サンドゥ、学校へ行こう！ (12)

前回に引き続き、ミンソク先生いいやつだー！

抗がん剤治療の副作用で、髪の毛が抜けちゃったポリ。
彼女を慰めて元気づけるために、先生はサンドゥと組んで一芝居。
「うわー、先生の好みは坊主頭の女の人なんだー！びっくりだな！」
「アッパ！このひとみたいな頭にして！」

ルンルンしながら、サンドゥに髪を切ってもらうポリ。
泣きながら、娘の髪を一房一房、切り取っていくサンドゥ。
ふたりの姿を遠くから見守って涙するミンソク先生と、
彼から事情をきいたウナン……。

長い尺を使って丁寧にかかれたシーンでしたね。
このシーンのおかげで、
ポリのために、ウナンとの愛を遠ざけようとするサンドゥの行動に
説得力がでたような気がしますよ。

そして、ウナン……すごいよ。
あきらめない、あきらめないなぁー！
戦うヒロインだ。

サンドゥはまたもやツバメに変身して、
マダムのお金を引っ張ろうとがんばってるんだけど、
そこへしっかりくっついて行っちゃうんだよね。

サンドゥがカモにするマダムにも、いろんな人がいるね。
さえない主婦で、無理して貢いじゃうタイプの人とか、
愛に飢えてて本気で彼を好きになっちゃう人とか。
今回の人は女社長で太っ腹でバリバリのキャリアウーマンみたい。
若い男が自分に本気になるわけないとわかっているけど、
ペットみたいにいい男を連れてかわいがってやりたいタイプの人だね。

こういう女性からはお金もらってもいいじゃん、と正直思うけど。
私がこんな立場だったら、ツバメ君募集しちゃうかも。
生臭い話は抜きにした、いわゆるパトロンヌだったらいいじゃないの。
相撲でいったらタニマチみたいなさー。

ま、でもこのマダムは「今夜はずっと一緒にいられるんでしょ？」って
やっぱり野獣系なんで、ウナンは戦うんですねー。
それも、マダムに直接なんかするわけじゃなくて、
サンドゥに必死でプレッシャーをかけるの。
うまい戦術だな。

ずっと無視してたサンドゥも、ウナンが手荒に扱われたことに我慢できず、
店員を殴り飛ばしてしまういます。
もちろん、マダムともバイバイね。

「俺が悪かったよ。
お前の前に現れるんじゃなかった。
学校も行かなきゃよかったのに。
自分のダメさ加減を忘れてたぜ
糞を踏んだと思え。
人生そんなもんだろ」

それでもウナンはサンドゥの後をついてくるんだよねー。
そうだよ、ここで逃げちゃうくらいなら、最初からついてきたりしないよ。
サンドゥは言います。

「ついてくるな。
ついてくるな！
今のうちに行かないと……離さないぞ
俺と一緒にゴミためを這うことになるぞ！」



ギャー！カッコヨス！

いいんだよねーウナンは。そういう覚悟でサンドゥを愛しているんだよねー。
もう、もちろん彼女は泣きながらサンドゥに伝えます。
あなたが立派な人だから、好きになったんじゃないって。
たとえ人殺しだって理解できるって。
愛してるって。

まぁ、はまったんでこんなにキャーキャー言いながら見ているんですけど、
ハマれなかった人にとっては
「なんつー勝手な男だ！」的な感想しかないでしょうね。
昔の女につきまとって略奪愛して挙句にやっぱ無理だからごめんねって
捨ててっちゃおうとする目の小さい男ですよ。

惚れた弱みで言えば、サンドゥは男性のあらゆるチャームを持ってるわけですよ。
ちょっと調子がよくておしゃべりで、女の子を笑わせてくれたり、
顔色一つ変えずにチンピラをぶっとばしちゃったり、
娘に心からの愛情をそそぐいいパパだったり、
時には強引に引っ張って行ってくれる頼もしさがあったり、
意外に純情なとこがあって、
変な自意識もないから素直で、明るくて、
でも本当はつらい目にあってるからこそ、人の痛みがわかる、すごく優しい人。

無敵じゃん……サンドゥ。
てゆうか、私がサンドゥ好きすぎる。

ウナンはサンドゥとホテルに入ろうとするのですが、
サンドゥが止めます。
「私はいいのよ」
「俺がよくない」

この時、サンドゥの頭によぎったのはセラとの過去なのか、
はたまたすべての真実を明かしていない罪悪感なのか、
大事な女性との最初が、こんなとこのラブホテルじゃだめだろ、て気分だったのか。
よくわかんないですけど、
ここで何にもなかったことが結果的にどうなるのか？
こんなに愛し合ってるのにあのキッスだけ、なんていう状況が
純愛というか、残念というか、
そうじゃなきゃこの後の展開見るのが恥ずかしいからいっか、というか。

セラじゃないけど、しちゃったらなんかビミョーに違う気がするもんね。
してないおかげで、ふたりのバイバイシーンがかわいいこと！
大人のくせに甘酸っぱいな～。
主にウナンがかわいいね。
サンドゥはなんか心配事を抱えてるって顔で、
屈託ない笑顔とはほど遠い。
やっぱセラのことだろうなー。

学校エピソードではあんなに憎たらしかったジファンは、
大人の事情全開の微妙な恋愛モードになってからというもの、
かわいいガキンチョです。
親父もおふくろも違うけど、やっぱりジファンのヌナはウナンなんだね。

家に乗り込んできて好き勝手いうセラにむかついて、
ウナンは弟にやつあたりするんですよ。
「あんた、頭貸してよ」って。
「なんでだよー、髪の毛つかむならあいつのにしろよー」と
力なく抵抗するジファンは、結局ねえちゃんに頭を貸してやるのです。
かわいい弟だ。

この12話の終わりで、ポリのママがセラだったとウナンにはばれちゃって……。
血はつながっていないけど、姉妹で同じ男を好きになっちゃった、という展開？
そもそも他人なんで、どうでもいい気がしますけどね。
それに、セラはサンドゥが血液検査を受けたことで非常に動揺してますよね。
どうもポリはサンドゥの実の娘ではなさそう。
かといって、ふたりの絆がどうなるってわけでもないでしょうが……。

ポリのことでウナンとは一緒にいられなくなりそうなサンドゥ。
でも、ポリがいたからこそ、今まで生きてこられたサンドゥ。
おじさんが言うとおり、セラが身をひいてくれれば一番いいんだけど、
あの娘もつらい経験してきているからな。
困ったなー。


「そ、そんな顔してすねてもダメだ！」と、なぜか焦るミンソク先生。

ミンソク先生を「ヒョン！」て呼んで、
「俺のこと好きか？」
「うん！」ってニコニコ返事するサンドゥがかわいくってしょうがない。
そりゃモテルつばめになるわな～。