日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

長く行かなかった山は、なかなか味わいのある山だった    下郷町/小野岳

2015-09-20 03:22:27 | 山行

2015年9月13日(日) 曇 YUさんと 
先日の大雨の影響で三依、川治間の国道は、断続的に通行止めになっているようです。引き続き女峰山希望のYUさんもさすがにこれでは、ちょっと日光方面に来づらい。天気予報も多少悪化して曇り夕方から雨となり、山を歩ければどこでもいいや、という雰囲気になってきました。
小野岳と言えば、自分の長い間の蔵書である”南会津・鬼怒の山”で、何度も見ていて、長い間、行ってみたい山ではありましたが、最近ほど山への動機も強くなかったなな”はついつい、遠出になる小野岳へは足を運ばずでした。
会津によく通うようになってみると、日光市からでも下郷町はかなりあっさり着くことができると、思うようになりました。今回は三依を通れないので、今市から高速道路で白河まで走って、40キロくらい迂回しての小野岳参戦です。
YUさんのピカピカのマツダの新車を、南登山口の小野観音堂のpにデポして、大内登山口(北側)からの登山開始です。
(登山口には立派な木の道標がありました。)



コース;大内登山口 7:34 --- 小野岳山頂  9:46 - 10:25 --- 小野観音堂 12:19
植林地を少し登って、自然林の中の沢沿いを登っていくようになります。くるみの実のようなものや栃の実がたくさん落ちています。栃木の登山道ではあまり見ないものなので新鮮です。下をよく見ながら登ります。



30分くらい沢沿いの道を木の実を見物しながらゆっくり登ると、北に方向転換して斜面を登り尾根の上に登り立ちます。鉄塔の脇で尾根に合流で、そこでちょっと一息いれます。YUさんは前日行った額取山の風景写真などを見せてくれます。あとで知りましたが、その山で野球親爺さんとお話をしたようです。なな”は2度、すれ違いながら一度もお話したことがないので、ちょっと羨ましいですね。
(尾根に乗るとブナの森の中の歩きになります。かなりの大木があちこちにあって、さすが会津の山っぽいです。)


木々の幹や地面には、いろいろな種類のきのこが生えています。
          

登り始めて約1時間、大木が林立してきました。登山道はよく整備されていて傾斜もそれなりに急な場所もありますが、概ねとても歩きやすいです。


斜面をひと登りすると1233Pピークの直下にある小ピークに着きます。(P ↓) ここは、北からの尾根との合流点でもあって、その尾根は鉄塔巡視路も兼ねているようです。その北方面への尾根は当然コースではないですが、尾根伝いに往けば(行ければ)六石山とか、いろいろな峠を経て、大内ダムの周りを周回できるみたいです。今日は、当然やりませんし、おそらくは一生行かないかもしれません。



キンミズヒキ ?でしょうか。コース脇の草地で結構咲いてました。



小野岳の国道からの山容を見ると、ドドーンとでっかくて男体山のようなおおらかなお椀型です。その為、歩くコースは尾根型等あまり関係なしの、斜面直登をなんとなく想像していたのですが、一度尾根に乗るとずっと味わいのある尾根が続きます。ここは、秋が深まるとどんなに綺麗なんだろうとか話しながら登ります。ブナの自然林に、時折でてくる古い巨木が絶妙のアクセントです。



振り返ると、先ほど北に分かれていった尾根方面や、その先の若郷湖のあたりが見えています。ここまでは、思っていたより遠望が効いています。



目先に小野岳の山頂部と思われる山が見えてから、意外に長くやや急な尾根を登って山頂に到着します。山頂には広いスペースがあり、山開きのころは草も少ないのでしょうが、今の時期は周囲、低い草が覆っています。石祠があって、その前に山名板、それとその明神様の説明板があった。
”朝日さす 夕陽輝く 小野ケ嶽 一・六・三の木の下に 黄金千倍 朱千倍”という歌が伝わっていて、それを聞き及んで石祠の下を掘ったものが昭和の時代にいて、平成元年に大内の有志達で修復されたと」いうようなことが書かれていました。
”一・六・三の木の下に”というのは確かに謎めいていますが、黄金千倍 朱千倍というのは、そのように美しく山が輝くととらえないといけないのではないでしょうか。



