bisqの普通な毎日

日記です。ときどき更新します。

水墨画家

2006年05月20日 | ノンジャンル
骨董品街を歩いていると、水墨画がたくさんかかっている場所で、何人かの水墨画家が実際に絵を描いていた。
中国の水墨画は大半がカラーであることを最近知った私、早速興味津々で中に入っていった。
近づいてみると、テーブルの上に画集が置いてある。
シリーズもので画家をとりあげている出版社による、ちゃんとした画集だ。
そして、ページをめくると目の前にいる画家の写真が!
ということは、この人は有名人?
これはすごいところに偶然来てしまったのかも・・?
周りには、たくさんの水墨画。
なるほど、これは作品を売るためのデモらしい。
さすが、絵は線が生き生きとしていて素晴らしいなぁと思って見ていると、画家は水墨画にゆうゆうと色をつけ始めた。
美しいふじ色に筆を浸してパアッと放った瞬間、混ざりきっていなかった青の絵の具が紙面に尾を引いた。
「・・・」
顔をしかめた画家は、筆をふじ色の皿に戻し、ゆうゆうと溶き直してから再びパアッと絵の上に放った。
が、やはり真っ青な線がふじ色の中に尾を引いた。
「・・・・・・」
青は、ふじ色の皿ではなく、筆の奥深くにいたらしい。
どんなプロでも、やっぱりにんげん。
そう思った瞬間だった。