのか、振り返ったなな”と目が合うと、あちらもちょとびっくりした感じ。なぜ娘が驚いたかというと、なな”がイケメンの単独お兄さんだったから・・・ (こういうことを、書いているとぶっ飛ばされますね ) 挨拶を交わして、なな”に気兼ねして追い抜いた直後は控えめに走っていたけれど、見えなくなる頃は、ものすごいスピードで、コースを下り降りていった。それまで、しばらくだれだれの歩きに陥っていたけれど、トレラン娘の快走に触発されたか、急に気持ちが元気になって(単純なヤツ) 高校生の時、大菩薩峠超競歩大会(42キロ)を走破した時のような自分の歩きを取り戻して、みー猫さんのごとく斜面を颯爽と下りおりたのだった



最後はこんな暗い植林帯の中を延々降下する。



途中2軒ほどの廃墟を過ぎて神社があって、その傍らにこんな野仏があった。




下方に細い車道が見えて、達成感が沸きあがってくる。しかし、これで終わりではなくまだ奥多摩駅までは山道に入り込んだり、車道を歩いたり、近道の小道を歩いたりいろいろあった。
林道に降り立った時点で時間を看ると、なんとコースタイム通りあるくと、ぴったり17:15に奥多摩駅に着く見込み。この17:15なら留浦の自分の車に戻れる。これを逃すと1時間40分待ちの最終便しかなくなる。(それだけは、勘弁してもらいたい) ならば、少し走るしかないか。


course : 留浦 5:08 ・・・  鴨沢 5:15  ・・・  小袖登山道取り付き ・・・ 七石小屋 7:39 ・・・ 雲取山 9:31-9:50 ・・・ 七石山 11:02 ・・・  高丸山 12:11  ・・・ 日陰名栗峰 12:37 ・・・  鷹ノ巣山 13:33 ・・・  城山 14:31  ・・・  六石山 15:01 ・・・  林道に降り立つ  16:32 ・・・  奥多摩駅前へ 17:00

ほとんど、車も来ない、人通りもない車道を小走りしながら、駅に向かう。意外と里にでると迷ったりする。ここは2度目に降り立つ里だが、前回のその辺の記憶はほとんど無い。一度道迷いでもしたらアウトだな、とか考えて小走っていると、この日に限ってはうまく駅の方面に進むことができた。奥多摩駅に到着したのは、バス発車の約15分前。背中やシャツを乾かしながら、バスの前でアキレス腱なんかを伸ばしながら、今日の歩きの余韻に浸った。
電車登山者だった頃の自分では発想もしなかった今日のコースの日帰り歩きは実際してみて、できたことにまず達成感。懐かしい尾根を再び歩けてこれも満足。眺望も素晴らしかった。
今日のコース、留浦から雲取山、奥多摩駅だと32Kmくらいになるようだ。自宅に帰って、ヤマレコなんかを見ると、やはりあの娘のようにトレランで走行するの人がいるようで、とても普通の登山者ではできないような走行記録がいくつかあった。あの娘の走りをみたら、そのくらいの時間で走行できるよな、と納得。
今日は高丸山辺りでは咳き込みの症状の予兆と共に、ちょっと眠たいような頭が思いような感じになった。山歩き(特にロング)の前の晩はもっとよく寝ないといけないと思ったのが反省点。それにしても、この尾根とっても爽快な尾根なので、季節を変えて再チャレンジもいいかなと思った。でもその前に、全く未踏の長沢背稜歩きのほうが先かな。  ■■




