日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

積雪の鳴虫山一般ルートでまさかの難渋あるきをする。    神主山/鳴虫山

2014-02-25 17:38:41 | 山行

入山日 2014年2月22日(土) 単独   (晴)   
オリンピックの浅田選手のSPのまさかの失敗をみてメンタル管理の難しさをよくよく思い知りました。数々の修羅場を経験してきた彼女をも飲み込んでしまう、五輪のプレッシャーとは・・・。
しかし、私たちが感じたモヤモヤ感は二日と続きませんでした。明けて翌日のフリーの演技は見違えるような素晴らしさ、自己最高得点ということは実質日本のファンにとっては、金の価値あり。ゲームには負けたけど、フリーの勝負とプレッシャーには勝った形。メダルは逃して残念だったけど、我々にとっての記憶にはより残る結果になったのではないでしょうか。男子のパトリック選手は、「金は逃したけど、僕が世界一のスケーターであることには変らない」とさばさばして、意外なキャラもあり五輪前よりここ日本で変な人気がでています。浅田選手の今回のフリーでのまき返しは、今なお世界最高のスケータであることを見事に証明したと思います。お見事 ・・・
 
大雪が降った次週末。ここ今市でも道路わきにまだかなりの除雪された雪の塊が存在していて、近場の山中にはまだ潤沢に積雪があると予想できる。へたに知らない山域に入り込んで、雪崩や滑落の危険に合うのもまずいので、今回も困った時の鳴虫山(なな”の場合)。 よく知っている鳴虫山に行って雪歩きをしてみよう。

今回は一般ルートを主に歩く予定。よって消防署Pからの歩き出し。先にPに着いていた60代くらいのご夫婦を見送って、10分後くらいに出発。民家脇の小道を上がっていき、いつもの取り付き登山口をあまりの雪の多さに気づかず、10メートルくらい行き過ぎてしまう。


COURSE: 日光FIRE P 8:13 ・・・  神主山 9:06 ・・・  鳴虫山 11:01-11:30 ・・・ 合峰(松立山) 12:13  ・・・ 含満ケ淵 13:56 ・・・ 日光FIRE P 14:40頃 
(鳴虫山から含満ケ淵までの下山時は何箇所か危険を感じる斜面や雪庇があり。大雪のあとは歩かないほうが、いいと思った。)
登山道に入ると予想通り潤沢な積雪があるが、数人分のトレースがあるのである程度楽に登っていける。
(途中神社のある小ピークを踏んで、その後尾根道を辿る地点)



予想していたよりも、倒木の本数は少ない。ここは3本ほどまとまって倒れていた。この地点を最近、全く歩いていないので、原因が1週間前の大雪なのかは不明。



神主山へ続く尾根に乗るまでの斜面も、雪が潤沢にある。



50分ちょっとかけて神主山に到着。ここまで、アイゼンはまだ使用せず。特にアイゼン無しでも不便を感じない程度。いつもより少し時間がかかった。
(この日は、神主山からは日光連山の素晴らしい眺望が観れた。女峰山、帝釈山)


神主山からほんの少し下り、少しだけ登り返した所に小ピークがある。そのピークから西に一般ルートをはずれて下っていく尾根がある。この尾根を下りひとつ西隣に走る未知尾根に乗って、その未知尾根を歩いてみようかと思った。トレースははずれると、とたんに深い積雪にはまる。つぼ足だと一歩踏み出す度に膝やももまで埋まる。少し尾根を西に下ってみるが、積雪が深いだけでなく、積もっているのがモナカ雪のような状態。表面が3センチの硬い層で、それがわれると中にさらさら雪。モナカ雪・・・ 何か嫌な響きのその単語が頭をよぎって来た。それとこの日はまた、コンパス忘れ。この尾根歩きはまた今度にしよう。10分程度の寄り道を終え、一般ルートに復帰。あとは、鳴虫山頂まで一般ルートで登るだけ。
(急斜面を登る地点。前方右に歩きたかった尾根が登ってきているのが見える。)


破線の分岐ピークを過ぎたあたりでの急登地点が何回か来る。そのひとつで危険を感じアイゼン装着。アイゼンを付ければ危険箇所はほとんど無し。



歩こうとした尾根との合流点に着いた。観るとその合流点は積雪のあるこの時期、結構両側が切れていて、雪庇踏み抜きの危険があるように見えた。登っていたら、途中で戻る事になっていたかも。



途中積雪が潤沢にある痩せた尾根を乗り越える地点があって、用心して進む。尾根センターは妙にヤブっぽくて、夏道の上ではない場所を乗り越えた気がする。
(目先に山頂地点が見えてきた。)


通常より多く時間がかかって山頂に到着。この日であったのは、途中で先を行かせていただいたスタート地で会ったご夫婦のみ。山頂の平坦地には驚くほどの積雪があり山名板がいつもよりかなり低く見えている。




(山頂からのお決まりの日光連山。 )


山頂でゆっくりの周辺を1周する。ここまで、積雪はあったが、さほど難なく山頂まで来た。この先、一般ルートついでに久しぶりに含満ケ淵へ下るルートを歩いて下山しようか。とか考えながら、その方面に下り始める斜面に行ってみると、そこでトレースが無くなっていた。その先は足跡のない急な斜面が真っ白い雪で輝いていた。この積雪でトレースなしでは、この先いかないほうがいいかな。下りの急斜面がある地点がいくつかあるのも知っているし。
景色を観ながらパンを食べ休憩、その間に例のご夫婦も到着。トレースが無いなら、来た道を引き返すと言っていた。

