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うちらのひとりごと。

酒と映画をこよなく愛する、多趣味な男(ことら)ときまぐれ女(こじか)のブログです。

キサラギ

2007-07-04 21:28:46 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



よーやく観てきました「キサラギ」
ぶっちゃけると、予告だけでは食指動きませんでした~。
いや、この作品のおもしろさを3分や5分で伝えるのは、かなり難しいですよ。
時をかける少女」の時と同じで、「観に行こう」と思ったきっかけは、口コミや映画情報での評価の高さでした。
観なきゃ損と思ったんですね。

で、評判通り、かーなり面白かったです!!
脚本が秀逸だなー。
よくこんな話考えたなと。
サスペンスであり、コメディであり、、、
でも、同じコメディでも「舞妓Haaaan!!!」よりは一般向きかな?
「舞妓Haaaan!!!」は観る人選びます。
あのノリが理解できる人以外は観ちゃダメ。
…って、観ずにどうやって”ノリ”を理解するんだ??

話のきっかけは、自殺したアイドル「如月ミキ」の1周忌追悼。
前半は、正直なところ不安になります。
「おいおい、アイドルオタの話かよ。そんなの興味ねーよ。」みたいな。
そういう若干ついて行けないノリの中、”オダ・ユージ”(ユースケ・サンタマリア)の一言「自殺だと思いますか?」で、一気に雰囲気がサスペンスになっていきます。
ここからは話が2転3転。
この2転3転こそがこの映画の醍醐味なので、あえて触れないでおきますね。
この間、”安男”(塚地武雅)はお腹を壊してしまい、画面には出てこないし、完全に話の蚊帳の外。
「うーん、やっぱ芸人はこういう扱いされるのかぁ~…」なんて思うんだけど、
なんのなんの。
突然話の中心、重要人物となり、それまでの出番の少なさを一気に補います。
演技上手いじゃないか。
感心。

正直なところ、気が済むまでネタばらししたいです。
そのくらいめちゃめちゃ面白かった。
全てが笑えるし「えぇー!!!」の連続。
一番最高だったのは”いちご娘”(香川照之)。
胡散臭さといい、その笑撃の身分といい、全ては劇場で確認してください。
…そろそろ上映終わるかもしれないけど。。。

阿部サダヲ的役割の”スネーク”(小出恵介)。
彼ですら話の中心に座ってしまう。
実は一番中心から遠いのが、進行役である”家元”(小栗旬)。
それにより彼は打ちのめされるんだけど、ここいらは小栗旬の魅力爆発です。
おかげでかなり好感持てました。
クドカン脚本のなにかをやって欲しいなぁ~。
でも、予告にもある「ちょっとだけハートフルな真相?!」の中心人物なんだよね。
面目躍如ってとこでしょうか?

それにつけても、如月ミキの微妙さよ。
引っ張って引っ張って、最後にやっと姿が出るんだけど、まぁなんとも。
演じてる酒井香奈子御本人には失礼な話だけども。。。
でも、コアなファンが付くアイドルってのはそういうものかも。

うちら的には宍戸錠が出てくるラストは大ウケでしたよ~。
「結局オマイラ集まってるのかよ!しかもまだまだ続くのかよ!!」って。
このバカバカしさがいいと思うんですが~



実は観に行ったのは7月1日。映画の日で、しかも日曜日。
MOVIX堺でしかやってなかったんで、そこに行ったんだけど、まぁ酷い目に遭いましたよ。
駐車場が全然空いてやしない。
昔はいつ行ってもガラガラだった堺浜が、今やこれだけ集客してるってのは感慨深いんだけど、ホントに空車案内をなんとかしないと、本当に事故おきまっせ。
にも書いたけども…。
とりあえず、クルマを招き入れるだけの警備員は何とかしてください。
人を増やして、空き情報把握して、そこにクルマを導くようにしてくれれば…。
劇場もそうだけど、堺浜全体的に、大量のお客さんには対応できてない気がします。
やっぱ、普段は閑古鳥って事なのかなぁ…。
まぁ、滅多にない「映画の日の日曜日」だったしな。
未だに「デスノート the Last name」の時の出来事は忘れられん…。

舞妓Haaaan!!!

2007-06-25 19:14:20 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



異常な程のハイテンションムービー「舞妓Haaaan!!!」どす~。
言わずと知れた宮藤官九郎脚本作品なんだけど、実は、当初は観るべきか観ざるべきか迷ってたんですよ。
「バカらしそう」(注:褒めてます)というのは分かってたんだけど、それ故、いまいち食指が動かなかったというか…。
でも監督が「花田少年史」の水田伸生。
「観て損はないんじゃないか?」ということで、劇場に足を運んできました。

今回行ったのは、なんばマルイのTOHO CINEMAS。
実はことらは初めて。
南街劇場の頃は何回か来てたんだけどね。
「スターウォーズ」「スーパーマン」「トップガン」「BACK TO THE FUTURE」は、全てここで観たんだよな~…って、何年前やねん。
上に行くまでのエレベーターの人の多さと、ロビーの混雑ぶりには少々辟易だったけど、設備の良さはさすが最新劇場でしたね~。
シートが広くてゆったり。
劇場は扇形になっており、どこに座っても見やすくなってる。
これでパークスシネマみたいに、肘掛けが左右で共用じゃなかったら完璧でしたね~。
上映前の前説には鷹の爪団が登場。
シュールに笑わせつつ、上映前の注意喚起。結構笑えます~
でもうちはヒッポコブラザーズ派やな~。
でもヒッポコは「前のイスを蹴らないように」とは注意してないんだよね。
鷹の爪団はこの注意喚起をちゃんとしてたので、その点は偉いっ。
そういえば「海賊版撲滅キャンペーン」の放映がなかったな…。


さてさて、作品の方はというととにかくハイテンション!!
観てるこっちがこっ恥ずかしくなるくらい、ハイテンション!(注:褒めてます)
バカ映画振りは「ナイト ミュージアム」の比じゃなかったです。
期待を大幅に上回って、容量オーバーするほどのバカ映画でした。(注:しつこいけど、褒めてます)
クドカン好きのうちらにとっては大満足の映画。
「アホや~。観て良かった~。」って作品でした。
ただ、クドカン独特の「バカらしさ」を受け入れられる人でないと、ちょっとツライかもしれませんねぇ。
「評判高いから観に行こう。」だけで観に行くと、エライ目に遭うかも知れませぬぞ~。

