石森則和のSEA SIDE RADIO

ラジオマンの
石森則和がお届けするブログです!

面影

2006-12-19 | Weblog
ある取材で、久しぶりに四谷に行った。
今回の取材現場は
「文化放送旧社屋」の隣りにある。

・・・実は
そこに行くのが怖かった。

僕はいちタレントであり
残念ながら文化放送の社員ではない。

でも、もともとラジオ少年がDJになり
大好きだった文化放送でしゃべるという
夢をかなえてくれたこの社屋に、
自分なりの思い入れがある。
尊敬する人や、大好きな人達とも
ここで出会えた。

また、どんなことがあろうとも
この社屋を見上げて
がんばろうと思ってきた。
正面には玄関口から最上階に続く
大きな十字架のデザイン入りの硝子窓があって
その最上階にはちょっと
ロボットの頭風(?)の意匠がある。
なんだか優しく見下ろしてくいれている気がした。


だから取り壊しが決まってから
その日が来なければいいのにと
内心思っていた。

あの社屋を離れる日には
報道部みんなで記念写真をとったし
誰にもいわなかったけど
携帯の動画ファイルに、
報道部から玄関までの「道程」を保存してある。
今だからいうが、かつて
いろいろと思い悩んだ仮眠室の隅に、
ほんの5ミリほどの字で
名前とお礼を書いた。

・・・今、
どうなっているのだろう?
ディレクターさんに聞いたら
「まわりを囲っていて見えないと思うよ」とのこと。


で、行ってみたら。

真正面だけには
「囲いは無かった」

そこから見ると
ほぼ全体的には原型を留めているのだが
丁度、正面玄関から最上階にある大きな硝子の部分が
そっくり無くなって
それぞれの階の中が丸見えになっている。
お面をはずしたような感じというのか・・・
そのほかの部分はそのままで
見上げれば仮眠室の窓にはカーテンも見えた。
僕は「優しかった顔が無くなった」ことの悲しさと
「ほぼ原型を留めていた安堵感」がないまぜになった。
しかし、それすらも
しばらくすれば姿を消し、
あとにはマンションが建つそうだ。

取材を終えて報道部に帰り
報道部長に話をすると
・・・その答えに驚いた。


「こんどあそこに建てるマンションに

あの正面玄関の大きな硝子の部分が
モニュメントとして
取り付けられるらしいよ」



ああ。そうか。


また会えるんだね。

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4 コメント

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さらばやるまん (あねは)
2006-12-19 08:59:49
超おひさしぶりです。ところで「やるまん」終了が発表されましたね。旧社屋が無くなると聞いた時もショックでしたが、今回はそれ以上の衝撃でした。なんせ高校の時からずっと聞いてましたから。この番組が無かったらQRで仕事したいと思う事も無かったと思うし、そもそもラジオ業界に出入りする事も無かった筈。何か心にぽかあんと穴が開いた感じです。
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そうだね。 (いしもり)
2006-12-19 23:35:07
うーん・・・
「発表」はしてないけどね。


僕も学生時代から聴いていましたから
気持ちはわかります。

照美さんの深夜放送時代から
ずっと聴いていたしね。

でも、照美さんいいなあ、
僕もリスナーが
そう思ってくれるDJになりたいな。

ちみも放送作家なら
そんな番組に関わりたくねえ?

返信する
また会えるんだぁ♪ (おいも)
2006-12-20 08:56:06
文化放送の旧社屋の面影が残されるんですか。
なんだかうれしいです。そのマンションに住むことは
ないけれど、それでもうれしいです。

それからあの小学校がそういう施設
(放送聴きました)に生まれ変わる
ことも、なんだかうれしいです。
小学校じゃなくなるのかと思っていたから。

やるまんが終了、こちらは残念ですけど、
セイヤング聞いて育ってしまったので
照美さんの声がないと困ります。
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(^◇^) (あっこ)
2006-12-20 18:01:43
思っても居なかったから、ちょっとでも、
面影を残してもらえる事を知り、嬉しくなりました。

今朝の特集プラスを聞きながら、無くなってしまったと
思っていた小学校が、そんな風に生まれ変わるんだなあと知り、
それも、とても嬉しく聞いていました。

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