優緋のブログ

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生死と向き合う

2022-10-18 15:34:03 | 聖教新聞を読む
〈いのちの賛歌 心に刻む一節〉  抜粋

🌸 生死と向き合う

💫 御文

✨ 「心の師とはなるとも、心を師とせざれ」
とは六波羅蜜経の文なり。
たといいかなるわずらわしきことありとも、
夢になして、
ただ法華経のことのみさばくらせ給うべし。

(兄弟抄、新1481・全1088)

💫 通解

✨ 「わが心に対して師とはなっても、わが心を師としてはならない」とは、
六波羅蜜経の文である。
たとえ、どんな煩わしいことがあっても
夢の中のこととして、
ただ法華経のことだけに専念しなさい。



🌼 広布のために尽くす喜び
意識戻らないまま帰らぬ人に

✨ 川畑眞理子さん(73)福岡・筑後県副女性部長
職場で知り合った夫・茂さん(故人)を入会に導き、
20代で結婚。
4人の子宝に恵まれ、
幸せな毎日を送っていた。
49歳の時、
茂さんとの予期せぬ別れ
       
✨ 子育てに追われながらも、
夫婦で学会活動に歩ける日々は、
大変なことも多かったですが、
本当に楽しかった

✨ 1998年12月
ある寒い日
会館にいた川畑さん(当時圏婦人部長)に自宅から連絡が
「お父さんが、食べ物をどんどん吐きよる!」
慌てて家に戻る
玄関前に救急車が
さっと血の気が引いた。
「その時は夫も意識があって、言葉を交わせたんです。
搬送先の病院で検査している最中に意識を失って」
 
✨ CT検査で、脳内で出血していると分かった。
「おそらく意識は戻らない。手の施しようがありません」
医師の言葉に愕然とした。
「さっきまで、普通に会話してご飯を食べていた夫。
あまりに突然のことで、理解が追いつきませんでした」
 
✨ 毎日目を覚まさない病床の茂さんを見舞い
ぎゅっと手を握りながら、
耳元で静かに題目を送り続けた。
“必ず意識が戻る”と、
奇跡を信じていた

✨ 茂さんは意識を取り戻すことはなく
1カ月後、そのまま眠るように息を引き取った。
53歳だった。
「“もっと早く異変に気が付いていれば”。
何度も悔やみ、自分を責め続けました」
 
✨ 葬儀を終えると
悲哀の涙を拭って、
“私が広布に走ることが夫の喜びになる”と
自らを鼓舞した。
寄り添ってくれる地域の同志や、
師匠の激励が温かかった。
心に染みた。
 
✨ それでも
気持ちは日替わりで揺れ動いていて
心で決意しても、
体が動かない日もあった
会合に向かう途中、ふいに涙があふれて、
車中で化粧を直して行ったことも
“同志の前で悲しい顔を見せちゃいけん”
 
✨ 心を覆うものを、なかなか拭いきれずにいた
学会の先輩に相談すると、
先輩は真剣なまなざしを向けて
「ご主人はきっと、新たな『生』を受けて広布の使命を果たしているはず。
あなた自身が後ろを向いたままで、いいの?」
 
✨ 川畑さんは、ハッとした
“後ろを向いていたって何も変わらない。
夫の生命と共に、
私も前に進まなくては”
そう思えたら、不思議と心が軽くなった

✨ 新たな人生の“道しるべ”をつかもうと御書をひもとく
「ただ法華経のことのみさばくらせ給うべし」
(「兄弟抄」新1481・全1088)
の一節が目に飛び込んできた。

✨ 胸に突き刺さりました。
“ああ、自分はこれだ”
“何があっても、ただただ信心第一を貫けば、
必ず幸福な人生を開いていけると御書に書いてある
何度も拝してきた御文でしたが、
これ以上ない励ましになりました
 
✨ 脳裏には、
茂さんがいつも、うれしそうに
信心のことを話していた笑顔が浮かんできていた。
茂さんが意識を失って入院していた時
義母が、学会に入会した。

✨ 夫は自らの命が尽きるその瞬間まで、
広布の使命を堂々と貫いた
53年間という夫の人生は、
使命を凝縮した一生でした。
その夫の生命と、
今もずっと一緒に広布に戦っているので、
私は一人じゃない
今も幸せです

 「心の師とはなるとも、心を師とせざれ」
(新1481・全1088)
青春時代から拝してきた御書の一節
池田先生を心の師と定めると、
力が湧き、
試練に立ち向かうことができた
 
✨ 生前の茂さん
「自分の人生は、学会のおかげで救われた。池田先生という師匠ができてよかった」
口癖のように話していた

✨ 夫を亡くした時期が巡ってくるたびに、
喪失感を抱くことはある
でも、“夫を三世永遠の幸福の軌道に導けた”という確信がある。
“夫を幸福にできた”と心から喜べるので、
後ろを向くことはない
―そう思えるようになるまで10年かかった

✨ 信心に巡り合い、
夫婦で広布に走り、
いちずに同志に尽くし、
師弟に生き抜いてきた
だからこそ、
今も色あせることなく分かち合える歓喜があり、
確信があるのだろう。
 
✨ 三世の絆を深く信じられる人は、強い。
「生命は永遠である。
だからこそ、この一生で、
絶対に崩れない『常楽我浄』の生命を築き上げることだ。
そのために、正しい信仰が必要であり、
人に尽くしゆく正義の行動が不可欠になる。
ひとすじに広宣流布に生き抜いた人は、
『歓喜の中の大歓喜』の
永遠の幸福の軌道を歩んでいけるのである」
(池田大作先生の指導選集〈上〉『幸福への指針』)

✨ 学会の組織はありがたい
子どもたちも独立して、私は1人暮らし
でも、全く寂しくはない
励まし合えるたくさんの同志がいる。
広布のために、やることは山ほどある。
これほど人に尽くせる人生を歩めるのは、
本当にありがたいと思います

[教学コンパス]

「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」
(哲学者ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』野矢茂樹訳、岩波文庫)
近代の科学や合理主義的思想が人々から信頼されてきたのは、
「語りえぬもの」に「沈黙」を守ってきたから
一方「語りえぬもの」には「沈黙」せざるをえないという、
科学や合理主義的思想の限界を示しているとも

病苦や経済苦、死別の悲哀。
科学的な知識だけでは真に乗り越えることのできない、
人生の不条理ともいえるような苦難にも意味を見いだし、
生きる力をくみ取る縁になってきたのが、
宗教である。

「変毒為薬」「宿命転換」「願兼於業」「一生成仏」

創価学会員が信仰する日蓮仏法の偉大な生命哲学は、
人間が過酷な試練に打ち勝ち、
「生」を豊かに充実させ、
周囲に善の触発を広げていくという、
無上の生き方を示唆してやまない。
私たちには、正しい生き方を選び取る“権利”がある。


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