日光山系 ななころびのあの山の向こうに

あの山の向こうには何が待っているのだろう。7回ころんだら7回起き上がる、平凡ハイカーななころびの気まぐれ山行録です。

秋山川沿いで春を感じて、尾根つなぎ  岳の山/愛宕山/東蓬莱山 

2016-03-26 18:29:47 | 山行

2016年3月21日(祝日)  曇(時々晴)      (下山時、東蓬莱山直下から見た愛宕山、岳の山)
3連休は、病院日通い、買い物、彼岸の墓参りをして、3日めの21日くらいは歩きたいところ。切開した耳の後ろはなんとかなりそうなので、ちょっと歩いてきましょう。未知尾根つなぎの続きです。岳の山より南側の尾根は全てつながっているので、今回は岳の山の北側を807Pまで延ばします。このところ、そういった歩きの前情報仕込みで大い参考にさせていただいている瀑泉さんの2014年の記録を今回も見させてもらって、そうすると見事に周回できるルート取りをされていて、なにも考えずに今回もそのルートを歩くことにしました。今回の行程の最北807Pには、東蓬莱山という名前があるようです。地形図で見ると、ほどほど距離が長い気がしましたが、切ったばかりの耳裏や体調と相談しながら進んでみましょう。
佐野秋山の古代生活体験村に駐車できるようなので、そこからスタート。その駐車場にはすでに釣りの人のものと思われる車がすでに10台以上あって、シーズンを感じさせます。最初は車道を南下して30分くらいの田舎道歩きです。途中、里のおばさんに2度ほど声をかけてもらいます。道の周囲は梅の花が咲いていて今が盛りのようです。途中かなり古めの甲信塔と石仏などが集中している場所があって、撮影したりして歩きます。(P ↓)


古代生活体験村P 7:34 --- 五条の滝入口道標 8:01 --(岳の山北東尾根経由)--岳の山山頂 9:38 --- 愛宕山山頂 10:44 --- 東蓬莱山山頂 12:17 --- 氷室神社 14:01 --- スタート地へ 14:15

取り付く岳の山北東尾根末端付近も梅の花が満開です。五条の滝への道標がある地点から林道に入り、すぐ歩く尾根末端です。民家があってすぐ取り付けず、民家が途切れた先の橋の先から取り付けそうなので斜面に取りついて数分、猛烈な急登をしました。取りついた地点は、瀑泉さんと同じ地点と思われますが、あの現場の状況ですと、どうしてもそうなっちゃいますね。
数分急な斜面を登りますが、少しがんばって尾根に乗れば、障害ヤブのない尾根になります。急登と平穏とを繰り返しながら、高度をあげます。
(振り返ると、秋山の里がずっと下の方に見えるようになりました。)


尾根の斜面の下の方で、ツツジが咲いています。この色をまとまった数みるのは、今年初めてではないでしょうか。春到来です。



この尾根は断続的に急登が出てきますが、基本歩きやすいです。耳浦の痛み止めの薬を飲んでいるせいか、ちょっと頭がぼんやりした状態のような気がします。まあ、無理なら途中でエスケープしましょう。



375P 473Pを経由して尾根を登っていきます。その上のピークには、石の祠の残骸がありました。


北の方面に山並が見えてきます。あれは何かと思いましたが、考えてみれば、これから岳の山山頂以降、方向転換して進んでいく方面のようです。手前が愛宕山で裏のでっかいほうが東蓬莱山でしょうか。



また、急登。



で、もっと高度をあげると、北の向かう方の山がよく見えてきました。東蓬莱山と思われる山容はかなり遠くにみえますが、じっくり行きましょう。




急斜面をのぼりながら振り返ると、結構急であることが実感できるのと、高度感を味わえます。このあたりから、陽射しがでてきますが、基本ひんやりしていて汗知らず。



途中、ばらばらになった山神の祠を修復したりして登って、前回一般ルート的なコースで登りたった稜線地点についたようです。2箇所に祠のあるピークです。祠は秋山の里の方を向いているようです。



山頂直下はまたも急な登りをつめて、尾根に取りついてから80分くらいかかって岳の山山頂です。ここにはさすがに誰かいると思ったのですが、誰もいませんでした。ここでちょっと一服。



岳の山山頂部で誰にも登山者に合わないのであれば、今日は1日誰とも合わないでしょう。岳の山から北西に尾根伝いに進行して、途中から急降下が始まります。急降下途中で、尾根型が不鮮明になって、途中二回ほど進路を迷うような局面がありました。基本北北西に進めばいいのですが、すぐ右にも左にも尾根型があって、今乗っている尾根が正解かどうか半信半疑で降りていってみます。結果、正解だったようで、暗い植林の林を通過して林道横切り地点に到着です。
(岳の山から北西に進んでの急降下地点)



