いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

乱暴なロマンス 6

2013年05月23日 | 乱暴なロマンス
《あらすじ》

ふと目を開けたムヨルに慌てて逃げ出すウンジェ。
ムヨルは夢だと思っているのが救いだ。

ドンスは、野球への思いが捨てられず、球団のマネージャーになった。
仕事は雑用や選手の使い走りが多く、現場の若手もやりにくい様子。
見かねたムヨルが、話があると言って酒場にドンスを呼び出す。
自分のコネを使って転職をすすめるが、ドンスはとりあわない。
野球が大好きだから、その現場から離れたくないのだ。
やんわりと拒絶して席を立って出て行ったドンスの後に、
店のボーイがVIPルームに入って行った。

事件はそこで起こった。

ムヨルがボーイをしたたかに殴りつけたのだ。
ウンジェが席を外していたため、何が起こったかはムヨルとボーイの青年だけが知っている。
警察が到着し、ムヨルは暴行容疑で連行されてしまった。

その現場にいたのは、コ記者。
実は、ムヨルとドンスが会うことを知って、店に先回りして
部屋のテーブルに盗聴器をつけていたのだ。
しかし、ムヨルの美人局の話をきくつもりだったコ記者は、
当てが外れてくさっていたので、現場の音声は聞いてはいなかった。
一体何があったのか?
コ記者は、被害にあった青年を病院へ連れて行ってやり、
情報提供者として囲い込んだ。

コ記者がすっぱ抜き、ムヨル暴行事件は翌日世間の知るところとなった。
「先にあいつが悪態をついたので殴った。内容については言いたくない」
「何もしていないのに、いきなり殴られた」
ふたりの言い分は食い違っているのだが、
肝心のムヨルが悪態の内容を教えないので、真相は藪の中だ。
しかもただ悪態をついた人間に、全治5週間の怪我を負わせているのだから、
もちろんムヨルに非があるのは間違いない。

コ記者は、青年によくしてやり、示談の金額や方法についてもアドバイスする。
彼はソウル大学に通う学生だが、両親はおらず、祖母と暮らしている苦学生なのだ。
記者の見返りは、記事を書くこと。
ムヨルを追い詰めること。

世間のバッシングは、日に日にひどくなってくる。
コ記者がかくまっているので、青年となかなか連絡が取れない。
ドンスは、コ記者が野球経験者だと知り、一縷の望みをかけて話をした。

ムヨルは、幼い頃から母親の期待を一身に受けて育った。
英才教育を受け、幼いのに、語学留学までした。
厳しい教育に心が壊れ、小学生の頃、口がきけなくなった。
部屋にこもって自傷行為まで。
ムヨルを救ったのは野球だった。
野球を通じて、彼は生まれ変わった。
野球に出会わなかったら、とっくに死んでたか、イカれてたとムヨルは言っていた。
12歳の時、母を捨て、彼は野球を選んだ。両親は離婚。
ムヨルから野球を取ったら何が残る?
彼には野球しかない。取り上げないでやってくれ。

コ記者自身も、中学までは有望な投手だった。
しかし、道に飛び出した子どもを避けようとして自転車事故。
肩を怪我して、三回も大きな手術をしたが、もとには戻らなかった。
今でもボールをなげることはできない。

自分だって、野球が続けられるなら、なんでもした。
家族だって捨てられた。でも、自分に選択肢はなかった。
あの時、子どもを轢いてしまえばよかったと思う。
あの事故と同じように、これはムヨルの試練だ。
なぜ、あいつだけ助けてやれというんです?不公平じゃないですか、先輩?

