「良い笑顔ですね。」
「はい、楽しく走ることができました。」
ラジオからインタビューを受ける海音(みお)ちゃんの嬉しそうな声が聞こえてきた。
千々岩海音選手は千原台高校女子陸上部のエース、
今日は高校駅伝の県大会でアンカーとしてトップでゴールテープを切った。
愛娘と小学校・中学校が一緒で自宅も近いため
特に話したことはないが身近に感じる存在だ。
小さな雨が落ちていて少し肌寒い天気だった。
運動公園の練習会に参加しての帰り道、高校駅伝を応援した。
トップを走る鮮やかな黄緑色のユニフォームが近づいてきた。
海音ちゃんが少し苦しそうな顔をして懸命に走り抜けていった。
「海音ちゃん、ファイトォ~!!」
熱くなった、込み上げてくるものがあった、思わず大声で叫んでしまった。
12月23日、高校生活最後の都大路を、TVの前で声援をおくりたい。
楽しく走ってきてほしい。