これに乗って留浦に帰って、18:00 ちょっと前。 


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6 コメント

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下りは早くないですよ (みー猫)
2014-04-30 23:11:11
こんばんわ。
富士山と、ひたすら続く登路が良い雰囲気ですね。
この方面はいつもどう取り付いていのか、考えがまとまらないのでななさんの記事を参考にさせていただきます(笑)・・・下りはやっぱりハイトスさんがずば抜けて速いですよね。宝刀の抱きつき降りや、さらにサル走りなどの新ワザもあみ出されて居られるようですし置いていかれっぱなし(笑)・・・・今後は小屋が近づいたらななさん42歳でしょって全員から言われるのでは(笑々)お疲れ様でした。
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みー猫さん (ななころび)
2014-05-01 19:10:13
こんばんわ。
あの日、結構暖かかったのに、富士山くっきりでラッキーでした。
みー猫さん、雲取山方面はまだでしたっけ。ルートも一般道だけでもいろいろあるので、ヤブルートを絡めたらいくらでも楽しめそうです。みー猫さんには、真っ白な季節の歩きが似合うような気もします。
ハイトスさんの下りの速さは驚くほど、自分も下りだけならトレランの人みたいにいけるような気がしますが、登りのランはとても無理ですね。
42歳の件は、最近実年齢より若く言ってくれる人が少なくて、ちょっと面白かったので、記事にしてしまいました。
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雲取山 (たそがれオヤジ)
2014-05-02 21:44:36
お疲れさまでした。
確かに、歩きがいありのコースですね。30キロくらいのお歩きでしたでしょうか。
私は、雲取山に関しては、三峰神社からのコースしか歩いたことがありません。鷹巣山には雪の時期に歩いたことはありますが、いわゆる石尾根は、歩いてみたいなと思いながらもそのままになっています。
参考になりました。
ところで、余計なことですが、バス時刻に間に合うようにダッシュするのは、注意した方がいいですよ。私の友達が、これでヒザをダメにして、山歩きの度に痛くなって、2年ほどまともに歩けなかったとぼやいておりましたよ。
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たそがれオヤジさん (ななころび)
2014-05-03 20:12:32
こんばんは。
確かに1日で歩くと、十分すぎるほど歩きがいはあると思います。雲取山荘に泊まると2日目復路7時間の歩きになります。下山に7時間って、それだけでも結構な時間ですよね。たまには、山小屋でゆっくり酒でも飲んでの山歩きもいいかなと思っています。
最後のダッシュは要注意ですね、ひざ痛だけは勘弁なので、以後注意します。ただ、私の走りのスピードなどたいしたことがないので、今まで痛めるまでに至っていないのかもしれませんね。
今日は、たそがれさんの記事を参考にして、前黒山に行ってきまして、結構よかったです。
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お久しぶりです (mari)
2014-05-30 05:52:18
事情で半年ほど山お休みしていました。
久しぶりにななさんの所を覗くと雲取山に来られてたんですね~。
GW、確か初日の26日に奥多摩小屋のビールが売り切れたんです(笑)
補充されてるか気になりながらも5月2.3日と私達も歩いてきました。(もちろん最低限のビールは持っていきますが 笑)
七ツ石の小屋が新しくなって活気づいてるのに奥多摩小屋は寂れる一方です。テント泊する人はすごい勢いで増えてますが・・・

石尾根縦走お疲れ様でした!
私も体力つけてまた歩きたいです。
でも長いですよね~(笑)

廃屋上の山の神にお供えしてある造花、5年ほど前にお供えしたんですけど、今週取り換えてきます(^^)/
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mari さん (ななころび)
2014-05-30 22:06:40
mari さん、こんにちは。ブログ見てますよー。
去年の秋頃から山に行かれていなくて、ちょっと心配してました。観光記事もいいけど、ray-mariさんには、楽しそうな山歩きがやっぱり似合います。

GWには、ホームの雲取山に行かれたんですよね。あの記事を見た時、数日違いだったので、ちょっと残念に思ったものです。自分にとって、15年ぶりくらいの留浦(鴨沢)からの歩き、超懐かしかったです。それと、念願だった石尾根日帰りも楽しかった。(けど、長かった。)

奥多摩小屋は外壁あたりが破損しているように見えましたが、ちょっと寂れ気味ですか。
今年は、自分も秋くらいまでに雲取山周辺で、天泊歩きでもしてみたいのですが、もし再会できましたら一緒に宴会をしてください。
今週末、雲取山ですか? さすがに、今週は行けないなー(笑)。 rayさんにも、よろしくお伝えください。
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