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安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

正しい者は一人もいない 01 ユダヤ人もギリシア人も皆、罪の下にある 

2024-03-22 04:00:00 | ローマ人への手紙を読み解く
ローマ人への手紙
 3:9 では、どうなのか。わたしたちには優れた点があるのでしょうか。

全くありません。既に指摘したように、ユダヤ人もギリシア人も皆、

罪の下にあるのです。

 3:10 次のように書いてあるとおりです。「正しい者はいない。一人もいない。

 3:11 悟る者もなく、/神を探し求める者もいない。

 3:12 皆迷い、だれもかれも役に立たない者となった。善を行う者はいない。

ただの一人もいない。

 3:13 彼らののどは開いた墓のようであり、/彼らは舌で人を欺き、/

その唇には蝮の毒がある。

 3:14 口は、呪いと苦味で満ち、

 3:15 足は血を流すのに速く、

 3:16 その道には破壊と悲惨がある。

 3:17 彼らは平和の道を知らない。

 3:18 彼らの目には神への畏れがない。」

 3:19 さて、わたしたちが知っているように、すべて律法の言うところは、

律法の下にいる人々に向けられています。

それは、すべての人の口がふさがれて、

全世界が神の裁きに服するようになるためなのです。

 3:20 なぜなら、律法を実行することによっては、

だれ一人神の前で義とされないからです。

律法によっては、罪の自覚しか生じないのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2章から始まったユダヤ人への裁きの総まとめが9節から20節までです。

9節で「ユダヤ人もギリシア人も皆、罪の下にある」と

パウロは指摘していますが、これは2章1節

・・・◆神の正しい裁き・・・
 2:1 だから、すべて人を裁く者よ、弁解の余地はない。

あなたは、他人を裁きながら、実は自分自身を罪に定めている。

あなたも人を裁いて、同じことをしているからです。


と同じです。

そして1節では、「では、ユダヤ人の優れた点は何か。割礼の利益は何か。」

と問いかけますが、9節で「では、どうなのか。

わたしたちには優れた点があるのでしょうか。全くありません。

既に指摘したように、ユダヤ人もギリシア人も皆、罪の下にあるのです。」と

言い方を変えています。

しかも「全くありません」を挿入しています。

つまり8節までをひとまとめにして総括しているのです。

そして「わたしたちには」といいますが、

ユダヤ人なのかパウロも含めてユダヤ人クリスチャンも含めているのかですが、

結論は1節にあるようにユダヤ人だけを指しています。

それは20節にあるように「律法を実行することによっては、

だれ一人神の前で義とされないからです。律法によっては、

罪の自覚しか生じないのです。」

と律法を頑なに守るユダヤ人を指しているからです。

しかし、9節には「ユダヤ人もギリシア人も皆、罪の下にあるのです。」と

ギリシア人が入っているのでは、

と不思議に思うかもしれませんが、

これは修辞的(注・01)な言い方であり、重点はユダヤ人にあるのです。


修辞的(注・01)
言葉の使い方による演出、または演出の巧みさによって、技巧的で優れた印象が生まれているうような様子。 レトリカルな。(実用日本語表現辞典から)



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