ムヨルは自分の家には帰れず、こっそりウンジェの家に避難している。
日課の素振りをしないと、夜眠れない。
夜中にこっそり庭で素振りをしているムヨルを、ウンジェはそばで見守っていた。
「お?なんだよ、びっくりするじゃないか」
ウンジェはムヨルにタオルを渡してやった。

「おまえさ、なんでブルーシーガルズのファンなんだ?地元じゃないだろ?」
「家族が、つらい時期があったの。テレビをつけたら、野球やってた。
ブルーシーガルズが大差で負けてた。
ふと思ったの。シーガルズが逆転して勝てば、私たちも幸せになれるって……。
そしたら、ほんとに逆転勝ちしちゃった。
あは、バカみたいな話ですよね」
ムヨルは、ウンジェの話を静かに聞いていた。
「いや、野球は時に、人を救うことができる」

ドンスの話はコ記者の心を変えることはできなかった。
翌日、ムヨルの暴行は精神疾患のせいでは?という記事が新聞に掲載され、
ますます彼の周囲の状況は悪くなっていった。

暴行を受けた青年の居所がわかった。
ムヨルとウンジェ、キム室長は示談書を持って彼を訪ねた。
1億ウォンの示談書に、即決してサインする。
「俺のことを誰から聞いたんだ?」
青年の背後には、ムヨルをよく知る人物が必ずいるはず。
しかし、ネタをかぎつけて押し寄せてきた新聞記者たちのせいで、
彼から話を聞くことはできなかった。

ムヨルは、謝らない。
謝れば、悪態の内容を認めることになるから。
その内容は、絶対言いたくない。
「キム室長、俺の話を信じてないだろ?」
「それが重要なことですか?」
ムヨルの心はすっと冷える。
「そうだな。好きにしろ」

「お前も、俺がただ血迷って殴ったと思うのか」
「私は……」
即答できないウンジェ。
「もういい、帰れ」
ムヨルは自宅にこもってしまった。

世論はどんどんひどくなり、ムヨルは責め立てられる。
ドンスは、ムヨルに謝りにいった。
ムヨルの子ども時代の話をしたのは自分だ。
コ記者も元は野球選手だったのだから、理解してくれると思った。
ムヨルは、ドンスの言葉に怒る。
「あいつ、俺に劣等感を抱いていたのか。
そういうやつこそ危ない。
他人の成功をねたむような人間を信用したのか?」
「お前にとっての野球の意味を教えたくて話した」
「その結果が精神疾患かよ?だまされたのか?それともわざと?」
「俺の過ちは認めるが、あくまでお前のためだった」
ドンスは、謝り、帰って行く。
「ヒョン!」

ドリームズの移動バスには生卵がぶつけられ、
ネットではムヨルの悪口が散々書き込まれている。
ウンジェがムヨルを訪ねても、門前払い。
ムヨルはひとりだ。

韓国野球委員会に、ムヨルは呼び出された。
口々に彼を非難する委員会の面々。
ムヨルは絶対に悪態の内容を教えないし、一言も弁解しない。
彼にぶつけられる、人々の暴言と、悪意。

ウンジェは彼を警護していて、額に切り傷を作ってしまった。
ムヨルは黙って、傷の手当てをしてくれた。

(つづく)

ホントにウンジェったら、役に立たないSPなんだからもう……。
コ記者がセットした盗聴器に気付かないし、
スマホで遊んでてボーイが部屋に入っていくの見逃しちゃうし……。
そんな見ず知らずのボーイとムヨルがどうかなるなんて
思いもよらない事態だけど、一応全方位警戒中じゃないのか~?

身近な犯人は、人を介してムヨルを攻撃してくることがはっきりしましたね。
女でも男でも、あらゆる人を疑わないといけなくなっちゃった。
苦学生のユニ君は、確かに細面の美青年。
ビジュアル的にも、個人の事情も、世間の同情を引きやすい人選はあっぱれ。
彼は示談金を得て、学業に専念するために、この話にのったんですね、きっと。
ただ犯人は、きっかけを示唆してヒントを与えるだけみたい。
その後の諸々は、コ記者にお世話になってましたもんね。

彼は誰に教えてもらったのか告白しそうな雰囲気もあったけど、
記者団がどやどやと病室に入り込んできたので、言えずじまいでした。
ムヨルと彼のにらみ合いは、緊迫感がありましたわ。
ムヨルの静かな怒りや、本気が伝わってきて怖かったです。

