サンタ・ムエルテ信仰

　メキシコ・シティの悪名高いテピートでは、死は生きる者にとって神聖なもの

テピートのある家の壁にはガラスの聖遺物箱が設置され、サンタ・ムエルテがいます。それは右手に鎌と天秤を持ち、骨張った左手には地球儀を持った女性像。体は骸骨、長い服で覆われています。祭壇には火がともされ、リンゴ、葉巻、テキーラが満杯のグラス、缶ビールなどが供えられています。おどろおどろしいこの像には、信奉者がたくさんいるのです。サンタ・ムエルテについて著書のあるオメーロ・アルディヒス Homero Aridjisによると、サンタ・ムエルテはアステカ文化とカトリック文化の信仰が合流してできたもの。カトリック教会はこの一団を弾劾しています。この一派の信者は十戒の教え、特に９つ目の「盗むな」をマジメに守りません。テピートは、盗品を安く売ったり、CDの海賊版を売る者の巣窟なのです。この地区ではグアダルーペのマリアに祈れないことをサンタ・ムエルテに祈るのです。例えば「銀行強盗をしますが、お守りください」のように。「聖なるムエルテ、あなたが起してくれた奇跡に感謝します」という落書きが祭壇の隣の家の壁にありますが、いったいどんな奇跡だというのでしょうか？　祭壇のある家の主は言います。「サンタ・ムエルテは多くの奇跡を起してくれた。何をしてくれたかは言わないけどね。」
　
＊elsalbador.com　2004/03/28
http://www.elsalvador.com/hablemos/2004/280304/280304-5.htm

＊サンタ・ムエルテ・ネット
http://www.santamuerte.galeon.com/cvitae470270.html