アルモドバル監督アカデミーを去る

映画監督でオスカー受賞者でもあるペドロ・アルモドバル Pedro Almodovar氏がスペイン芸術映画科学アカデミーの年間賞選出方法をめぐる論争を経てアカデミーを辞職。

　アルモドバル監督は、オスカー賞に向けスペインを代表する映画を選出するためアカデミーが採択している方法について批判。彼の最新作『バッド・エデュケーション Mala Education』はアレハンドロ・アメナバルAlejandro Amenabar監督の『海の奥底 Mar Adentro』の前にオスカー賞のノミネーションを逃した。『海の奥底』はスペイン映画賞であるゴヤ賞を14獲得。アルモドバルはひとつも受賞できなかった。イギリス・ベフタ Befta賞にノミネートされるなど国際的に高い評価を受けたが、ゴヤ賞にはかろうじてノミネートされただけ。
　アルモドバル監督は17年にわたりアカデミーのメンバーであったが兄弟のアグスティンとともに辞職。彼らのエル・デセオ・プロダクション El Deseo Productionは新しく採択された選出法に異議を唱えた。その方法とは賞にノミネートされるアーティストは同業者によってのみ選出されるというもの。アグスティン・アルモドバル Agustin Almodovarは「このシステムはわれわれのもののような映画には好ましくない。このシステムには重要人物が含まれない」と語った。
　
＊BBC MUNDO 2005/02/09
http://news.bbc.co.uk/hi/spanish/misc/newsid_4248000/4248801.stm