日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

ヤブをかき分け旭岳の頂きに    甲子山/ 甲子旭岳 

2017-09-20 04:07:03 | 山行

2017年9月3日(日) 曇,晴 
家の用事と超長雨が続いて、ろくな山歩きができなかった今年の8月。高い山には行けなかったけど、平地は連日かなり歩いているので脚力はさほど落ちてないだろう。でも、久しぶりにまともな山歩きなので、距離はさほどでもないコースにしよう。というわけで、甲子甲子旭岳。いつも近隣の山から眺めてはいて、一度ピークに達してみたかった山。昨年も近くまで行って、ついにピークまでは寄らなかった。途中からルートはないらしいが、それはさほど問題ではない。少し久しぶりに会津に入るので、少し胸が高なる感じがした。
登山口周辺の様子は昨年二度来たのでよく知っているので安心。甲子温泉の手前の路肩に路駐してスタート。同時にスタートしたなな”より10くらい年配のおじさんは、脚も早く先に進んでいった。登山歴一年とのことですが、健脚と思った、この人にはこの日この後、二度会うことになる。
(甲子山への登りは最初からジグザグのつづら折れの登山道を登っていく。)


コース: 甲子温泉前 7:45 -- 甲子山 9:10 -- 旭岳 11:10 -- スタート地へ 14:20 (休憩込み) 
少し高度を上げると猛烈な風音がしてくる。樹林帯の中なので、あまり風の影響はまだないけど、強風がずっと吹いている状態で、たしか昨年もこの辺り風が強かったのを思い出した。こんなんで、旭岳登れるのかなと思う。
(山頂では先ほどの健脚おじさんと、茶臼岳のほうから歩いてきたというおじさんがいて、しばし3人で歓談する。ガスに隠れている旭岳を見ようとしている。)


山頂も風が強い。甲子旭岳山頂部はガスの中。時折ガスが切れそうになるが、結局見えない、。ガスの動きが早いってことは、その周辺も風がつよいのだろう。かなりの確率で、旭岳登頂は強風で危険なのでやめようかと思う。
(見えそうで見えない旭岳)


山頂で、健脚おじさんに興味深い話を聞いた。このおじさん元釣りやさんで、20年くらい前、赤面山の麓の沢でクマに襲われたそうな。クマと鉢合わせて、すぐ乗っかられて顔、頭を引っかかれたりかじられたらしい。目の上の傷はまだ残っていたが、言われないと気づかない。その傷を見せてくれた。必死に反撃して、クマは一旦離れた。その後二度目の襲撃をしてきたらしい。今度はおじさんは立位の体制なので、必死にクマに難度も蹴りを入れたそう。その中の一撃がクマの喉元に入ったらしく、その直後逃げていったらしい。おじさんは血まみれで一人で里にでて救助を呼んだとざっとそんな感じ。
よく助かったと思うし、襲われたらできる限りの抵抗をするしかない。自分が会ったクマは向こうから逃げていったけど、それはたまたま運がよかっただけ。自分のように独りでヤブに入ったりする人は、本当に気をつけましょうね。
旭岳に登り始める頃には風が止むのを願って、旭岳に向かう。甲子山から一旦下って鞍部からルートを外れて、ヤブ入り。どうせ踏み跡明瞭なんだろ、と予想していたが、夏の時期だからか結構なヤブ。笹やゆるい潅木主体なので、歩行に障害にはあまりならない。
(旭岳への登り。ヤブ、下を注意して歩くと、踏み跡がまずまず追える。)


古い登山道だったのだろう。こんな看板があった。ここから旭岳は旧登山道もない区間なのだろうと思う。


看板の地点からは急登りが続く。かすかな踏み跡は旭岳に登る人が、僅かながらいる証だろう。前を行く登山歴一年おじさんはよくこんなとこ行くなと思った。普段ヤブやってる人は、荒れた一般裏ルートを歩いているくらいのレベル。
(登って振り返るともう秋の気配。その後ろに甲子山が見える。)


(急登が続く、そしてヤブ)



ようやく旭岳の山頂直下にでたようだ。ゴツゴツゴツと3つのピークが目の前に現れた。でもその本当の頂きは結構先。もうしばらく、粘って登るしかない。風は依然強風。ふく風の頻度が多少少なくなってきた。


樹林帯を抜け、展望の聞く尾根歩きになる。そのあたりの草木はやや秋の気配も。
(秋先取りの雰囲気を楽しんで、同時に二岐山とか大戸岳方面を見て会津の山を想う。)


(ズリ落ちたらヤバい崩壊地。ロープが貼ってある。気をつければさほど危険ではない。)


(歩いている尾根にはこんな花も咲いていた。)


結構な急登箇所には長いロープが垂らしてある、確かに補助なしではきつい傾斜。こんなとこ雪の時期は登りたくないなと想う。途中、健脚おじさんが登頂を果たして降りてこられて、お別れの挨拶。またどこかで会えるかしら。
目先ややこしそうなコブがある。まずはそこまで頑張ろうと想う。(p ↓)


振り返る。登ってきた尾根が急に急な登りになってきていたのが判る。先ほどいた甲子山のピークと、その先大白森山とか小白森山が見える。(p ↓)


(那須連山方面)



山頂直下、歩きやすくもやや痩せた稜線に出た。その頃になるとあれほど吹いていた強風がパタリとやんだ。おお神様、予想というか、期待していた展開になる。風が止むと日差しもあって、いい高山歩きの趣になる。
(山頂付近からの大白森山方面の展望。足元の潅木は早くも色づき始めている。)