林道降りたちまでの尾根確認は、この日一番地図を見た地点でした。



林道から北の尾根に乗ります。”峠の照花園”って表記のある花木を育てている斜面の脇を通ります。この庭園風は、今は運営されているのか、いないのか。開業は平成19年のようです。まだ花の季節には幾分早いのか、1,2本だけ花が見事についているだけでした。



林道から尾根通しに登って、20分もかからずに愛宕山山頂に到着です。幾分ヤブっぽいですが、三角点と名板。それに宗教的な絵の描かれた大きな岩が立っています。絵は馬に乗った武将のような絵で、裏に享保十三*申 なんて文字が記されていました。ここでもまた一服。



山頂からは500Mくらい西進します。そこから北上して小ピークを4つくらい超えて基本登っていくと東蓬莱山に達するようです。愛宕山から少し進むと、東蓬莱山と思われる山容が見えてきました。(P ↓)



東が植林、西側が自然林という尾根を進みます。前に見えるのは620Mピークでしょう。



進行する尾根の西側に顕著な尾根が見えています。左のほうから奈良部山、丸岩岳、熊鷹山でしょうか。その辺の稜線は未だ未踏ですが、いつか行ける日が来るでしょうか。



東蓬莱山まであと少しの尾根は、広がってどこを進んでもいいような感じ。自然林の中、緩やかに登っていきます。この秋などは素晴らしい景色なのではないでしょうか。この辺は、この日の歩きのハイライト的でした。



愛宕山山頂から85分くらいかかって807M東蓬莱山山頂到着です。地形図通り、素直な尾根でアップダウンも少なく地形図で見る行程の長さほど、労なく到着できた印象です。山頂は木々に囲まれスッキリした眺望はききません。広いスペースがあり、三角点、RKさんの名板や、木の立派な名板があって、そこには別名も(面白石:おもっちりし ?)書いてありました。



山頂で腰を下ろして少し休憩、。下山は今来た尾根を5,600Mほど戻り、そこから南南東に伸びる尾根を降りて氷室山神社に降り立つ予定です。668Mや513Mを経由する少々長い尾根です。668M周辺は前方が広く伐採されていて素晴らしい眺望が広がっています。ここでしばらく向かいの尾根の眺望を堪能します。
(栃100の不動岳方面)



尾出山は尖っていますね。鉄塔の左が高原山でしょう。



これから降りていく尾根と秋山の里も見えています。


伐採地で展望を楽しんで、その後急に降りて、ちょっとヤブっぽい斜面を下って、危うく東の尾根に引き込まれそうになりますが、地図を読んで正解尾根に入れます。
植林の尾根を降りていって、なかなか味のある尾根を経由したりもします。



ちょっとまた迷い尾根分岐地点があって、地図を読んでいると開きそうなツツジの向こうに愛宕山が見えていました。(P ↓) 結局その迷い地点の尾根選択もうまくいって、地形図上の最後のピークを登る頃には、痛み止めの薬の作用が切れたのか、ようやく体調というか頭の状態もしっかりして、走って斜面を上がると神社の建家が見えてきました。



ここは地形図上の480m級ピークのようです。建家の中にはお神輿とその前に狛犬とか竜?の像が左右に並べてあったりします。狛犬は逆立ちしていて、面白い顔をしてます。



それで、その神社の全景。これはもっと下って道標により”奥の院”と呼ばれていることを知ります。



480mピーク奥の院からは、しっかりとした参道風の踏み跡が続いていて、それを拾って下山です。石段や柵ときちんと整備されています。一箇所、気の早いツツジが満開でした。



奥の院から、下って途中”ひむろおばあ”の言い伝えの案内板なんかを見て、長閑な気分に浸ります。氷室神社に降り立つと、地元の人が立ち話をしたりして、静かな里がなんとなく賑わっています。降り立った氷室神社からは、秋山川にそってXVの回収にむかいます。川に入って釣りをする人をみながらあるくと、数分でスタート地の古代生活体験村に着きました。
今日は、地味だと思っていた愛宕山を初歩きして、最近まで意識にはいっていなかった東蓬莱山807Pまで繋げられて、自分としては充実です。愛宕山からの尾根道はやや短調なきらいはありますが、素直な尾根で歩きやすかった。それと下山途中の大展望はご褒美で、さいごに神社周辺の宗教遺物と、毎度ながら瀑泉さんにはおもしろいルートを教えていただいてありがとうございます。今日は耳や頭皮を塗らせないので、S銭湯に入らず帰宅です。 ■■

(氷室神社の岩の前にあった、天保三年と書いてありました。)



(前後2対のコマ犬がいました。これは神社奥のほうの左の狛犬です。)