脚本は秀逸でも、それを生かせなければ意味がない。
その点で、水田監督はすごく上手かったです。
全編にわたって、独特の笑いの間がある。
最高だったのは、公彦(阿部サダヲ)と貴一郎(堤真一)の話し合い。
セリフを失念して残念なんだけど、公彦が熱々のお茶を貴一郎にぶっかけるも無反応。一言喋ってから突然「熱っ!!!」
その反応の遅さと熱がり振りに、みんな大爆笑~。
こういう間が随所にあるんですよ。
「管理人さんも一緒にどうですか?」
「え?いいんですか?ささっ、社長もあちらに吸収された方がよろしいですよ。うっしっしっし。。管理人さん?!!!」
みたいなね。
(セリフは適当です。覚えてない…

色々と面白く見せるアイデアが盛り込まれてたのも印象深いです。
冒頭、公彦が主催する舞妓HPに、貴一郎が荒らしで書き込むシーンがあります。
字幕スーパー的に文字が画面上に並ぶんだけど、その文字を使っていっぱい遊びをしてる。文字が砕けて崩れ落ちるとかね。
「いいアイデアだな~」と感心したよ~。
擬音がすごく多かったのも印象的。
それら細かーい遊びが積もり積もって、全体的に楽しい雰囲気を作り上げています。
決してウザくない。
これは上手く作ったよな~。
…公彦は最高にウザいが。これは狙い通りなんでしょう。阿部サダヲ最高~!

今後「阿部サダヲ」と言えば、おかっぱ頭でブリーフ一枚ってイメージになりそうだ…。
そういえば猫田もブリーフだったな。。


あちこちで話題のミュージカルシーン。
確かに長い。
「一見さんお断り~♪」という唄を、ダンサーと共に延々歌ってるんだけど、これも後にちゃんとネタとして生かされてるのが、また面白かったです。
ミュージカルシーンの後、また行く先々で「一見さんお断り」の壁にぶつかる公彦。
凹んでお茶屋から出てきたところに「一見さんお断りダンサーズ」(?)が奥から颯爽と登場するも「出なくていいよ!!わかってんだよ!!」(だったかな?)と一喝。
「せっかく出てきてあげたのに…」ってな感じですごすごと引き上げる姿に、場内大爆笑~。

結果を出せばお茶屋に連れてってやると社長(伊東四朗)に言われる公彦。
がんばってがんばって結果出して、待望のお茶屋に行くも、下足番の一言で即入院。
公彦追いかけて舞妓の修行中の富士子(柴崎コウ)、頑張りすぎて即入院。
2人を診察する医者に、うちら2人は大爆笑~。
「ヤスオやー!!」って。
いや、北村一輝ですが。
タイガー&ドラゴン」での「ヤスオ」の印象が強すぎてねぇ。
カマっぽい気持ち悪さが最高でした~。

そして、故・植木等さん。
粋な感じはそのままでした。
でも、さすがにお歳だから、あの滑舌の良さは無かったな…。
エンドロールの後の「植木等さん、日本に笑いと感動をありがとうございました」の字幕に、ちょっとウルッと。
これが遺作なのよね。
そういえば阿部サダヲは「無責任男」を意識したそうで。
はたして植木さんの後継者になれるか??注目や~。


堤真一がこんなにコメディこなせるとは、思いも寄らなかったです。
阿部サダヲとの掛け合いは、最高におかしかった。
かと思えば、ちゃんと深みのある演技もこなしてる。
「前半あれだけバカやってるのに、なんで後半は人情物語なんだ?いらないよ」なんて意見があるけど、それじゃ映画として成立しないでしょ。
クドカン物見慣れてる者としては、ああいう展開は当たり前で、「やっぱうまくまとめてるなぁ~」って感心するんだけどね。
ちゃんと「笑いあり涙あり」なんですよ。
まぁ、この作品には涙は無いが。
で、その人情部分には、やっぱ阿部サダヲではキャラが違うというか。(失礼)
堤真一のキャスティングは絶妙だと思いました。
つーか、スタッフもあんなにコメディ出来るとは思ってなかったようだが。

とにかく、間が絶妙で、ハマる人はとことんハマる映画だと思います。
しかもちゃんと映画してる。
「テレビの特番でええやん」って作品ではないです。
頭空っぽにして観ましょう。
観終わった後も空っぽですが。



どんな人が観に来てるかとても興味あったんだけど、意外なことにお歳を召した方が多かったんです。
しかも、一人で来てるオヂさんが多かった。
何が目当てだったんだろう?
阿部サダヲファン?(んなこたーない)
吉行和子?
あ、舞妓目当てかー!!(ホンマかいな)

オーシャンズ11

2007-06-21 21:42:34 | 映画


根っからの泥棒ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)。
彼が狙うのはベラージオ・ミラージュ・MGMグランドの3大カジノの売上金1億5000万ドル!
この大金は要塞とも言える地下金庫に保管されている。
そのオーナーが、冷血漢のホテル王ベネティクト(アンディ・ガルシア)。
彼に刃向かった者は、本人はおろか、その一族にまで復習するという、血も涙もない男。
ベネティクトの金を狙うというのは、相当にヤバイ事。
でも、オーシャンはまったく意に介さない。
それもそのはず。彼には1億5000万ドル以外に、もう一つの狙いがあった…。

こんな感じで始まる「オーシャンズ11」。
「オーシャンズ13」公開直前ということで、予習がてら再鑑賞しました。
当時、公開前に劇場予告観たときは「オシャレで、カッコ良くて、なんか楽しそう。」って感じたのを覚えてます。
実際、本編ではキャスト一人一人が楽しんでるのがありありと伝わってきて、全編通して「楽しくて、痛快!」な作品になってます。
敵も味方も観客も騙され、みんなオーシャンとラスティ(ブラッド・ピット)の掌で踊らされて。
その騙され方が痛快故、ネタ晴らしの映像では笑いがこみ上げてきます。
最たる例が、ライナス(マット・デイモン)に「俺が抜けると思うか?」とエレベーターシャフトから顔出すオーシャンと、
SWATのカッコして、必死にワイヤーにしがみついてるソール(カール・ライナー)の姿。
そしてラスティのお医者姿と金庫内の銃撃戦自作自演。
全編ユーモアに溢れてて、それを豪華キャストで繰り広げてるということにニヤニヤしてしまいます。

出る度、ジャンクフード食べてるラスティ。
ブラッド・ピット考案のキャラ作りだったらしいけど、「オーシャンズ12」でも食べてたっけ?
オーシャンはプロデューサー。ラスティはディレクター。
この2人が揃って、初めて大掛かりな計画が動き出す。
故に、オーシャンが刑務所入ってる間はラスティは手持ち無沙汰。
仕方ないから、ポーカー教える等の小さい仕事してたんだろね。
この2人が創り出す間は、とてもオシャレでカッコ良くて愉快。
「次は何するんだろう?」とワクワクします。

ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットに挟まれると、どうしても影が薄くなるマット・デイモン。
実際、作中でも扱い低いし。
単独のインタビューの時の方が、スターのオーラ出てるのは何故でしょ??
とはいえ、オーシャンとライナスの、さりげないスリ合戦はちょっと( ̄ー ̄)ニヤリとさせられます。
ライナスがスッた財布をオーシャンがスる。
オーシャンが持ってるラスベガス行きのチケットをライナスがスる。
つーか、オーシャンって意外となんでも出来るのね~。

どーでもいいことだけど、11といい12といい、トンデモ機械が出てくるのは伝統でしょうか?
11では、街を30秒停電させるという爆弾。
12では、立体映像投影装置。
んなもん、現実にあるんかいな…なんて言ったら元も子もないですが。
13では何が出てくるやら…。




「オーシャンズ11」が面白い作品たり得るのは、やっぱ脚本が秀逸だからでしょうね。
そりゃあ細かいツッコミどころはたくさんあるけど、全体通してみると、とてもよくストーリーが錬られている。
もしかしたらそのツッコミどころも、鑑賞後にあれこれ考えさせるための計算かも?
なにしろ金庫内の映像のすり替えとか、カバンのすり替え、脱出方法、どれだけ議論したことやら。。
やっぱ、面白い作品、印象に残る作品っていうのは、そういう想像する余地があるんだよね。
3回観てまだ気付いてないんだけど、突入時のSWATと、退却時のSWATは人数が違うらしい。(3人増えてる)
今度はよーく注意しておこう…。
ただ、ラストの、オーシャンを監視する2人組はちょっと肩すかしでした。
「エンドロール後に何かあるのか?」と期待してしまったよ。
まぁ、ベネティクトがオーシャンを疑ってるって思わせるには、十分な演出でしたが。


作品世界にマッチした、オシャレで印象的なサウンドスコア。
さらにサントラは随所に台詞が散りばめてあって、おもしろい物に仕上がってます。
でも、オープニングの曲が入ってないのが不満だ…。



「なにか観よう」と、こじか。
うちには観てないDVDがたくさんあるので、それらの名前を次々挙げるも「気分じゃない」と却下。
なかばヤケ気味に
「オーシャンズ11」
「それや!」
そんなやり取りがあって、再鑑賞したのでした。
痛快な映画を観たい方は是非!!

ザ・シューター 極大射程

2007-06-18 00:15:07 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



ディパーテッド」の微妙な役でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたマーク・ウォールバーグ。
その腹いせ?か、今度は主役を張ってる作品「ザ・シューター 極大射程」です。
ミニミニ大作戦」が好きなうちらとしては、マーク・ウォールバーグ主演というだけで、即鑑賞を決めたのでした。
決めたものの、あれこれ忙しくてすぐに観に行くことはできず、その間耳に入ってくる評判は、あまりいい評判ではなくて不安になったのでした。
「よくあるハリウッド映画」とか「たくさんある映画のうちのひとつ」とかね。。。
調べてみると、監督は「キング・アーサー」のアントワーン・フークア。
「キング・アーサー」はうちらにとっては、ひじょーに「・・・」な作品だったので「あちゃ。失敗したか?」みたいな。
「マーク・ウォールバーグ主演なんだから、それなりに観せてくれるさ。」と言いつつ、全く期待しないで観に行ったのでした。

で、期待しないで観に行った結果は…
「完成度高いやん。思ったよりおもしろいやん。」
でした。
まぁ、当初の期待通りで観に行ってたら、どう思ったか分かりませんが…。

そう。思ったよりは全然よかった。よかったけど、「ちょっと殺(や)りすぎ!」
一体何人死んでるのさ…。
ボブ・リー・スワガーは幾多の修羅場をくぐり抜けてきた、孤高の狙撃手。
故に、罠にはめられて「目には目を。歯には歯を。」と考えるのは、まぁ分かります。
でも、相棒のFBI(新人)捜査官メンフィス(マイケル・ペーニャ)まで殺人を犯しちゃいかんでしょ…。

内容は古き良き(?)勧善懲悪。
相手が軍上層部だろうが、政府高官だろうが、悪い者は悪いというのが根幹にあったかな?
そういう人達にとっては、いかに優秀な「シューター」であっても、使い捨ての駒にしか過ぎない。
その「使い捨ての駒」が大逆襲する姿を楽しむってのが、この作品の鑑賞法かな?
大逆襲=大殺戮でもあるんで、ちゃんと分別ある人が観ないとダメだけどね。
だからPG=12なんだな。
スワガーは最終的に、法律上では手が出せない、今回の罠の首謀者である、上院議員と大佐を葬ってしまいます。
「おいおい、やりすぎだろ。後片付けどうするんだよ。」って思うんだけど、これがまぁ、この映画のメッセージなんだろね。
悪いことをしたら報いを受ける。暴力は暴力で報復される…みたいな。
やはり、法律云々は考えちゃダメなんだろなぁ。
勧善懲悪を楽しむべきなんでしょう。
あまりにたくさんお亡くなりになるから、「楽しむ」という表現は控えたいとこだけどね。

同じ暴力応酬作品でも、「ブラッドダイヤモンド」の方がテーマが身近で重たかった分、やっぱ印象には残ってるね…。

意外に思ったのは、スワガーがシューターとしての能力を発揮するだけでなく、ジェイソン・ボーンもかくや、っていうくらいの人間兵器ぶりを発揮すること。
シューターなんだから後方支援だよな。前に出るような作戦は出来ないよな。
と、勝手に思ってたんだけど、なんのなんの。
メンフィス「罠だと思うぜ」
スワガー「罠だよ。保証するぜ。」
なんて言いながら、そこに飛び込んでいくんだもん。
そりゃもちろん、かなり周到な準備をしてからですが。
シューターとしての腕前も見せてくれます。
罠にはまるきっかけとなった1600mの長距離射撃。
愛犬サムに「当たると思うか?」と言いつつ、的の空き缶を見事狙撃。
「…当たるもんだな。」と言うシーンは、感嘆すると共にクスッともしたのでした。
照準角の修正で、引き金の枠を指先でちょんと触るだけというシーンは、何気ないシーンなんだけど、なかなか衝撃的なシーンでした。
そんなに微妙な物なのかと。
距離が長くなると、風向きは元より、温度・湿度・塵に、地球の自転まで影響するそうで。
聞いた話じゃ、自らの心臓の鼓動も邪魔だそうです。
なんちゅう世界や…。

