鹿児島出張から帰ってきましたのでバルナバ戦の続きを書いていきます。
さて、下記局面ではどこが最善手でしょうか? 一見、A7が最善手に見えますが、実はC2が最善手(黒4石勝ち)です。37C2以降、38H8 39F1という進行が予想されます。黒は下辺を捨てる代わりに、圧倒的な手数の差で優位に立つ構想です。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2+++○○+++
3++●○●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6◇○○○○○○●
7+●●○○○++
8++●○○○++
次、黒番(37手目)
しかし、予想図のような試合展開では、黒が一手ミスするだけで確定石で白に追いつけない場合が多いので、バルナバ氏が37で最善手のC2を打ったとしても、無事に勝ちきれたかどうかは疑問です。
37C2に打った場合の予想図 (37C2 38H8 39F1)
/ A B C D E F G H
1+++○+◆++
2++●○●+++
3++●●●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6○○○○○○○●
7+○●○○○++
8○+●○○○++
次、白番(40手目)
37手目の段階で引き分けの形勢ですが、試合中はまだ黒にリードされていると思っていました。38手目を慎重に選んでください。
実戦
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2+++○○+++
3++●○●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6○●○○○○○●
7◆●●○○○++
8++●○○○++
次、白番(38手目)
38はC2が最善手です。C2を放置しておくと黒から先に打たれてしまいます。
私は40手目をA4かA8のどちらに打つか?迷いました。A4から先に打ったら黒が41を間違えてA3に打ってくれる可能性があると思ったので、A4を選択しました。すると、私の期待通り、バルナバ氏は41でミスしてA3に打って左辺を取ってくれたので、この試合で初めて白がリードしました(白8石勝ちの形勢)。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2++○○○+++
3++○○●●●●
4+○○●●●●●
5◆●●●●○●●
6●●○○○○○●
7●●●○○○++
8++●○○○++
次、白番(40手目)
40A4 41A3 42B3と進行し下記の局面を迎えました。黒はH7に余裕手を持っていますが、白もA8の隅を取った後、いつでもA2に打てるので手数の面でも互角です。私は左辺を白の確定石にすることが出来る上、黒が逆偶数理論に持ち込む筋も無いため、白の勝勢であると考えていました。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2++○○○+++
3●◇○○●●●●
4●○○●●●●●
5●○●●●○●●
6●●○○○○○●
7●●●○○○++
8++●○○○++
次、黒番(43手目)
白が50手目でB1と打つと、上部に”実質上”白から打てない奇数空きが出来ることになります。しかし、51G7 52H8 53G8の後、白からH2に打てるので(すなわち、右上の奇数空きに白から着手できるので)、偶数理論に戻すことが可能です。
F5D6C3D3C4F4F6G5E6F7D7C5G3E3C6B4D2E2F3B5G4H4H6H5H3G6E7D1B6D8C8F8C7E8B7A6A7C2A5A4A3B3A2A8B8A1B2F2H7
/ A B C D E F G H
1○++○++++
2○●○○○○++
3○●●○○○●●
4○○●○●○●●
5○○○●●●●●
6○○○○○○●●
7○●●○○○+◆
8○●●○○○++
次、白番(50手目)
途中でヤバイ局面もありましたが、白の私が38-26で勝利し、予選初日は6連勝で最終局を迎えることになりました。この頃から少し余裕ができてきたため、リラックスした状態で、だんだん手が伸びるようになってきました。
さて、下記局面ではどこが最善手でしょうか? 一見、A7が最善手に見えますが、実はC2が最善手(黒4石勝ち)です。37C2以降、38H8 39F1という進行が予想されます。黒は下辺を捨てる代わりに、圧倒的な手数の差で優位に立つ構想です。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2+++○○+++
3++●○●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6◇○○○○○○●
7+●●○○○++
8++●○○○++
次、黒番(37手目)
しかし、予想図のような試合展開では、黒が一手ミスするだけで確定石で白に追いつけない場合が多いので、バルナバ氏が37で最善手のC2を打ったとしても、無事に勝ちきれたかどうかは疑問です。
37C2に打った場合の予想図 (37C2 38H8 39F1)
/ A B C D E F G H
1+++○+◆++
2++●○●+++
3++●●●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6○○○○○○○●
7+○●○○○++
8○+●○○○++
次、白番(40手目)
37手目の段階で引き分けの形勢ですが、試合中はまだ黒にリードされていると思っていました。38手目を慎重に選んでください。
実戦
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2+++○○+++
3++●○●●●●
4+○○●●●●●
5+○●●●○●●
6○●○○○○○●
7◆●●○○○++
8++●○○○++
次、白番(38手目)
38はC2が最善手です。C2を放置しておくと黒から先に打たれてしまいます。
私は40手目をA4かA8のどちらに打つか?迷いました。A4から先に打ったら黒が41を間違えてA3に打ってくれる可能性があると思ったので、A4を選択しました。すると、私の期待通り、バルナバ氏は41でミスしてA3に打って左辺を取ってくれたので、この試合で初めて白がリードしました(白8石勝ちの形勢)。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2++○○○+++
3++○○●●●●
4+○○●●●●●
5◆●●●●○●●
6●●○○○○○●
7●●●○○○++
8++●○○○++
次、白番(40手目)
40A4 41A3 42B3と進行し下記の局面を迎えました。黒はH7に余裕手を持っていますが、白もA8の隅を取った後、いつでもA2に打てるので手数の面でも互角です。私は左辺を白の確定石にすることが出来る上、黒が逆偶数理論に持ち込む筋も無いため、白の勝勢であると考えていました。
/ A B C D E F G H
1+++○++++
2++○○○+++
3●◇○○●●●●
4●○○●●●●●
5●○●●●○●●
6●●○○○○○●
7●●●○○○++
8++●○○○++
次、黒番(43手目)
白が50手目でB1と打つと、上部に”実質上”白から打てない奇数空きが出来ることになります。しかし、51G7 52H8 53G8の後、白からH2に打てるので(すなわち、右上の奇数空きに白から着手できるので)、偶数理論に戻すことが可能です。
F5D6C3D3C4F4F6G5E6F7D7C5G3E3C6B4D2E2F3B5G4H4H6H5H3G6E7D1B6D8C8F8C7E8B7A6A7C2A5A4A3B3A2A8B8A1B2F2H7
/ A B C D E F G H
1○++○++++
2○●○○○○++
3○●●○○○●●
4○○●○●○●●
5○○○●●●●●
6○○○○○○●●
7○●●○○○+◆
8○●●○○○++
次、白番(50手目)
途中でヤバイ局面もありましたが、白の私が38-26で勝利し、予選初日は6連勝で最終局を迎えることになりました。この頃から少し余裕ができてきたため、リラックスした状態で、だんだん手が伸びるようになってきました。