豪州移民：史実伝承、１４日に慰霊・供養の集い－－串本町 ／和歌山
戦前、オーストラリアの木曜島やブルームで真珠貝などの採取に従事し、
現地で亡くなった県内出身者の「慰霊・供養の集い」が１４日、串本町潮岬
の望楼の芝にある木曜島顕彰碑前で開かれる。３０００人以上の日本人が渡
航、約８００人が同町を中心とする県内の若者だったが、これまでまとまっ
た形での慰霊の機会はなく、今回が初めて。１４人の町民有志が世話人とな
り企画した。【松田学】
北部オーストラリアでは戦前、貝ボタンや貝細工の材料となる真珠貝や高
瀬貝の採取漁業が基幹産業で、日本人渡航者は漁場の発見や漁法の改良など
を通じて経済発展に寄与した。その功績をたたえるため、木曜島に約７５０
基、ブルームには約８５０基の日本人墓地が建てられ、今も現地の人たちが
慰霊行事を行っている。
当日は午後１時から法要、その後、茶話会を開く。すさみ町出身で「わた
しの木曜島」の著者、五の宮ハナさん（神戸市在住）や渡航経験者、ゆかり
の人たちが体験談や思い出を語る。世話人の一人、串本町潮岬の会社役員、
和田良太さん（５９）は「潜水病や事故により志半ばで亡くなる人も多かっ
たと聞く。定期的な供養と、『豪州移民』の史実を広く語り継ぐきっかけに
したい」と話している。
渡航者の情報を求めている。連絡は和田さん（０７３５・６２・３６８６）へ。
５月８日朝刊
（毎日新聞） - 5月8日
戦前、オーストラリアの木曜島やブルームで真珠貝などの採取に従事し、
現地で亡くなった県内出身者の「慰霊・供養の集い」が１４日、串本町潮岬
の望楼の芝にある木曜島顕彰碑前で開かれる。３０００人以上の日本人が渡
航、約８００人が同町を中心とする県内の若者だったが、これまでまとまっ
た形での慰霊の機会はなく、今回が初めて。１４人の町民有志が世話人とな
り企画した。【松田学】
北部オーストラリアでは戦前、貝ボタンや貝細工の材料となる真珠貝や高
瀬貝の採取漁業が基幹産業で、日本人渡航者は漁場の発見や漁法の改良など
を通じて経済発展に寄与した。その功績をたたえるため、木曜島に約７５０
基、ブルームには約８５０基の日本人墓地が建てられ、今も現地の人たちが
慰霊行事を行っている。
当日は午後１時から法要、その後、茶話会を開く。すさみ町出身で「わた
しの木曜島」の著者、五の宮ハナさん（神戸市在住）や渡航経験者、ゆかり
の人たちが体験談や思い出を語る。世話人の一人、串本町潮岬の会社役員、
和田良太さん（５９）は「潜水病や事故により志半ばで亡くなる人も多かっ
たと聞く。定期的な供養と、『豪州移民』の史実を広く語り継ぐきっかけに
したい」と話している。
渡航者の情報を求めている。連絡は和田さん（０７３５・６２・３６８６）へ。
５月８日朝刊
（毎日新聞） - 5月8日
