アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

街のなんじゃもんじゃ、田舎のヒトツバタゴ

2023-04-22 12:00:00 | みんなの花図鑑
明大寺通り(岡崎市)

岡崎市の明大寺通り(名鉄東岡崎駅前から明大寺本町交差点まで)に「なんじゃもんじゃの木」が街路樹として植わっています。それが雪をかぶったようにいま満開なのです。




これは夜景ではありません。黒い外壁のビルをバックに撮りました。





「なんじゃもんじゃの木」とはモクセイ科のヒトツバタゴのこと。モクセイ科というとキンモクセイとかライラックの花を思い浮かべますが、あちらはモクセイ科でもモクセイ属とハシドイ属。このヒトツバタゴはモクセイ科ヒトツバタゴ属。
ヒトツバタゴの属名は Chionanthus。意味は「雪の花」です。(詳細後述)




街の中のなんじゃもんじゃの木は、街の建物や街路灯とコラボして独特の魅力を発揮します。





ヒトツバタゴの学名は Chionanthus retusus(キオナントゥス レツスス)
属名のChionanthusは、Chion (古代ギリシャ語の χιών(キオ~ン、「雪」)と ラテン語 anthos(花)の合成語です。
ヒトツバタゴは学名でも「雪の花」だったのです(^^♪




和名のヒトツバタゴは「同じモクセイ科のトネリコ(別名「タゴ」)に似ており、トネリコが複葉であるのに対し、本種は小葉を持たない単葉であることから「一つ葉タゴ」」と呼ぶようになったとのこと(wiki「ヒトツバタゴ」)。




「雌雄異株であるが、雌花のみをつける株は存在せず、雄花をつける株と、両性花をつける株がある雄株・両性花異株である。」(同上)








別郷廃寺(安城市)

田舎のヒトツバタゴは、自宅近くの別郷廃寺のなんじゃもんじゃの木です。大きなクスノキの下に立っています。
今、ちょっと調べたら、クスノキをなんじゃもんじゃの木と呼ぶ地方があるとか。
そうすると、その地方でこういう風景に出会ったら「なんじゃもんじゃの大きな樹の下にヒトツバタゴの木がある」なんてこと、言うのかな??
そういえば、ヒトツバタゴの果実を小さく丸くするとクスノキの果実になるって、知ってました?!(^^)/





ヒトツバタゴの「タゴ」はトネリコのこと。
トネリコ
KENPEI - KENPEI's photo, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2264956による




ヒトツバタゴの自生分布は「日本では対馬、岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する珍しい分布形態をとる」(wiki「ヒトツバタゴ」)
木曽川周辺の自生ヒトツバタゴはシデコブシ・ハナノキとともに太古に存在した東海湖沿岸に堆積した土岐砂礫層を含む東海層群に自生する植物 “東海丘陵要素” のひとつです。




庭木図鑑 植木ペディアによるヒトツバタゴのまとめ
「雌雄異株で開花は5~6月。ヤマボウシやニセアカシアなどと同じころ、シマトネリコに似た花を咲かせる。花は弱々しく、簡単に風で飛び散ってしまうため観賞期間は限られる。開花期には木の下に雪が降ったように真っ白になる。」

撮影はすべて4月20日(木) 午前中です。



.


コメントを投稿