だがしかし!例え何を言われようとも、
相手を病院送りにするまで殴ったことは、やっちゃいけないことじゃないですか?
しかも初めてあった人に、口で言われただけ。
恨み辛みがある人相手ならまだしも……。
悪態の内容がわかったとしても、情状酌量の余地があるかは、わたくし疑問です。

もちろん、ムヨルが理由もなく人を殴るわけはない、と思う。
でもあんなに乱暴な場面を見たら、えっ?と思うよね。
そもそもムヨルのこと、自分はどれだけ知ってる?
ウンジェが即答できなかったのって、そんな風に思ったからじゃないかなぁ。
理由があったにしろ、あれはひどい暴行だったし。

「俺だって傷ついた」というムヨルに、
「どこ?心?」と、彼女は言いますね。
「今度から目とかにしてよ、目立つように」と付け足しますが、
ムヨルの身勝手さをなじっているようにも聞こえるし、
彼を心配しているようにも聞こえました。

どんなに心が傷ついても、人には見えないもんね。

それでも最後は、投げつけられる卵や、ジュースの缶から、
ムヨルを身を挺して守ります。
物を投げつけた人の、「で、あいつ誰だっけ?」というセリフがこわかった。
深く考えもせずに人の尻馬に乗って人を傷つける人は、どこにでもいるってことなんだね。

ちょこっとおでこにできた傷をムヨルが手当てしてくれてよかった。
ウンジェの態度が、あなたを守るよ、信じてるよ、って言ってるみたいで、
ムヨルも何か感じてくれたのかな、と思いました。


この角度からのムヨルはかっこいい。

ドンス先輩は、コ記者のこと、同じ野球選手だったんだから弟分だと言います。
記者は、僕はもともとドンスさんのことは兄貴だと思ってますって言います。
コ記者、ドンスさんのことはどうも尊敬しているみたいでしたよね。
ヒョンって呼んでますしね。
でも、ドンスの言葉は通じなかった。
彼は挫折から立ち直れていないのね、きっと。
なぜ俺だけが、なぜ俺だけが、と恨んでいる。運命を。
どうしてムヨルを目の敵にするのかは、よくわからないんだけど。
こないだのユミみたいに、キラキラしているものを
泥の中に落っことしてやりたくなるような気持ちなのかな?
それとも具体的に何か因縁があるのでしょうか?
これから明らかになるのかな?

ドンス先輩は、どっちかってーとコ記者の気持ちもよくわかるんじゃないかな。
だからムヨルが、コ記者のことひどく言ったり、
人の成功をねたむような奴を信頼したのか?って言うのは、ちょっと嫌だと思う。
ドンス先輩だっていい人だけど、妬んだり、うらやんだことあると思うもん。
ムヨルにいろいろしてもらって、プライドが傷ついてるとこあると思うもの。
持てる者に、持たざる者の痛みはわからないんだよ……。
もう野球ができない、って立場の人の気持ちは、
今、全盛期のムヨルにはわからない。
わからなくて当然だし、わかったからって何ができる?とは思うけど、
ムヨルの態度を見て、先輩もちょっとイヤな気分になってたみたいだったね。

あ~、もう何が原因だったんだろー?


今回も楽しかったのは、キム室長。
ウンジェの家に隠れているムヨルのところにやってきます。
おなかがすいたムヨルは、出前でも取ろうぜ!と言ってくれて、
みんなで中華料理を取るのです。
しかし!ちょうど帰ってきたお父さんたちと鉢合わせ。
ムヨルとキム室長は、奥のお部屋に隠れるのですが……。

ドンアが玄関のたたきからとっさに投げた靴を
はっしはっしと受け止めてくれたのは、無表情のままのキム室長~!
ナイスです!室長!

そして、支払いをするために財布を取られそうになっているムヨルの隣で、
こそーっと背広を引っ張って財布を死守しようとする室長が好きです!
体操座りの室長もキュートです!
あの後、残りものでも食べられましたかね……。


ちゃっかりスリッパは履いている。

でも、ムヨルにひどいこと言う室長は嫌いだな。
いくら有能でも。
「私が信じることに何か意味がありますか?」って。
あるんだよ!
ウンジェたちとかかわって、人間らしくなることを望むよ~。


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