山頂到着で多少の達成感。誰もいなくてとても静か。北、東方面の展望は素晴らしくしばらくぼーっと眺める。


(小野岳、大戸岳周辺、二岐山、小白森山かと思う。)


山頂で20分ほど休んで、下山。ヤブの斜面を来た道を帰るだけ。降りる方向を間違えないように注意する。途中踏み跡を失って、右往左往を少々。方向は間違えていないので、なんとでもなると思ったが、そういう時はあまりいい気分ではない。一番最後にはっきり正解地点と判る場所まで少し戻って、進み直したら、今度はかすかな踏み跡を終えて、ロープ場に出られた。
(夏の花と秋の気配が混在している。)


下りはのんびり。この看板の一般ルート合流地点にでて旭岳登山終了。あとは甲子山に登り返して、一般ルートを降りるだけ。


甲子山への登り返し地点に咲いていた。日当たりのいい岩の斜面。ウマバチソウかな、自信ない。


甲子山からの下り。旭岳の余韻があって、爽快に降れる。つづら折れのルートは安楽そのもの。仲間のラインが入っていて、フザけた返事返したりしてゆっくり下山した。最後に出てくる温泉神社の狛犬は、なかなか興味深い。



甲子温泉前のスペースに帰着。健脚おじさんの車はもうない。最後、旭岳への行程は想定よりヤブだったが、春、晩秋はもう少しヤブもおとなしいのか?。いつも眺めるだけで終わっていた旭岳に登れたので、ブランク後一発めとしてはいい山の一日を過ごせたと思う。もうすぐ会津もみのりの秋を迎えるし、その頃にはゆっくり紅葉狩りと温泉登山でもしたいな。 ■■

(留守番のXVクリスタルホワイトパール POPSTAR )


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (野球親爺)
2017-09-20 18:30:31
昨年ニアミスした旭岳ですね。お疲れ様でした。
健脚おじさんの熊との闘い、他人事ではなく読ませていただきました。気を付けて歩かないといけませんね。
登頂に満足した下山時の爽快な歩き、よく分かります。そんなご褒美があるからまた登りたくなるんですよね。
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野球親爺さん (ななころび)
2017-09-21 05:03:22
こんにちは。いつもありがとうございます、もう秋になってしまいましたね。
昨年旭岳の近くの縦走路、紅葉がとても綺麗だったことを思い出しました。
クマは大抵向こうから人を避けていくのですけど、健脚おじさんの時は、沢で音が聞こえなかったか、子連れだったのでは、と思います。襲われた時は、壮年だったから助かりましたが、60超えた今だったらどうなっていたことか。
我々も、クマだけは、十分注意ですね。
久しぶりに、ちょっとしたヤブ山歩けて気持ちよかったです。
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Unknown (やぎ姉)
2017-09-21 12:54:33
ななさんらしいお山での復活、おめでとうございます🎵
私も9月に入ってやっと山歩きができましました。
那須でも動物王国近くで渓流釣りしてた方が熊に襲われたのでこれから那須の紅葉を楽しむにも気をつけなければです。

もうすぐ会津の山々の紅葉ですね。
今から楽しみです!
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旭岳はまだだったんですか (ノラ)
2017-09-21 20:57:18
ななころびさん こんばんは。旭岳は登られて無かったんですか。じゃ登られて展望と若干の笹薮を堪能されたわけですね。旭岳の登りは急登ですね。こんなところ降りれるのかって登っているときに思ったのを覚えてます。クマに襲われた話は肝に銘じておきます。私も逃げていくクマしかあっていないのでほんとにクマってないのです。
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やぎ姉”さん (ななころび)
2017-09-22 03:34:23
こんにちは。旭岳はいつも見てるだけで、未踏だたので行きたかったのです。やぎ姉も9月に入って山入れてよかったね。
渓流沿いって、水音や風で、人の気配が消しさられるのですかね? 特にそういう場所、注意です。

会津の紅葉は楽しみですねー。クマ来ないようにガヤガヤ賑やかに歩きましょう。
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ノラさん (ななころび)
2017-09-22 03:42:21
こんにちは。旭岳山頂はお初でした。一度はのぼらなくちゃ、ですね。想像してたよりヤブっぽかったです。
北方面からの尾根の登りは急で、雪が付いていたらとても取り付きたくないし、下りたくもない傾斜です。
クマは普通、向こうから避けますから、襲われた話聞いておくのもいいものかと思います。
あの辺り紅葉も綺麗ですよね、またクマに注意しつつ訪問してみようかなとも思ってます。
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Unknown (璃央mαmαお)
2017-10-15 14:59:43
熊に会ったら戦おう(笑)
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璃央mαmαさん (ななころび)
2017-10-15 18:24:18
無理、私力ないから。(笑)
大ぃな音の出る鈴つけて、用心して歩いているよ。
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Unknown (辻@りみてっど)
2017-10-15 22:57:21
大自然の山歩きイイですね!
自分も鉱山跡巡りが好きなので、よく山を訪れます。
今後ともポケモンGOでも宜しくお願いしますw
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辻@リミテッドさん (ななころび)
2017-10-16 02:27:49
リミテッドさんは、鉱山巡りだと私と趣味かぶりますね。
あのポケGOのグループ。滝歩きの人も一人います。
これからも、いろいろな面で、話聞かせてください。
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