散歩コースにしている鹿児島中央駅から海岸線へ向けての大通り、パース通り。
そこのシンボルとも言えた、クスノキやつつじが、「街路樹整備」の為に・・・撤去されています・・・。
去年の写真がありますので、ご覧になりたい方は写真(場所は違いますが、植栽は同じでした)をクリックしてどうぞ。

4月にはこんなに美しい姿を見せてくれていた街路樹。
それが、今は、こんな状態になっています・・・


去年末から妙な感じはしていたんですが・・・まさかこんな風な整備をするとは思ってもいなくて・・・
電線を埋設するための工事と、街路樹の整備を併せてやっているようです。
たしかに・・・ここは電線が多いし、台風の際には強風にもあおられやすい場所(道路が広いから)ですし、景観的に考えても、必要だと思います。
でも・・・何故街路樹を完全に剥がしてしまわないといけないの??
通るたびに、つつじは無くなっていき、クスノキは主幹以外の全ての枝を落とされ、最後は根も大きく切り詰められて運ばれていきました・・・。
通るたびに、見て・・・枝や根を切られて痛々しいほどに香る強い匂いを嗅いで・・・辛いです・・・・・
工事現場の人に聞いてみたら、楠は別の場所に移植するとの事でした。
それだけでも、良かった・・・。
調べてみたら、ここの楠が整備されたのは、昭和52年。私の生まれる前の年。
「鹿児島市に花と緑を!」とのコンセプトのもとに、植えつけ当時でも直径30cmを超える大木を植えたのだそうです。
四季を通じて変化する樹の姿を見ながら、幼稚園や小学校へ通い、楠の香りが「鹿児島の」香りと思って育ってきた私には、この工事が、ただの「道路整備」としてやってる普通の工事とは、他人事とは思えないんです・・・。
鹿児島市のホームページを見ても、工事現場の人に聞いても、この街路樹の後に植える植物は、まだ決まっていないそうです。
ネットで調べる途中で見かけたとある議員のページでは、「鬱蒼としすぎていて『パース』や『ナポリ』の名にそぐわないので、植栽はブーゲンビリアやハイビスカスにしてほしい」という提言?がありましたが・・・
どう思うかを言わせてもらうと、「反対」です。
「中央駅に到着した県外客が、南国鹿児島をイメージさせる植栽を植えた道路を観光するイメージにしたい」そうですが、鹿児島って思ったより寒く、よほど耐寒性がないと、我が家でもハイビスカスは毎年落葉して瀕死になっています。
まあ、最近は温暖化してるので、越冬は問題無いかもしれませんが。
それにブーゲンビリアはツル状の樹木なので、パーゴラなどの支えをしないと格好がつかないと思うんです。
さらに言えば、「南国鹿児島」の夏は厳しいので、緑陰が無いと散策どころの話じゃありません。

現在の楠の緑陰。これでも夏は厳しいというのに・・・。
パーゴラ仕立てにして道路をアーケードのように被ってしまえば素晴らしい緑陰になると思いますが、景色を楽しむどころでもないような気がするので、そうもいかないと思うんですが。。
ヒートアイランド対策にもなるかもしれないから、もしやるならやって欲しいもんですが。
今はまだ残っている、パース通りの海岸付近の楠。

見にくいですが、木の幹につる植物が着生しています。
楠的には厄介ものらしいのですが、私はこういった着生植物を見ると「自然だなぁ」と感じるので、とても好きです。

かかえても、抱えきれないくらいの巨木に育っています。
私よりずっと年上のこの樹も、いずれ「撤去」されるんでしょうね・・・。

「花と緑を大切に」
その心まで、うち捨てないで欲しい・・・・・