それにしても、やっぱマーク・ウォールバーグはすごい俳優だなと思いました。
「ミニミニ大作戦」のような良きリーダー役もハマってるんだけど、今回のような孤独な凄腕の役もとてもハマってました。
ちゃんとプロに見えるのが良かった。これで素人っぽかったら興醒めもいいトコだもんね。。相当訓練したみたいね。
それだけ訓練受けたんだから、スコープ覗くときに片目つぶるのは、おそらくワザとやってたんでしょう。
映像的には片目つぶった方が、狙いを定めてるように見えるだろうし。
たぶんね。


正直なところ、万人にお勧めする作品ではないです。
あまりにお亡くなりになるシーンが多いからね。
でも、観て損したっていう作品でもないです。完成度は高いと思う。
深く考えずに観れば、充分楽しめるのではと思います。


余談だけど、ボブ・リー・スワガーを演じるにあたって、マーク・ウォールバーグは「ブートキャンプ」に入所したらしいです。
昨今「ビリーズブートキャンプ」が大流行だけど、実際の軍隊のブートキャンプはあんなもんじゃないそうで。
つーか、それだと一般人ついていけないよな…。
「ビリー~」でも、基礎体力無くなった身には相当キツイっすよ~。

パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち

2007-06-03 10:03:25 | 映画


ワールド・エンド」鑑賞後に無性に観たくなった、パイレーツシリーズ第1作
「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」です。
時間があった為、前回酷評してしまった「デッドマンズ・チェスト」も観直しました。
どう印象変わったかは後ほど…。


やっぱりおもしろいですよ。「呪われた海賊たち」
ジャック・スパロウは、腕力よりも知力を巡らして世の中を渡り歩いている…という印象が、3作の中では「呪われた海賊たち」が一番強いですね。
何考えてるか分からない策士ぶりをフルに発揮してる。
この印象が強い人は「デッドマンズ・チェスト」観て「あのジャックはなんだよ??」ってなるんだろなぁ。
策士ぶりと言えば、船を奪う手際の良さはさすが。
大人数でしか動かせない大型船を奪うように見せ掛けて、実は狙いは「速い」と聞いていたインターセプター号。
沖に駆け付けて来てる訳だから、出向の準備は万端。
追い掛けられないように舵を壊すおまけ付き。
あっぱれ。

そんなジャックがスーパーサブの位置に収まり、基本はウィルとエリザベスのラブストーリー?で進んでいく。
これがいいんだよなぁ。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」というシリーズでは、確かにジャック・スパロウが主役なんだけど、こと「呪われた海賊たち」のストーリー上ではウィルの方が主人公に思えるんですよね。
ジャックの、バルボッサに対する復讐劇でもあるけど、そこまで復讐にこだわってるように見えないし。
ブラック・パール号を取り返したいって思いは、強烈に強かったけども。
正直なところ、ブラック・パール号さえ取り戻せれば、ジャックはバルボッサを殺すまではしなかったんじゃない?と思うし。
そういえば「同じように孤島に置き去りにしてやる」って言ってたな。
成り行き上、復讐果たしちゃいましたが。

ジャック・スパロウって、人助けするつもりが無くても最終的には助けてたりして、ホントいい人なのか悪人なのか分からないのが魅力ですね。
この辺の掛け合い漫才は「デッドマンズ・チェスト」でエリザベスとやってたけど。
ジャックにビンタする女性達は、1作目からの伝統。
2作目にはそこにウィルが入り、3作目ではギブス君まで仲間入り。
だんだんパワーアップしとる。

「諸君!今日という日を忘れるな!キャプテン・ジャック・スパロウをー」
これってジャックの決め台詞だけど、なかなかまともに言わせてもらえないのがおかしい。
瓶で殴られたり、砦から落ちたり、大波に呑まれて邪魔されるとか。
そういえば、「ワールド・エンド」では、このセリフ無かったな…。

「海賊船の乗組員が全員が骸骨」ってのは、いかにもファンタジーって感じ。
この骸骨の動きが若干ぎこちないけど、当時の技術ではこれが限界だったんだろうなぁ。
CGの技術って、ホントに日進月歩だから。
デイヴィ・ジョーンズで使った技術なら、もっとなめらかな骸骨達になったんだろうけどね。
でも、このぎこちない動きが、逆に化け物っぽくて良かったかも。
そういえばジャックの骸骨姿も出てくるけど、初めて観たときは、ジャックも実は呪われていたって思ったんですよね。
そうじゃなく、よくよく観てるとジャックが金貨くすねるシーンがちゃんとあって、自ら呪いに掛かったなと確認出来きました。
まぁ、不死を相手にするには、自分も不死にならないとやっかいよね。
…なんていうより、ただ単に不死状態に興味あっただけか??
「こりゃおもしろい」って言ってたし。

リンゴ好きだという設定のあるキャプテン・バルボッサ。
この設定を知ってると「デッドマンズ・チェスト」でリンゴかじってる姿に、ちょっと( ̄ー ̄)ニヤリと出来ます。
骸骨の間は食べても美味しくなかっただろうしね。
ようやく上手いリンゴ食べれたんだなと。

エンドロール後の1エピソードも伝統だったね。
「呪われた海賊たち」では、おサルのジャックが金貨くすねて不死に。
「デッドマンズ・チェスト」では、鍵をくわえた犬が神様にされて。
「ワールド・エンド」では路線変わって、10年後にウィルがエリザベスに会いに行くところ。
こういうお遊びは好きだ。


素晴らしい楽曲もここから始まりましたね~。
バラエティなんかで使われまくってます。

やっぱ1作目である「呪われた海賊たち」のサントラが一番好きだなぁ。


さてさて、「デッドマンズ・チェスト」ですが、「あら?思ってたより全然おもしろい?」でした。
じゃあ、何故上映時はあんなにダメに思ったのか…?
今回は「呪われた海賊たち」の後すぐに観たので人物関係が全て頭に入ってた。
デイヴィ・ジョーンズ達は気持ち悪いモノとして、覚悟が出来ていた。
この2点につきるかなぁ…と。
あの時は「ノリントンって誰だっけ?」と、人物関係をキレイさっぱり忘れてたし、加えてベケット卿やデイヴィ・ジョーンズの新キャラが居て、その段階で既について行けてなかったんですね。
この段階で躓いてるから、それぞれが持つ思惑にまで頭が回らない。
結果、話が訳分からなくなる…。