山頂では大戸岳を見ながらゆっくりします。大戸岳に昨年登った時は、どしゃ降りで山の全体像なんて全く見えなかったので、今回初めてはっきりその姿を間近で見ることができました。大戸岳とか大戸山でだだっ広い山容です。また晴れた時に行ってみたい山でもあります。



山頂の明るい草地でいくつも咲いていた可憐なお花です。



東正面に大戸岳の大きな姿を見ながら山頂で食事していると、大戸岳方面も曇が多くなってきたような気がします。やはり、天気予報の伝えるように午後からは雨ふりになってしまうのでしょうか。西のほうから冷たい風が流れてきたようなものを感じたので、休憩を切り上げて下山を開始します。
(下山路、山頂南直下では大きな木にもう黄葉が始まっていました。)



下り行程は南方面に小野観音堂を目指して下ります。なな”は当初小野観音堂から登ろうかと考えていたのですが、YUさんによると大内から登ったほうがお勧めといった意見があったので、今日のコースとりとなったのです。
(南尾根のコースはきには、断続的にこの大きなお花がいくつも咲いていました。何の花なんだろう。)



このお花も何箇所かで群生していて、白っぽいお花畑を作っています。


(群生地、前正面がコース )


南尾根のコースは登りであるいた大内からのコースより、多少歩かれていないのか少々草が繁茂して踏み跡が消え入りそうな場所もあります。5月の山開きには今年は144人が来たようです。毎年山開きに合わせて多少、人の手が加えられて、ようやくこのくらいのコースが維持できているのでしょう。
南尾根には大内からの北コースより、大木は少ないです。



下りコースには、案外小さなお花が咲いていて、所どころ楽しませてくれます。断続的に急降下がまっていて、これを登るのは大変だな、とか考えていたら下から単独のおじさんが登ってきました。今日山中で会ったのは、この練馬ナンバーのかた一人だけでした。。



最近、中倉山で見て覚えたヤマジノホトトギス、YUさんが見つけました。



下りコースは、ほんの少々ヤブ化で荒れ気味。それと数箇所、クマの落し物と、クマか何かが踏み倒したような草むらの跡のような痕跡があります。下りでは地元人のYUさんがずっと先導してくれてますが、クマの痕跡を見つけるたびに派手に鈴を鳴らしています。
(このふわふわの花も何箇所かで咲いていました。)



8月中中旬以後、雨が多い気候は会津も同様のようです。そのせいか、またはいつもこんな感じなのか、この山中いろんな種類のきのこがあちこち生えています。下り行程の後半は、ずっと下の地面を観察しながらの歩きになります。



(栗も )



急な自然林をジグザグに随分降りたあと、植林地に変わって、ここも急な斜面をジグザグに折れて下って行きます。



植林を結構長く歩いた気がしましたが、今日の歩きの最後のお楽しみの小野観音堂に着きます。ここは、1813年建立と、歴史のある仏堂のようです。ゆっくり見学しました。


本堂も様々な彫刻が施してあっていかにも重厚な造りです。中にも文化財級の仏像などがあるようです。この本堂の前の石段がすごいいびつな構造でしかも苔むしています。なな”はここを独りで降りている時、中段でスリップして転倒し、カメラと右腕にキズを作りました。注意していたんですが、一瞬焦りました。かなり痛かったです。
小野岳は、その山の形から、味のある尾根歩きなどないのかなと考えていたのですが、全般にわたり会津の山らしい味わいのある尾根歩きができる山でした。国道のすぐ脇なのに、とても山深い印象もあります。天候のこともあって、短時間の歩きでしたが、いい歩きになった気がします。
下山後は弥五島駅近くの温泉によって、さっぱりしました。 ■■





(小野観音堂下の駐車場から観た、小野の集落と川を挟んで急峻に聳えていた又見山という里山)


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8 コメント

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Unknown (ムークン)
2015-09-20 18:00:35
ななさん、こんにちは。そしてお見舞い申し上げます。体調は回復しましたか?下痢が4日も続くとさすがにぐったりでしょう。