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8 コメント

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Unknown (サクラマス)
2016-03-26 21:26:54
いずれは歩く予定なので、瀑泉さんの記事とななころびさんの記事を合わせて参考にいたします。
愛宕山から先の様子が何となくわかりました。
愛宕山までは以前行った事はありますが、森の中の地味な山でしたね。今度は良く味わいながら歩きたいものですね。
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Unknown (ふみふみぃ)
2016-03-26 21:47:36
はじめまして、ふみふみぃと申します。
ななころびさんのブログは以前から拝見しており、同じスバル乗りであること、最近の安蘇の山の歩きや藪山歩き、感じ入るものがありました。
私は先月西から岳の山に登り東蓬莱山まで行き西側の尾根へ上り返して戻ったのですが西側に下ったため668m伐採地の展望は見られませんでした。いずれ行こうと思います。参考になりました。”峠の照花園”、ちゃんと花が咲くんですね。私が行った時は何も咲いておらず寂しいものでした。
21日、私は熊鷹山の南東尾根を624地点まで歩いており途中で東蓬莱山を西側から眺めておりました。ななころびさんが立ち去った数時間後ですが。
私がいずれ歩こうかなと思っている山を歩かれているのでこっそり毎週ななころびさんの記事更新を楽しみにしております。安蘇の山、足尾・日光の山等どこかの山でいずれ会うかもしれません。その時はよろしくお願いします。
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サクラマスさん (ななころび)
2016-03-27 18:46:45
こんばんは。 
岳の山、愛宕山間は地味ですね。
愛宕山、東蓬莱山間は紅葉の頃、とても綺麗なのではと思いました。その間の稜線は、アップダウンが少なく、危険箇所もない為、以外とすんなりと進めます。
これからは、釣りもあるので、サクラマスさんは忙しいですね。
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ふみふみぃさん (ななころび)
2016-03-27 19:40:17
こんばんは、初めまして。
私のブログを見ていただいていたようで、コメント共々ありがとうございます。
私は安蘇のマイナーな尾根を歩くのは、つい最近からなのです。ヤブ尾根歩きも最近は軟化していて、福島の一般ルート歩きなんかもしてますので、ふみふみぃさんには、だいぶ物足りない内容でしょう。
ふみふみぃさんのことは、瀑泉さんやみー猫さんのブログでのコメントで存じあげていました。日頃、仕事や山歩きに忙殺していて、あまりふみふみぃさんのブログはあまり見ていなかったのです。これからは、訪問させていただくようにします。
過去何かの折に、鹿沼方面のふみふみぃさんの記事にあたって、単なるヤブ尾根歩きではなく途中で、複雑な尾根の横断のようなことをしている記事で、なんじゃこの方は、と思った記憶があります。
あの展望地の展望は秀逸です。。”峠の照花園”は死んでいるような木は見かけなかったので、時期がくれば綺麗なんではないでしょうか。
私のブログはあまり参考にならないでしょうが、これからもよろしければ見てやってください。お互いの山行きの頻度からして、山中遭遇は必至ですね(笑)。山で会った時は、なな”さんと呼んでください。
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Unknown (瀑泉)
2016-03-28 23:44:52
記事を拝見しながら,うんうんそうそうと,少し前なのに妙に懐かしく読ませていただきましたヨ。
ちなみに,473mピーク手前にあった「不動明王」様は健在でしたかネ。自分が行った時は,半分に折れていたので戻してはみたのですが。また,折れちゃってたかナ。
それと,別に自分が付けたワケでは無いのですが,東蓬莱山の山名板(面白石と書かれている方)が,まだ熊公にやられず残っているようで安心いたしました(笑)。
奥の院には,二度足を運んでいるのに,御神輿しか確認して無くて,狛犬とか竜の鯱鉾?みたいなのを見損なってました。
此れはまた,赤部天狗様にご挨拶がてら,見に行くしかありませんヨ。
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瀑泉さん (ななころび)
2016-03-29 03:58:19
こんにちは。いつも後追いさせていただいて、毎回いい休日を過ごさせてもらっています。
473p付近の「不動明王」様の件ですが、帰宅して瀑泉さん記事を見返していて、これは見てないぞ、となりました。
その上の山神の石祠もばらばらに散らばっていたので、この尾根そういった遺物を荒らして回った獣か輩がいたのかもしれません。石祠のほうは、修復しておきました。
面白石の名板は端のほうが少し欠けているだけで、立派でした。
画像の奥の院の狛犬の写真は右のほうのもので、左の狛犬、竜の鯱風はもっと損傷のないものでした。
秋山は静かな里ですが、ああいった古い宗教施設が多いですね。
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愛宕山から先 (みー猫)
2016-03-31 07:26:46
おはようございます。
行きたいところが一杯あって安蘇山域から遠ざかってますが、皆さんが精力的に歩かれておられるので大分引き出しが一杯になってきました。今回のとこは、見所がいくつもありそうです。山も花見がてらで良い雰囲気になってきましたね。
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みー猫さん (ななころび)
2016-03-31 19:57:37
こんばんわ。
安蘇の山行って未知の尾根繋ぐのが案外楽しくって、通っています。みー猫さんなら、私の2回分を1日で歩いてしまいそうです。
今回の行程は、庚申塔群や神社、古い石祠、石碑と確かに見るところは多いです。
これからは、花追いかけ歩きも楽しい季節ですね。
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