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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

キンモクセイ、ギンモクセイ、ヒイラギモクセイ

2023-10-28 15:00:00 | みんなの花図鑑
キンモクセイ



近所の小公園のキンモクセイ。地面に落ちて金色の絨毯になったキンモクセイの花。
キンモクセイの花は雄花ばかりなので、花全体が地面に落ち、花後の枝には何も残りません。




その代わり花は細かいけれどいっぱい付きます。雄花の特性です。




学名:Osmanthus fragrans var. aurantiacus




ギンモクセイ

ギンモクセイはキンモクセイと比べると香りも控えめで、花も地味な感じです。



葉はキンモクセイと同じようです。


花もキンモクセイの白花バージョンといった感じです。



学名:Osmanthus fragrans var. fragrans
こうしてみると、キンモクセイの変種がギンモクセイみたいな感じですが、実際は ギンモクセイのほうが先で 「金木犀は銀木犀の変種だとも言われています」。


以上、キンモクセイは中国から雄株だけが輸入され、挿し木によって増やされ続けてきた、という通説のままお話してきましたが、最近では 根本的な異論が出ています。
以下、「樹の散歩道 『中国ではキンモクセイの果実を見られるのか?』
よりその一部を紹介します。

ギンモクセイOsmanthus fragrans var. fragrans(シロモクセイOsmanthus fragrans var. fragrans f. leucanthus を含む)とキンモクセイOsmanthus fragrans var. aurantiacus f. aurantiacusはこれまで、どちらも中国からきたとされていた。だが、最近の見解では、シロモクセイとキンモクセイは、日本でウスギモクセイOsmanthus fragrans var. aurantiacus f. thunbergii から見いだされ、栽培化されたと考えられている。【朝日百科植物の世界】






ウスギモクセイ?

そのウスギモクセイではないか、という木がこれです。





「ややこしいが中国ではウスギモクセイを「金桂」または「銀桂」と呼び、キンモクセイは「丹桂」、ギンモクセイは「桂花」と呼ぶ。」(庭木図鑑 植木ペディア「ウスギモクセイ」)


キンモクセイ~ギンモクセイ~ウスギモクセイ 葉による区別



https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/kinmokusei-ginmokusei-usugimokusei.htmlより




ヒイラギモクセイ

時期はもう少しあと、初冬に白い花をつける樹にヒイラギモクセイがあります。
ヒイラギモクセイはヒイラギと中国原産のギンモクセイとの雑種と考えられています。



花はヒイラギよりもギンモクセイの花に似ています。



でも、ギンモクセイの葉には棘は無いので、葉のほうはヒイラギの性質が受け継がれています。
一本の木でも、棘が付いた葉がある枝と無い枝があることがあります。







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