私も一昨日定時退社し、餓鬼岳へのリベンジ登山に向かいましたが、運転中頭痛や寒気がしだし、すき家のカレーも無理やり腹に詰め込む状態でした。結局50キロほど走ってUターン。餓鬼岳への登山は仕切り直しとなりました。

間もなく紅葉の時期ですが、会津方面の山の紅葉は綺麗でしょうね。燧ヶ岳、会津駒、帝釈山・田代山など登ったことを思い出しました。日光、会津方面の秋山情報楽しみにしています。
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ムークンさん (ななころび)
2015-09-21 00:31:29
こんにちは。
お見舞いのお言葉ありがとうございます。まだ完治はできてないのです、回数は減りましたが下痢連続7日です(泣)。

ムークンさんも18日は災難でしたね。その後、悪化しなければよかったですが。
餓鬼岳には、何か因縁ができてしまいましたね。お互いに、餓鬼岳は再訪したらより楽しめそうですね。
自分も、この連休3日間くらいは北アに行くつもりでしたが、この症状で取りやめました。
まあ、山は逃げませんし、お互い次回の時は2倍分楽しみましょう。

燧、帝釈、田代、いいところ登ってますねー。私は、これから11月まで、栃木、会津の紅葉山を頑張ろうと思います。
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紅葉が良さそうな (みー猫)
2015-09-22 07:22:57
おはようございます、ななころびさん。
小野岳は自転車を持って行って周回しようと思っています。やっぱりクマさんの気配がありましたか。ここも豊かな森のようですね。ところでノラさんと餓鬼岳に行ってまいりました。新潟方面の狙いのお山の天気が良くなかったので、紆余曲折の後、ななさんの記事を思い出して決定しました。残念ながら自分のシルバーウィークは3日しかなくて、昨日1日家族と過ごして今日から仕事です。お腹壊していらっしゃる件、たいへんですね。早く完治すると良いですね。
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みー猫さん (ななころび)
2015-09-22 12:01:00
こんにちは。
小野岳、大内に自転車置くのもよさそうですね。山中南コースはクマの気配、ありありです。
餓鬼岳、よかったでしょう。唐沢岳も行ったんですね、いいなー。私もいつかカメラをちゃんと持ってリベンジです(笑)。
みー猫さんは、中アの記事もあるし、今週末の山の計画もたてなきゃいけないし、忙しいですね。
私はというと、ようやく9日ぶりに固形のモノがでました。今回は本当にまいりました、。外で食べるモノについては気をつけようがないですからね。
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Unknown (野球親爺)
2015-09-22 15:23:16
こんにちは。
小野岳はやはり車2台かチャリデポで歩くのがいいようですね。
症状が治まるまで1週間以上もかかりましたか?たちが悪いサルモネラでしたかね。
これから紅葉の時期ですねえ。どこかでお会いできればいいですね。こちらはななころびさんのお顔は多分分かると思いますよ。
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野球親爺さん (ななころび)
2015-09-22 17:50:13
こんばんは。
小野岳は、別の場所に下りたいですよね。
症状が治まるまで1週間以上でしたね。脱水症状になるようで、喉が乾いて、でもそんなに飲めないし苦労しました。
紅葉の山歩きも楽しみですね。大博多山で自分の顔はわかられていると思うので、次回会ったら是非お声かけをお願いします。
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小野岳はきのこやまですね (ノラ)
2015-09-22 20:51:29
ななころびさん こんばんは。私が行った時も秋で籠をしょったキノコ捕りの人に2人ぐらい会いました。ブナも太いし,いかにも会津の名山っていう山です。確か栃の実せんべいも地元の名山だったと思います。嶽が古い字なのが風情があっていいのです。
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ノラさん (ななころび)
2015-09-24 03:35:40
こんにちは。
歩いた時はきのこが多くて、きのこに詳しかったらもっと楽しめるのかなあ、と思いました。
ブナも太くて、山深くて熊の痕跡、会津の山も味わいがあって、やめられません。
小野岳のダケは、嶽とも書くんですね。地元では、古くはそう書いていたんでしょうね。
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