日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

珍しく、近場の山で滝見    鳴虫山/素麺滝 

2015-05-14 03:13:02 | 山行

2015年5月10日(日) 快晴   (餅洗い滝) 
5/6は父親の病状の関係で、遠出を控えて足尾の山歩きをしたのはいいのですが、銀山平から奥は電波が通じないエリアであることを忘れていました。その為、山にいるあいだ中、焦燥感のようなものを感じてしまっていたのです。そんなことの反省から、日曜の10日はごく地元、電波も余裕でOKの鳴虫山の未踏エリアを少しだけ歩いてみましょう。

憾満ケ淵の入口にある駐車場に車を置いてスタートです。先についていた山あるき人のようなおじさんが先にスタートしていきます。山とは反対方向、街のほうに歩いていきました、どこ行くのでしょうか。
(いきなりスバルの宣伝です。正直、消去法のような感じで購入したこの車ですが、使用勝手が素晴らしく、だんだん好きになってきました。格好も買う前より好きになってます。グリルのメッキが通常のモデルより黒いのもいいです。と親ばか)


コース:憾満ケ淵の入口P 6:53 --- 897P 8:30 --- 合峰 9:19 --- 鳴虫山山頂 9:53 --- 独標  10:46 --- 憾満ケ淵の入口P  11:30 

ここに来たらお決まりの化け地蔵見物から。この前を流れる渓流の上に見える新緑がものすごく美しかった。


独標経由で鳴虫山に登っていく一般道とは化け地蔵の先ですぐお別れ、ここからは自分は始めてあるきの区間がしばらく続くことになります。
(またしても、日光宇都宮道の下くぐりから。最近こんなことばっかりやってる気がします。)


最初少しだけ作業道らしき道をすすんで、その後沢の流れにそってヤブ入り。さほど障害はないけれど足元が悪く歩きづらい混沌とした始まり。沢は始め、人工的な構造の中の流れ、堰堤をいくつか超えて自然の沢になっていきます。


沢に入るといっても、沢歩きをする認識がほとんどなく、沢靴、ヘルメットを持ってきませんでした。思ったとおり、足を濡らさないで、進んでいけるのであえて水の中に入らないで進みます。
次第に、転がっている岩も大きいものが目立ち始めます。



歩き始めてから40分ほどで素麺滝と思われる滝に到着。いくつかの滝の複合体のようです。



中段の滝です。(p ↓) その右岸に水流はないけれど、大雨の後には滝になるような岩が露出しています。この滝は左岸から登っていけます。


連続して、その上の滝です。



またまた連続して、上の滝。これが素麺滝の最上段でしょうか。ここは滝の向かって左にある階段状のわずかなステップを利用して登ります。岩や木の幹をつかんで用心して、難なく超えられました。


沢の右岸、左岸にはところどころ薄い踏跡が現れ、追っていけます。ごく少しですが、古いテープがありました。最近鳴虫山すら汚しまくるピンクテープおじさんの痕跡はここにはなかったですが、篤志家のかたの清掃が入った後なのかもしれません。


素麺滝から数分遡上して階段状のカクカクした滝がありました。


遡上すると、同じような階段状の滝が再び現れます。(p ↓)その先、遡って行くと沢はだいぶ落ち着いた雰囲気になっていきます。そのあたりで二股がありましたが、左を選択して進みました。



一瞬ですが、ナメ滝のような流れになった地点もあります。


スタートして1時間かからないくらいで餅洗滝でしょうか、到着です。両側が崖になっています。観察しましたが、向かって右脇からなら登れるかもと一瞬考えました。が、ヘルメットも靴もないのに、単独時に素人がやってはいけないと思い、却下です。滝の右岸の急斜面を登って、滝を超える事を選択します。



右岸の斜面は急でした。中途半端な所からトラバースして滝上の沢に降りていこうとしたら、結構危ういトラバースになり、下っていくのに先の一歩を選ぶのが怖い状況になり、試行錯誤を数分。もっと上に登って、安全地帯にとりあえず逃げます。両手を泥だらけにして、なんとか安全な尾根に登りつきました。
(危うい傾斜のトラバース、下の滝のほうを見下ろす。)


