蓬 窓 閑 話

「休みのない海」を改題。初心に帰れで、
10年ほど前、gooブログを始めたときのタイトル。
蓬屋をもじったもの。

ロシアは返還しない !?

2018年09月18日 | 旅行


 2000年、私は中国の東北地方を旅していた。昔、満洲といわれた地域である。
 地図でいえば、一番上の黒河という町まで行った。ハルビンから12時間かけて。
 茫漠とした街で、一応ホテルもあり、こんなへんぴな場所にも TOYOTA の大看板があった。
 黒龍江(アムール川)沿いで、対岸はロシアのブラゴベシチェンスクである。
 河の真ん中から向こう側はロシア領。


 ロシアの軍船。上半身裸の兵士もいる。

 
 黒河から、さらに船で2時間ほど下ったところの愛輝鎮(アイホイチン)(村)を訪ねた。
 愛琿条約の結ばれたところで、愛琿歴史陳列館に入る。
 
 
 そこには大きな掲示板に、ロシアが何年何月どの条約によって中国領土を割占していったか、という地図が掲げられていた。

 17世紀後半のネルチンスク条約以来20世紀初頭までの数々の条約によって、ロシアがいかにすさまじい勢いで中国の領土を割占していったか、という図である。
 ネルチンスク、キャフタ、愛琿、イリ、北京などの条約によって160万平方キロメートルがロシアのものになっていた。
 
  (この図はネットより借用)  
 
「勿忘國恥 振興中華」の碑のある城址をあとにして、私たちは再び船に乗った。ロシアという国は、いったん手に入れた領土は絶対返さないのだなぁ、と思いながら。
 
先日も、何回目かの訪問で、わが首相が出かけて行ったが、いいようにあしらわれ、後退という目に遭ったようだ。
 よほどの転変地異か、傑物の外交官でも現れないない限り、北方領土は、まず無理だろなと、アムール川まで行ったことを思い出したしだい。

 
 中国のスルーガイドさんと。3年前も一緒だったので、すっかり仲良し。
 アムール川、黒龍江というわりに、見た感じでは少し濁った川という感じだったが、
 写真では、こんなに黒く写っている。

 
 昼食をとったレストラン。イタリアの田舎にあるような建物。

終活中、先日出てきた乗船記念の封筒。

中国・黒河から、ロシア・ブラゴベシチェンスクとあるのは、対岸である。