小山市：ケアンズ市と姉妹都市締結

小山市：オーストラリア・ケアンズ市と姉妹都市締結　伝統神楽を披露へ　／栃木

　◇「神田囃子保存会」が派遣団に
　小山市とオーストラリア・ケアンズ市の姉妹都市締結の調印式が１５日、ケ
アンズ市で開かれる。小山市の伝統芸能「南飯田神田囃子（ばやし）保存会」
が締結派遣団に加わり、ケアンズ市民に伝統神楽を披露する。
　南飯田神田囃子は、江戸時代末期に、江戸・神田囃子が伝わった。太鼓、笛
と鉦（かね）の名調子に合わせた軽妙な踊りが特徴で、市の無形民俗文化財に
指定されている。
　保存会は約５０人だが、小中学生、高校生が約３０人を占め、次世代への伝
承にも力を入れている。地元の祭礼のほか、市内の行事にも披露することも多
い。市が姉妹都市での“ケアンズ公演”を要請し、中学生５人を含む１０人が
派遣団員になった。
　調印式では「五段囃子」と、踊りの「獅子舞」「蛇面の踊り」「恵比寿の鯛
つり」を披露。歴史や演目を英訳で解説する。また、ジャパンフェスティバル
や、高校との交流会でも演じる予定。
　保存会の尾島一広会長は「庶民がユーモラスな表現で昔から楽しんできた伝
統芸能の素晴らしさを伝えたい」と話し、間々田中３年の尾島梨乃さんは「音
楽は世界共通。技術より楽しんでいるところを見てほしい。音楽でコミュニケ
ーションがとれるように精いっぱい頑張ります」と楽しみにしている。
【佐野信夫】

５月１０日朝刊
（毎日新聞） - 5月10日