ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

シロウト考え休むに似たり(13)ブラック企業(労働)と労働組合運動を考えちゃったりする

2016-06-05 22:36:16 | シロウト考え休むに似たり
 新年度の業務繁忙状況が6月になっても解消されず、今日も今日とて仕事を家に持ち帰り、晩酌はしっかり済ませつつ、その後は酔っぱらったアタマを無理やり働かせながらパソコンのキーボードをパカパカ叩く日々が続いている今日このごろ、皆さまにおかれましてはいかがお過ごしでございましょうか、というわけで久しぶりのブログ更新でございます。

労働条件は社会の進歩で自然によくなる?

 私は今、高校の教員業界に籍を置いているわけですが、80年代後半だったか90年代に入ってからだったか、組合加入を勧誘されたどなたかが、このようなことをおっしゃっていたそうです。「労働条件というのは、世の中が進歩すれば自然によくなる。お前らが成果だといっている労働条件の進歩は、別に組合がなくても得られているものだ。だから、組合なんぞ必要はないんだ」。まあ、確かに、バブル経済華やかなりしころは、仕事はどの業界も確かに忙しかったようですが、その分それなりに、賃金もどんどん上昇し、休暇制度や残業制限などの労働条件もよくなっていったという記憶があります。

労働組合運動の弱体化がブラック企業を生んだ

 では、21世紀も15年を過ぎた現在、労働者の労働環境はどうなっているでしょうか。上記の方がおっしゃったように、労働条件はさらによくなったでしょうか。
 そんなことはないですよね。というか、むしろ、20世紀のときよりもひどくなっている、というのが実態ではないでしょうか。労働基準法などの労働法規はあってなきがごとしの「ブラック企業」や「ブラック労働」がはびこり、月100時間を軽く超える(中には月300時間を超えている)サービス残業を強いられている労働者も多数いるということが明らかになっています。当然ながら、そういう企業には労働組合など存在していないでしょうし、疲弊したそういう労働者は、たとえば労働局や連合などの相談窓口に駆け込むなどということも思いもよらず、過労で倒れたり、過労死したり、精神的に追い込まれて自死してしまう、ということになっている人も大勢いらっしゃるということです。
 これはつまり、労働運動=労働組合運動が弱体化した結果、阿漕な企業がその本性を露骨に現し、自分たちの悪辣ぶりを指摘されないのをいいことに、やりたい放題やっている、ということでしょう。労働(組合)運動の弱体化は、1980年代の中曽根「行革」のころから進行し始めた、という気がします。国鉄の分割民営化により、総評労働運動の中核組合である国鉄労働組合(国労)は「みごとに」解体されました。その結果、もちろんそれ以前からそういうムードはあったにせよ、労働運動全般が沈滞化を進行させていきました。総評・同盟の解体と、ナショナルセンターが連合・全労協・全労協に3分裂してしまったことが、さらに労働運動の弱体化を加速させました。その末路が、今日のブラック企業・ブラック労働の跳梁跋扈だ、といっても言い過ぎではない、と私は思うのです。

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