ジャックは確かに出すぎだけど…でも、「呪われた海賊たち」でも、思ってた以上に登場してたのよね。
じゃあ、なにがイカンかったのか?
あまりにコミカルすぎたのかも。
ただ、やっぱジャック・スパロウはコミカルさが売りだと思うんで、あれはあれでいいと思うんです。
とはいえ、コミカルさを発揮するシーンがあまりに多かった。
手間暇も掛かってたから、壮大な内輪ネタだったのかも…もちろん大爆笑しながら観てましたが。(どないやねん)


とにかく、「デッドマンズ・チェスト」は「呪われた海賊たち」で予習してから観るのがいいと思われます。
その方がすんなり物語に入っていける。
この前はあえて予習しなかったから、それが裏目に出たかも…。
ただ、「ワールド・エンド」は各自の思惑もシンプルだったこともあって、話が分からん!なんてことは無かったのよね。
「デッドマンズ・チェスト」は、”良く出来た”繋ぎの回って印象に変わってます。

俺は、君のためにこそ死ににいく

2007-06-02 21:58:10 | 映画


「俺は、君のためにこそ死ににいく」
通称「オレキミ」…なんか軽い映画みたいですな。
うちだけで通用する略称なので、悪しからず。
だって、あまりにタイトル長いんだもん。

脚本・製作総指揮が石原慎太郎氏。
「特攻隊と自爆テロを一緒にするな!」と激怒してたのが印象深いです。
それはともかく、「特攻隊の真実」というコピーに惹かれました。
結構早い段階で、我が家では鑑賞に行くのが決まってたな…。
ことらが熱望したせいですが。

それにしても…なんですか、この前売り券は。。

これ1枚で3作品全て観れる…訳はなく、どれか1作品のみです。
所謂共通前売り券ですね。
これ見たときはひっくり返りそうになりましたよ。
「大帝の剣」と「憑神」はエンターテイメント作品だろうけど、「俺~」は全然毛色の違う作品なのにねぇ。



客層は、やはりというか、結構お歳を召した方が多かったです。
戦争を体験されたであろう方々ですね。
そういえば「男たちの大和」の時も、お歳を召した方が多かったな…。
忘れ得ぬ記憶なんでしょうね。
…戦争を経験してない者が言うと、何とも軽々しいですが…。
でも、故にこういう映画は必要なのかもしれません。
2度とこんな過ちを繰り返さないために。

とはいえ、作品の内容は「戦争反対!」でも「戦争美化」でもなんでもないです。
特攻に行く若者の姿を淡々と描いてる。
あまりに淡々とし過ぎていて、逆に冷静に観れるくらい。
「ドキュメンタリーだなぁ…」というのが、正直な感想。
特攻隊員の心情、その家族の想い、当時の日本の状況等々を「特攻の母」と言われる「鳥濱トメ」さんの目線で描いており、登場人物一人一人全員にドラマがあるんです。
が、ドラマがありすぎて、1カット1カットがかなり短いんですよ。
「もうちょっと引っ張れば感動も大きくなるのに~!」というシーンは数知れず。
…それが狙いなのかなぁ?あえてドキュメンタリーっぽく撮っているのかもしれません。
俳優陣が豪華なだけに、余計に「もったいない」って思いましたよ。
こじかは徳重聡に、ことらは窪塚洋介に注目。
実際のトコこの2人と、筒井道隆、岸惠子が物語を牽引しています。
やはりみんなうまいです。真に迫っていて、その演技はホントに感動させられる…。
だからこそ「もったいない」と思ったわけで。

「あの件」以来心配だった窪塚は元気でした。走って踊ってケンカして。
IWGPのキングとか、GOのクルパーとか、ピンポンのペコとか…彼の演じるキャラって好きなんですよね~。
やっぱ、俳優としての才能はスゴイと思うし、これからも続けていって欲しいです。
今はパンクバンドしてるらしいが…。


それにしても、ホントにあの頃の軍部は…というよりも、日本自体が末期だったんですね。
生き延びることよりも、死ぬことが美しいとされている。
ほとんど「死んで歴史に名を残せ」的な考え方。
出撃するも、エンジントラブルにより引き返さざるを得なくなる。
それなのに、殴り倒され、非難を浴びる。
今の目には異常だけど、当時はそれが当たり前だったんだよな…恐ろしい。

備品にしても、機材に十分に恵まれている訳でなく、あてがわれる戦闘機「隼」は見るからにポンコツ。
それでも「見事敵艦に突入してみせよ!!」なんて言われるんだから…。
反論も許されないしね。
…まぁ、いい機体を与えようにも与えられないというのが、当時の日本の状況だったんだろうけど。。
筒井道隆演じる田端少尉のエピソードがまさにこれで、彼は3度出撃して、3度ともエンジントラブルで引き返さざるを得ず、修理後の試験飛行でエンジントラブルで墜落して死亡…せめて戦場で死にたかったろうなぁ。。合掌。

何度かある戦闘シーンは特撮とCGによる物らしいんだけど、CG臭さはまったく無いです。
本当に撃ってて、本当に特攻、墜落してるように見える。
圧倒されると共に、なんとも恐怖を感じるシーンでもありました。

特攻されたアメリカ艦艇の様子も描きたかったみたいだけど…あまりに中途半端。
負傷した兵を介抱するシーンが一瞬出てきて終わり。
どうせやるなら、もっとちゃんと見せてよ~。
それはともかく、標的となったアメリカ艦艇の乗組員の恐怖も、想像を絶する物だったでしょうね。
爆弾抱えた戦闘機が、そのまま突っ込んでくるんですよ。
未だに「神風(カミカゼ)」って言われるんだから、そういう意味では当時の軍部の思惑は成功したと言えるのかも…。

事実を淡々と描いているので「史実を知る」という意味では意義ある映画です。
ただ、映画的ではないので「作品を楽しみたい」という人にはお勧めできないかも…。



内容には関係ないんだけど、参ったことがひとつ…。
お歳を召した皆様トイレ近すぎ~!!
上映時間も2時間15分と長いせいもあるだろうけど…。
せめて、先にトイレ済ましておきましょうよ。
あまりに大勢がウロウロしたもんで、それも「冷静に」観れた一因かも…。
ずっと携帯をいじってたおじいちゃんも居たし…。
やっぱ上映前には、どこの映画館でもヒッポコブラザーズを放映した方がいいんじゃないか?

パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド

2007-05-30 22:08:33 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



前作「デッドマンズ・チェスト」が、うちらにとっては結構アレだったんだけど「これは3を観てからでないと判断できない!」と思ったのもあって、即観てきました「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」

最近はパークス・シネマがお気に入りだったこともあって堺浜に近寄ってなかったんですが、買い物の都合もあって、久しぶりにMOVIX堺に行って来ました。
いや、「円熟・黒」をディスカウント系で箱買いしたいんだけど、近隣ではここでしか売ってないですよ。
しかも最後の一箱でした。
そんなに売れてるのか?生産追い付かないのか?早くなんとかしてくれ~。
とにかく!(ぶっさん)、温泉がオープンしたこともあってか、当初の閑古鳥状態とは似ても似つかぬ状態になってます。
駐車場の空きがねぇ~!!
これはもっと警備員雇って、空いてる区画を管理してドライバーに伝えるようにしないと大混乱招きますぜ。
みんな空きを探してウロウロしてるし。そのうち事故起きるぞ。


さてさて、映画の方は、とにかく上映時間が長い!!2時間49分ですよ。
でも、途中で若干中だるみがあるもんの、後半は怒濤の展開なので「あれ?もう終わり?」でした。
「デッドマンズ・チェスト」ほど長いと感じなかったですね。
全体的に楽しかったし。
今回は漫才コンビがたくさん居るんで、そのおかげで楽しかったのかも。(後述)
ちなみに、エンドロール後にもう1エピソードあります。
エンドロールで席を立った皆様、御愁傷様。

「ワールド・エンド」で個人的に一番面白かったのは、ラストが第1作に繋がるってこと。
延々ループするんだな~。
きっとまた、ジャックは小さな船のマストに乗って、入り江でどんどん沈んでいくんだろな~。
↑「呪われた海賊たち」一番のお気に入りシーン。

後は、みんなみんなジャック・スパロウ!!
ブラックパール号の船員が全てジャック・スパロウ!!
大爆笑~

でも、それぞれが”ちょっと違う”ジャック・スパロウなんですよ。
これはジョニー・デップも演じてて楽しかっただろうなぁ。
まぁ、何十人と演じなきゃならないから大変だったろうけど…。

演じると言えば、今回のキャストのハイライト、キース・リチャーズ!
ものすごい存在感。なんか大迫力。
さすがロック界の重鎮だなぁ。
突然出てくるんで、度肝抜かれます。
その後のジャックとの会話に若干取って付けた感があるんだけど、台詞の意味は重いから、充分意味のあるシーンになってます。


ストーリーの方はというと、「デッドマンズ・チェスト」ほどの「???」さは無いけど、重箱の隅突くでもなく普通に観てたにも関わらず「んあ?」ってところがあります。
冒頭の、少年が唄う唄。
それはやがて、処刑される海賊達全員の大合唱となるんだけど、これが「召集の唄」。
海賊長評議会の開催通知。
これが疑問。
少年は評議会開催しようとして唄った?というか、そういう唄だと知ってた?
誰もが口ずさむような唄で召集してたら、それこそ毎日評議会開催だぞ。

ジャックとウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)の取引も、詳細忘れてしまったので、後から考えて「???」。
最後の決戦の「パーレイ」の時に、ジャックの身柄がデイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)に引き渡されたのは分からないでもないけど、何故にエリザベス(キーラ・ナイトレイ)はウィルの身柄を要求したんだろ??
ウィルのおかげで大艦隊を相手にしなきゃならなくなったのに。
この辺は、もう1回観れば分かるのかな…?

カリプソってなんだったのさ?ってのもあるなぁ。
大きくなって、多数のカニ?になって、大渦巻き起こして終わり。
「???」

まぁ、基本が”ファンタジー”だから、こんな細かいトコは気にしないのがいいんでしょう。
想像する余地があるってことで。
…なんか最近、こういう「エヴァンゲリオン手法」な作品多いなぁ。。

ともあれ、全般的には”楽しい”です。
相変わらず「トトロ出まくりの”となりのトトロ”」ではあったけど、今回はキャプテン・バルボッサ(ジェフリー・ラッシュ)が終始相手してる為、漫才コンビ成立で、前作ほどウザくなかったです。むしろ笑ける。
他の漫才コンビと言えば、ビンテルとラゲッティも相変わらず。
あの義眼がバルボッサの「海賊長の証の銀貨」とは、驚き通り越して失笑?
あと、1作目に出てた海軍の凸凹コンビ。今回は1作目ほど出番無いけど、やっぱお間抜けで笑わせてくれます。
この3組は随所で小ネタ披露してくれるんで、それが総じて「楽しい」と思わせることに繋がってるかも。

カッコイイシーンとして特筆しておきたいのが、砂漠の丘からブラックパール号が出現するシーン。
ある意味このシーンは、1作目のジャック登場シーンのオマージュかな?
同じようにマストに乗ってるし。
ただし、今度はちゃんとブラックパール号なんで、音楽と相まって、めちゃめちゃカッコイイシーンでした。

その音楽。
相変わらず素晴らしいです。
処刑シーンの音楽と唄から始まるのが、ちょっと「・・・」ではあるけど。




「ワールド・エンド」観た後の「デッドマンズ・チェスト」の評価だけど…正直よく分かりません。
「ワールド・エンド」も大概長いんで、「デッドマンズ・チェスト」と合わせて1作品とは考えられないんですね。
そのうち観直すか~。
新たな発見もあるだろうし。
ただ、「ワールド・エンド」の方が、観終わった後「楽しかったな」と思えました。これは事実。
でも、もうちょっとカットして短く出来ないもんですかねぇ…?
第4作も作ろうと思えば出来ないことはない終わり方なんで、それに期待しましょうか。

海賊達の航海はまだまだ続く…。

スパイダーマン3

2007-05-05 01:00:07 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



ことらは等身大の悩み持ったスーパーヒーローに弱いみたいです。
スーパーマン・リターンズ」では、完璧に見えるスーパーマンが恋に悩んでる姿に共感。
なんかすごく親近感を持ったんですよね。
スパイダーマンは言わずもがな。
スーパーマンに比べると全然未熟なヒーローで、肉体的にはともかく、精神的にはまだまだ成長段階ってのを徹底的に見せられる。
そこがまた好きだったりするんですが。

「スパイダーマン」では、人並みか、下手すりゃそれ以下の青年(少年?)が突然とんでもない能力を手に入れ「うっきょ~!!」となる姿に( ̄ー ̄)ニヤリ。「そうなるよな~」ってホントに思ったもんです。
でも、叔父の死で正義に目覚め、それからは人のために尽力する姿にちょっと感動。