斜面を登るとすぐに明瞭な尾根上に乗れました。薄っすら獣道のようなものもあります。ツツジが咲いていてきれいです、ヤブ尾根でもなんと平穏なことなのでしょうか。この尾根を少し降れば、先ほどの沢の枝沢に降りられて、そこから先ほどの餅洗滝の続きの沢に行けそうでしたが、やめました。
この尾根を登っていっても、始めての歩きになって、未踏尾根歩き尽くしシリーズになるからです。


朱色のツツジの花が周囲にたくさん咲いていて、きれいです。尾根の傾斜は普通で、歩きやすい。方向は東からやや北よりの東に登っているので、897pの南西にある840級ピークへの鞍部に向かう尾根を登っているのでしょう。


数分尾根を登ると他の明瞭な踏跡に合流しました。(p↓) 銭澤不動に降りる踏跡と思われます。


この踏跡はかつて、下りで一度だけ歩いたことがありますが、馴染みはないので新鮮です。周囲はツツジのトンネルで今が一番いい季節のようです。


897p周辺に到着。


897pからは何度も歩いている馴染みのイノシシ像への尾根です。高度を少し上げていくとシロヤシオの花もで始めました。


少し前に来た化荘の宿周辺も春めいてきました。


急な登り地点ふたつをこなして、合峰への稜線にもシロヤシオやミツバや朱色のツツジの競演が続きます。



2時間20分ちょっとかけて、合峰へつきます。もうここから降りてしまってもいいのですが、その先の稜線もツツジ(朱色のほう)が綺麗そうなので、鳴虫山山頂に向かってみます。4月下旬に来た時のここは、ヤシオツツジが綺麗でしたが、当たり前ですがもう終わっています。
このあたりでこの日最初にであったハイカーさんと出会います。駐車場で先に出て行ったおじさんでした。桐生のかたで、神主山経由で回ってこられたようです。このかたも、毎週あちこち歩かれているようで、栃木の山の事を聞かれたり、秩父の山の事を教わったり、20分ほど休憩してしまいました。


数人とすれ違って、数人ハイカーのいる山頂に到着しました。山頂からは日光連山がくっきり見えています。


山頂で少し腰を下ろして、風景を眺めてパンをかじって下山します。今日は、電波が常に届くエリアなので、変な心配もなく歩けています。時間も午前中に降りられるので、母に怒られなくてすみそうですね。下山は久しぶりに、一般ルートで合峰経由で憾満ケ淵に降りましょう。
途中、合峰でさきほどの桐生おじさんが休憩していて、そこから最後まで一緒に下りました。
(途中のピークから観た男体山)


この桐生のおじさん、一般ルートだけでなく、多少はバリエーションもやるようで、火戸尻/鳴虫間のことなどを質問されました。来週は矢板方面で滝見物とミツモチあたりの散策とか。68で年よりお若く見えました。「なな”をいくつに見えますかー」、と聞いてみるとまさかの30代くらいとのお答えで、急に気分が良くなりましたよ、。桐生の人はいい人が多いですねー(笑。
(ツツジに覆われていた独標と桐生オジサン)


新緑の憾満ケ淵を楽しみながら、ゆっくり車に到着。桐生おじさんに、またどこかでとご挨拶してお別れしました。
今日はヤキバ沢という不吉な名前の沢を歩いて、でもとても爽やかな滝見物でした。いつも歩いている鳴虫山の一角にこんな場所があるとは、という思いです。今日は水バシャバシャはなかったですが、そういうのもまたいいでしょう。季節を変えて再突入もいいかと思いました。 ■■

(憾満ケ淵)


