バイブルランドin福井

安田由久が驚くべき聖書の世界をご案内します

神の義 10 創造者なるお方に出会うこと

2024-03-02 04:00:00 | ローマ人への手紙を読み解く
ローマ人への手紙
3:4 絶対にそんなことはありません。たとい、すべての人を偽り者としても、

神は真実な方であるとすべきです。それは、

「あなたが、そのみことばによって正しいとされ、

さばかれるときには勝利を得られるため。」と書いてあるとおりです。

3:5 しかし、わたしたちの不義が神の義を明らかにするとしたら、

それに対して何と言うべきでしょう。人間の論法に従って言いますが、

怒りを発する神は正しくないのですか。

 3:6 決してそうではない。もしそうだとしたら、

どうして神は世をお裁きになることができましょう。

 3:7 またもし、わたしの偽りによって神の真実がいっそう明らかにされて、

神の栄光となるのであれば、なぜ、わたしはなおも罪人として

裁かれねばならないのでしょう。

 3:8 それに、もしそうであれば、

「善が生じるために悪をしよう」とも言えるのではないでしょうか。

わたしたちがこう主張していると中傷する人々がいますが、

こういう者たちが罰を受けるのは当然です。

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ローマ書講解といえばK・バルト(注・01)です。

この1冊で世界を震撼させたのです。

宮田光雄さんは何故このような驚くべき本を

バルトは書いたのかを一言でいえば

治めていたもう方がおられる」と言います。

つまり創造者なるお方に出会うことなのです。

その創造主なる神は然り、アーメンなる神、

すべてを赦す神として私たちを包み込む限りなき愛の神なのです。

8節のパウロの言葉は断罪、裁きの言葉ではなく、真逆なのです。

断罪ではなく、それをも超えた神の愛なのです。

パウロの伝えるのはイエスの十字架の愛なのです。

最近、福井県立図書館で宮田光雄さんの書かれた

「カール・バルト」を借りて読みました。

サブタイトルが「神の愉快なパルチザン」とあり、

読み進めていくとまさにバルトは、

今、NHK連続ドラマ「ブギウギ」で2/9に放送された

「東京ブギウギ」の歌詞になる「ワクワク ドキドキ」を与えてくれる本で、

あらためてK・バルトが聖書の言葉、神の言葉の

「ワクワク ドキドキ」を味わっていたことを知りました。

30年前に宮田光雄さんは「御言葉はわたしの道の光・ローズンゲン物語」

を新教新書で出版され、名古屋聖文舎で買入して以来、

K・バルトが最も愛した「ローズンゲン」(注・02)を読んでいますが、

神の言葉を日々の中に刻印していく最大のパワーを

宮田さんから紹介していただいたことを感謝しています。

K・バルト(注・01)
1886年5月10日 - 1968年12月10日)は、20世紀のキリスト教神学に大きな影響を与えたスイスの神学者。その思想は弁証法神学や危機神学、あるいは新正統主義と呼ばれる(バルト自身は自らの神学を「神の言葉の神学」と呼んでいる)。1934年、ナチス・ドイツの政策に従うドイツ福音主義教会(DEK)に対抗して結成された告白教会の理論的指導者となり、バルメン宣言を起草した。1921年からバルトはドストエフスキー、ニーチェ、キェルケゴールを読みこみ、人間の陥る深淵について理解を深めた上で、その知識に基づいて『ローマ書』の改訂版を書き始める。1922年、『ローマ書』の第二版が完成、出版される。この第二版の出版でバルトの神学が高く評価されるとともに、神学者としての立場を堅いものする。(ウィキ)

「ローズンゲン」(注・02)
「ローズンゲン(日々の聖句)」はドイツのヘルンフート兄弟団が1728年から発行している聖書日課です。旧約聖書の中から、短い聖句を選び出し、断片化し、混ぜ合わせ、そこから籤(くじ)で、一日一句の聖句を選び出します。その聖句は「人間の思いを超える神意として、わたしたちに与えられるものです。その上で、その聖句に見合う新約聖書の言葉を、今度は聖書の専門家たちが協議して選び出して付け加えます。従ってあくまでも籤によって選び出された旧約聖書の言葉が中心です。なぜ旧約聖書なのか何の説明もありませんが、わたしは旧約聖書だからとても良いと思っています。新約聖書の言葉はそれを補うものですが、決して解説や説明を加えていません。なぜ、そんな言葉が選ばれたのかということも黙想のヒントになります。考え、理解し、納得するのはあくまでも日毎にそれを読む者の課題です。この方法は1728年以来、280年以上変わっていません。現在ドイツ語圏では毎年100万部以上が発行され、ドイツ語以外では43の言語に翻訳されていると言われています。おそらく全世界では200万人の愛読者がいると推測されています。ドイツ語の「ローズンゲン」という言葉は「合言葉」という意味です。これを日毎に読むことによって一つの共同体に属していることを確認するという意味もあるのかもしれません。これを発行しているヘルンフート兄弟団は、ドイツ敬虔主義の伝統を受け継ぐプロテスタントの共同体で、1727年にニコラオス・L・ツィンツェンドルフ伯(Zinzendorf 1700-1760)によって設立されました。伯爵が設立したというよりも、宗教改革と反宗教改革のうねりの中で、祖国を追われたモラヴィア(ドイツ語ではメーレン、現チェコの中部)から国境を越えてドイツのザクセン地方へと逃れてきたプロテスタントの人々に、伯爵が領土の中で保護し、住む場所と働き場所を提供したのが始まりです。「ヘルンフート"Herrnhut"」という言葉は「主の守り」を意味いたします。もちろん、この場合のヘルン(主人)とは伯爵ではなく「主イエス・キリスト」です。日本語では「同胞教会」と訳され場合もあります。この団体はメソジスト教会の創立者ウェスレーにも大きな影響を与えました。
日本語のローズンゲン2010年版の「あとがき」によりますと、ドイツ語版では新約聖書の後に、祈りや瞑想のために役立つ賛美歌の一節やいろいろな人の祈りなどが第3のテキストとして続いているとのことですが、日本語版ではそれは省略されている。わたしは省略されて正解だと思っています。
(天下の浪人・gooブロガーサイトから)
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