「スパイダーマン2」では、がんばれどがんばれど報われず、すべてがうまくいかないのは能力のせいと、ついに能力を放棄。
その姿に、また「そうなるよな~」ってホントに思ったのでした。
でも、能力がなくて人を救えないことに悩み、ついに能力を取り戻したあたりから、しだいに人々に認められだしたところに感動。
結果、MJともうまくいって「よかったね」と思ったんです。


2で終わっていれば、ピーター・パーカーもこれ以上悩まずに済んだんだろうけど、幸か不幸か、3が公開されちゃいました。
2がハッピーエンドだった以上、今回はドロドロになるしかないと思ってたんだけど、予想通りドロドロでしたね~。
まぁ、昼ドラ的ドロドロさが「スパイダーマン」という作品の特徴でもあると思ってたりするんですが。

3でのスパイダーマンは、前作とは打って変わって街の人気者になってます。
さんざスパイダーマンを叩いてたデイリー・ビューグル紙でさえ、売り上げのためにはスパイダーマンを叩けないという状態。
そんな状態では”普通の青年”であるピーター・パーカー=スパイダーマン(トビー・マグワイア)も天狗にならざるを得ません。
逆に2で絶頂期だったメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)はスランプを迎えています。
舞台を降ろされ落ち込むMJと、市民名誉賞をもらい有頂天のスパイダーマン=ピーター。
当然のようにすれ違っていきます。
そこへ一時的に記憶を無くしたハリー・オズボーン(ジェームズ・フランコ)と、ピーターと同級生であり、スパイダーマンに夢中のグウェン・ステーシー(ブライス・ダラス・ハワード)が絡み、恋愛面だけでもかなりドロドロ。

さらにスパイダーマンの敵として、ニュー・ゴブリン、サンドマン、ヴェノムと3体もの敵がおり、これがそれぞれスパイダーマンと因縁がある。

正直なトコ、ちょっと詰め込みすぎか?とは思いました。
サンドマンとなるフリント・マルコ(トーマス・ヘイデン・チャーチ)と、ヴェノムとなるエディ・ブロック(トファー・グレイス)は、もうちょっと丁寧にキャラを掘り下げて欲しかったなと思います。
エディはともかく、マルコはもっとドラマのあるキャラだと思ったんで。
まぁ、この先今度は味方として出てくるかもしれないから、その時に色々語られるかもね。サンドマンは。

ハリーが記憶をなくすきっかけとなる戦いは、スパイダーマンVSニュー・ゴブリンではなく、ピーターVSニュー・ゴブリンでした。これは映像的にも新鮮。
「おおっ。ちゃんとあのコスチュームじゃなくても能力使えるんだ。」と、変に感心したり。
そりゃまぁ、変身といっても服着替えてるだけだからなぁ。。

ヴェノムに取り憑かれたおかげでブラック・スパイダーマンとなるピーター。
更なる力を手にした代わりに、ピーター・パーカーの心もどんどん黒くなっていきます。
調子に乗ったピーターが街で踊りながら練り歩くシーンがあるんだけど、元が”イケてない”から、非常に滑稽。
実際、失笑がこぼれてたもんな~。
これは演技なのか、それともマグワイアが本当にイケてないのか。
非常に大きな謎を含んだシーンと相成りますた。

それはともかく、善人が悪人になっていく様は「デスノート」の月とか、「ディパーテッド」のビリーがあったけど、この2人ほどには演じ分けられてなかったような…と思いました。
もっとも、ピーター・パーカーは完全な悪人になっちゃいけないキャラなので、これでいいのだとも思いますが。

心が黒くなったピーターは、周りの人達の心を傷付けまくります。
そして最愛のMJを傷付けて、ようやく我に返る。
そして選んだのは黒いスーツとの決別。
なんかこの辺のエピソードも、自分に置き換えて考えてしまって、なんとも切なかったですね~。
まぁ、強大な権力とか、莫大なお金とか、そんなもの得られるはずもないんだけども。
それらを得て、周りの人を傷付けるよりは、何かも捨て去った方がいい。
そういったことを表してるシーンに思えたんですね…って、入り込みすぎ??

メイ叔母さん(ローズマリー・ハリス)は、相変わらずいい台詞を言ってくれます。
「いくら悪人であっても、その人の死を望んではいけない。」
「一番難しいのは、自分を許すこと。」
教訓として覚えておこう…。

パンフレット読んで「今回のテーマは”許す”こと」というのを知ったんだけど、正直なトコ、あまり伝わらなかったです。
ピーターがマルコを許すシーンは印象的だったけども。
それよりは「CGすげ~」とか「ピーター相変わらず不幸~」とか「そうそう。そうなんだよな~」とか、そういうのにばかり気がいって。
まぁ、「ブラッド・ダイヤモンド」のように何かを考えさせられる映画ではないから、これはこれでいいんです。
「スパイダーマン」はピーター・パーカー=スパイダーマンの成長の物語だから。
…でも、こういうヒーロー物ってのは、やっぱ男の子の物なんだろうな~。
女性はなかなか共感しづらいかも…?



実はこのシリーズで一番好きなキャラは編集長だったりします。
あのテンポよくがなり立てるのが、なんともおかしい。
今回もさぞやかましいんだろうと思ったら、「血圧が上がるから」と、切れそうになる度に机が振動して警告されます。
薬をぶちまけるシーンは大爆笑。



…そういえば「ミニミニ大作戦」で、おもっきりスパイダーマンが出演してるんだけど、みなさん御存知…?


ブラッド・ダイヤモンド

2007-04-24 21:10:24 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



あなたが所有するダイヤモンドは、綺麗なダイヤモンドですか?
それとも、血に汚れたダイヤモンドですか?