(含満ケ淵へのルートのトレースはこんな感じで山頂から先、突如終わっていた。)



山頂からは、この積雪量でもあるので来た道を戻るつもりでいた。途中から中曽根尾根に折れるかは微妙。そこもトレースは無かった。急斜面は1箇所だけだったから、行けるかも知れない。そんなことを考えていた。ゆっくり休憩していると、少し考えが変わった。
”鳴虫山登山口でトレースが無かったとしたら、その日自分は引き返すつもりだったのだろうか。” そんなことは、なかった。 トレース無しでも、一般ルートであれば、登っていくつもりだったのだ。ならば、山頂から先、トレースが無くて、 その先に進まないのはちょっとおかしくはないか?。 などと自問していると含満ケ淵へのルートに進んでみる気が起きてきた。
スノーシューに履き替え、急な斜面を少しずつ降下してみる。シューを履けば、その分沈みこみが緩和されているのだろうけれど、それでも膝下くらいまではもぐる。結構雪は締まっているようで、逆に急な斜面では滑落が心配になった。

(男体山とこれから向かおうと思っていた松立山方面 )


山頂から少し急に下った地点に、側面をパイプでこさえたようなちょっとした階段がある。そこに取りつくまでの下りがかなり急になっていて、なおかつ、斜面がカチカチ雪みたいに凍っていて、かなり恐怖。取りつく木々も多少まばらで、引き返そうかと思ったほど。ここは慎重に少しずつ下り、何とか階段を降りきれた。
松立山までは夏季であれば、30分足らずの稜線歩き。多少のアップダウンを繰り返していく。この日のこの稜線はトレースがないこともあり、まず夏道がどこなのかよく判らない。それと稜線上の左サイドにできている多少の雪庇がちょっといやらしい。基本尾根のど真ん中を歩いて行くが、夏道と逸れていたのか、いつもより1メートルくらい高い所を歩いている為なのか、妙にヤブっぽい場所を通過したりもする。
(松立山への尾根道 )


いつもなら、あっと言う間に着く松立山が少々遠く感じる。目の前の尾根にこんな状態の雪の塊の地点があり(P ↓) その先がちょっと急に下っていた。この写真を撮って、後戻りかなと思った。案の定、そのまま下って行くのはちょっと危険な雰囲気、そのまま進むのを諦め、この雪の塊の左すぐ下のやや歩けそうな場所を巻いて行くと先に行けたので、進行を続行。



いつ戻ろうか、などと考えているうちに、なんとか松立山に到着。 ここも、結構な雪だ。写真右あたりにある石の祠が雪に隠れていた。



松立山からは、急な下り斜面。どういうわけか、これまでの稜線とはうって変わり、雪質が変化し、硬い雪で歩きやすいし、変な雪庇もない。 斜面は急なので用心してぐんぐん下っていける。下りながら動画をとっていたらすっ転んだ。




このあたりは男体山に向け下っていくイメージ。



一度登り返し、独標という小ピークに登り返しでまた少し雪が潤沢。このあたり1週間前くらいのトレースの跡のような窪みがうっすら見られた。
(独標ピーク )



独標ピークからは、夏道でもロープを渡してある急な下りがある。この復路を選択した時点で、通過に気がかりだった地点でもある。予想していた通り、そのロープが渡してあるあたりの急斜面はまっさらな綺麗な雪の斜面で、なおかつ表面が少々硬めな斜面になっていた。当然かなりの深雪が下にあり、滑ったらかなりやばいことになりそうな斜面になっていた。本当に危険だと感じたのはその内のほんの数メートルの下り。木の幹を頼りに用心して降下したが、ひやひやした。
(スリリングだった、急降下斜面。 )




急降下斜面がなんとか終わり、植林の中の尾根道をしばらく歩き、独標の見え方が夏季とは違うかなと少々不安になり始めたころ、ようやくなじみの林道横断箇所に到着。(P ↓) 雪で埋もれた林道は、降り立つ直前まで、林道だと判らなかった。



発電所周辺の草地は潤沢な湿った積雪で埋まっていた。そこを過ぎ含満ケ淵に着くと、雪の化け地蔵の景色のプレゼントがあった。



日光市街地は車道、歩道共に雪寄せがされているが、道端の除雪の固まりはかなりの量で、今市よりもかなり大量。大雪から1週間も経つのに、商店街の人達はいまだに雪かきをしていて驚かされる。
今日は、軽くよく知った山で雪歩きをするくらいのつもりだったけれど、鳴虫山山頂から以降は思ったより難渋する歩きになって、かえっておもしろかったような気がする。 ■■

(神橋)


日光市街地はかつて見たことのないような雰囲気に・・・




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2 コメント

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鳴虫山も変わるものですね (みー猫)
2014-02-26 00:12:09
こんばんわ。
雪の量が、局部的にかなり違うようですね。必ずしも高いお山に降った訳ではなさそう・・・・鳴虫山は大当たりなんでしょうか?かなりの変貌を遂げたように見えますね。こういう場所は補助ロープ1本あると安心かもですね。地蔵様と街の様子も雰囲気ナイスです。
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みー猫さん (ななころび)
2014-02-26 20:59:16
こんばんわ。
これほどの積雪の鳴虫山は、なかなか見られないのではないでしょうか。そういう意味では行ってよかったかも。あと数日前だったらもっとすごいことになっていたでしょう。
補助ロープ、こういう局面では、必須ですね。
雪の化け地蔵もいいものを見られたって感じでした。
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