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8 コメント

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ノラさん (ななころび)
2015-05-16 12:25:26
こんにちは。今市は今日は雨降ったりやんだりです。
この素麺滝はノラさんになにかの折りのコメントで教えてもらったので、頭に残っていて今回の決行でした。
ヘルメットは念のために持っていたほうがよい程度のやはり初級の沢だと思います。
私が行けるくらいなので、ノラさんなら簡単に進めます。
レンゲショウマ鑑賞もあるし、少し暑くなったら、水の中を進むのもいいかもしれないので、スケジュールが合えばご一緒お願いします。
その時は、また別の未知尾根を考えないといけませんね。
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行っててみたいコースですね (ノラ)
2015-05-16 10:58:16
ななころびさん こんにちは。このヤキバ沢は前に大野さんとのみねさんに誘われたかどうか覚えていませんが行きたかったところです。沢登りとしては初級だったと記憶しています。でも沢靴とヘルメットはやはりいるでしょう。私も年とともに怖がりになっており昔,西上州のバリエーションルートを歩いていた頃よりバランス感覚が無くなっているので行けるのか不安になりますが次に行かれる時は誘ってください。レンゲショウマは見てみたいですね。
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瀑泉さん (ななころび)
2015-05-15 04:03:00
追加情報、ありがとうございます。
憾満ヶ淵の化け地蔵の傍らですか、ちょっとイメージしにくいですが、見るためには小まめに足を運ぶしかないようですね。
イワタバコも夏に見てみたいです。
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雪田爺”さん (ななころび)
2015-05-15 03:53:41
こんにちは。いつもありがとうございます。
自分がトラバース嫌った小尾根から、手の届く距離の下方に下るのが、ちょっと場所的に危うい感じでしたので、やめました。今度は滝上に降りて、沢上部の遡上と、その上の別尾根歩きもいいですね。
レンゲショウマって、ちゃんと見たことがないので、自分も良いことを聞いたようです。
「化荘の宿」というのは、烏ケ森さん他からの記録をみて引用させてもらっていて、由来も意味もよく判らず使用しております。
もっとも初歩的な沢だったと思いますが、滝見の歩きもとても面白いですね。
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一応・・・ (瀑泉)
2015-05-14 23:30:20
お二人に勘違いされてしまうと困るので,訂正しておきますケド,「此処」というのは「鳴虫山」ということで,レンゲショウマは,憾満ヶ淵の化け地蔵の傍らということですヨ。
ちなみに,ヤキバ沢は岩タバコが見られると,アキ爺様に教わりました。ややこしくて済みません。m(_ _ )m
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瀑泉さん (ななころび)
2015-05-14 22:45:01
こんばんは。
沢を歩こうにも、水を避けて登って行けてしまう局面がほとんどなので、今回も靴は濡らさずです。
私の沢デビューは、所属する秘密結社の皆さんがきちんと用意してくれているようなので、戦々恐々です(笑。
餅洗滝の右脇は最後、そんななのですか。行かないでよかったです。左脇の高巻き、結構厳しいですね。あ!そうか、ああいう時にロープ使えばいいんですね。勉強になります。待っていたので、使って降りればよかったかな。
レンゲショウマがあの沢で見られるかもしれないんですか、これまた勉強になります。おかげで、あの沢には、また行きたくなりました。
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ヤキバ沢 (雪田爺)
2015-05-14 21:05:13
こんばんは 素麺滝登りお疲れ様でした.
私の場合、餅洗滝右側直登なんて考えた事もありませんね(笑) 2度越えていますがいずれもルートは同じ左巻きです.
滝頭の左にルンゼがあったと思います.小尾根(ななさんがトラバース嫌った小尾根)を回り込んで5mも下りればルンゼの出合ですから、どんどん登って行くより安全かも.
沢は水が少ないですから、トレッキングシューズでも全く問題なしです.上の二俣から中間尾根は、ななさんの未踏尾根シリーズに加えられるでしょうか.二俣の雰囲気は良いですよ.
へ? この沢にレンゲショウマがあるのですか.良い事を聞きました(瀑泉さん感謝)
あそこの祠は「化荘の宿」というのですね.これ又、一つ利口になりました(笑)
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いよいよ・・・ (瀑泉)
2015-05-14 18:17:54
ななころびさんも沢デビューかと思いましたが,バシャバシャしなかったんですか。勿体ないなぁ(笑)。
ヤキバ沢は,以前,歩いているので,フムフムと納得しながら楽しく拝見させていただきましたヨ。
餅洗滝の右脇は,登らなくて正解でしたネ。あそこ,最後で滝頭に一歩踏み出さなきゃ越えられないのですが,登山靴では無理ですヨ。σ(^^)も,昔,アクア靴でその手前まで登ったんですが,最後の一歩が怖くて踏み出せず,高巻くことになりました。
それと,此処の高巻きも,結構,厳しいですよネ。σ(^^)は2度の懸垂で降りてしまいましたが,ロープが無ければ,支沢の末端まで高巻くしかないですモンね。
ななころびさんは,そのまま尾根に上がられたようですが,まぁ,此処までが沢の核心だから十分な気がします。そういえば,此処のレンゲショウマを,まだ見ていないんですヨ。いずれ見たいとは思っているんですがネェ。。。
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