この残酷な問題を真正面から突き付けてくる映画「ブラッド・ダイヤモンド」です。

これからダイヤモンドを買う予定の、婚約・結婚を控えた方には、正直言ってこの映画はお勧めしません。
幸せな気分に影が差すと思うので…。
うちのはキンバリープロセス実施後に買った物だから、大丈夫だけども!!(あえて断言)


今回は、ついに全館オープンとなったなんばパークスのパークスシネマで観てきました。
いやはや、パークス全体もかなりイイ感じになりましたよ。
以前も、ちょっとミナミとは違う雰囲気で良かったんだけどね。
なんかアラモアナの雰囲気に近いような…。
パークスシネマはMOVIX系なんだろか?なんかフロアの感じとかが似てます。
売店にノラビッツのグッズが置いてあってギョッとしたんだけど、上映は無かったんで一安心。
逆に、ヒッポコブラザーズが無かったのは寂しいかも?
シートはすごく良かったです。
ゆったりしてて、肘掛けも1本を左右で共用じゃなく、ちゃんと2本あるし。
傘立てやカバン掛け等々、細かい配慮も行き届いてます。
早めにチケット変えて、待ち時間はパークスでブラブラ。
ここは使えるなぁ~。


映画はアフリカのシエラレオネ共和国に住む、ソロモン(ジャイモン・フンスー)の家族の日常風景から始まります。
スローテンポで和やかに始まるのかと思ったら、突然RUF(反政府勢力・統一革命戦線)に村が襲撃されて、暴力の応酬に。
良くも悪くも、これで一気に映画の世界に引き込まれてしまいます。

とにかく、全編、暴力の嵐。
女子供関係なく殺されまくりです。
これが映画の世界だけでなく、数年前までの本当の状況、あるいはもっと悲惨だったってのが…。
いつ殺されるか分からない。殺らなきゃ殺られるという状況下で生き抜いてきた人達は、今どんな気持ちで生活してるんでしょうか…。

その暴力の中心にあるのがダイヤモンド。
資源的には豊かな国なのに、人々にはそれを活かす術がない。
結果、ダイヤはRUFのような武装勢力の資金源となり、密売人が横行するようになる。
ダイヤを売ったお金というのは、当然のように、武装勢力が武器を買うお金となります。
密売人が買ったダイヤは正規ルートに流出し、そのダイヤは先進国の人々が買う。
知らずに買ったダイヤが、実は血塗られたものだった…なんて知ったら、夜も眠れないですね。。
まぁ、知るよしもないんですが…。
武装勢力は労働力を得るため村を襲撃し、子供は兵士にするために連れ去る。
残った者は、政府に荷担しないように手足を切るか、皆殺し。
採掘所で働かされる人達も、過酷な労働のうえ、もし横取りしようとしたら、即殺される。
考えただけでも恐ろしいっす…。

予告の感じから、ピンク・ダイヤモンドという、ダイヤの中でもかなり希少価値の高いダイヤが紛争の火種になると思ってたんだけど、特定のダイヤが~という訳では無かったです。
全てのダイヤが紛争の種。
反政府組織を潰すには、その資金源である採掘場を押さえるのが早い。
政府軍の採掘場制圧もえげつないです。
RUFと区別が付かないから、強制労働させられてる人まで皆殺し。
イラクの悲惨な状況もニュースでよく見てるけど…同じ地球上でこんな光景が繰り広げられてるって、なんか想像できないです。
治安は悪化してるけど、それでも日本って平和なんだなぁ…。


レオナルド・ディカプリオの演技は圧巻でした。
ディパーテッド」よりも遙かに良かったよ。
心無くした悪人だったアーチャーが、だんだん心取り戻していく様は、ホントに感動しました。
なんでこれでオスカーあげないんだ?
嫌がらせ?
それにしてもハリウッドさんよぉ。
まだまだ、いい映画作れるじゃないか。
リメイクとか続編とか、そんなのばかり作ってないで、もっと本腰入れて映画作ろうよ。


ダイヤモンドになんて縁がないって思ってるお父さん。
ダイヤモンドカッターやダイヤモンドヤスリって持ってないですか?
工業用ダイヤも「紛争ダイヤモンド」と無縁じゃないんですよ。
パンフレットでジェニファー・コネリーが語ってた「モラルを持った消費者になるべき」って言葉が、印象深いです。

オール・ザ・キングスメン

2007-04-16 20:01:36 | 映画
※当ブログは基本的にネタバレありで書いてるので注意してください。



MOVIX系はどこもそうなのか分かりませんが、堺と八尾では待合いフロアで、これから公開される作品の予告を流してるんです。
それで見て「おもしろそうだ」と思った「オール・ザ・キングスメン」。
ただ、何故かこの作品はMOVIX堺では上映してないんですよ。
確かに上映前予告ではやってなかったけども…。
フロアでやってる予告はアテにならんってことかいな。
そこで公開しないなら、予告も流さないでくれ~!!

さて、先に結論から言ってしまいます。
系統は「ラストキング・オブ・スコットランド」と全く一緒です。
ただ、こちらの方があまり人が死なない分、”まだ”怖くないし、痛くない。
キャストはこちらの方が豪華。
でも「ラストキング~」を先に観てしまうと”ぬるく”感じます。
何かが足りない。
先に強烈なのを観てしまったからかもしれないけども。
順番が逆だったら、また違った印象だったんだろうなぁ…残念。

駄作ではないです。良い映画でした。
ショーン・ペンもジュード・ロウも重厚な演技ですごく良かった。
ケイト・ウィンスレットの綺麗な裸も拝めるし(爆)、アンソニー・ホプキンスは「世界最速のインディアン」と同じく、人の良さそうな役柄(裏では色々あるようだが)で、バート・マンローと被ってしまって、それがなんか嬉しかったり。
でも、あまりに「ラストキング~」に似てるが故、どうしても物足りなく感じるんです。

「~キングスメン」は、
片田舎の出納係が、おだてられて知事選に出馬。
どんどん人心を掌握していって、知事に当選。
ルイジアナ州から汚職を追放しようと奮闘。
ところが次第に汚職等々に手を染め初め、最後は暗殺…。
それを元新聞記者の視点で描く。

「~スコットランド」は、
軍の将軍が、祭り上げられて大統領に。
人心を掌握して、ウガンダを強い国にと奮闘。
ところが次第に人が信用できなくなり、周りの人間を殺しまくって失脚…。
それを主治医の視点で描く。

ね?ほとんど一緒。
違いは、ショーン・ペン演じるスターク知事は、一応、弱者の為になることをちゃんとしていたということ。
それ故に強者(大企業や有力者)から疎まれ、自分の支持を取り付ける為に悪事にも手を出すようになる。
いくら高い理想を持っていても、一度権力を手にしてしまうと、いとも簡単に堕落してしまうんだねぇ…。


ちょっと今プライベートで色々あって「ずーん」となってるところに、更に「ずーん」となる映画。
いたたまれなくなったのか、こじかが「木更津キャッツアイ観よう!」と。
バカ笑いしました。

やっぱ「キャッツ」はいいなぁ。
残念ながら「特急田中3号」は、まだここまでじゃないな…。
まぁ、これからだけども。生暖かく見守ります。
それにしても、アニうまくなったなぁ。
「田中」ではアニが出てくると画面が締まるんだよね。
「キャッツ」では「うわっ!下手っ!!」って感じなんだけども。

…田中聖は長瀬智也目指してるねぇ。演技が「小虎」だよ。