ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 残り全部バケーション 」  伊坂 幸太郎

2016-08-12 23:09:56 | 
  「 残り全部バケーション 」  伊坂 幸太郎 

     

現在と過去が前後して繋がっていく連作短編集です。
「 残り全部バケーション 」「 タキオン作戦 」「 検問 」「 小さな兵隊 」「 飛べても8分 」の5章からなっています。

ボスの毒島の元で先輩の溝口と岡田は当たり屋をしたり、小さな悪事をして働いていましたが、岡田が、脅す相手が悲しそうな顔をするのを見たくないので抜けたいと言い出します。
岡田は溝口に、適当に押した番号に「 友達になろう 」とメールして友達になれたら許してやると言われ、メールした先が今日で離婚して解散する夫婦と娘のもとでした。
面白い展開で引き込まれますが、溝口の裏切りで岡田は毒島に始末されます!?
いい加減な溝口も、岡田の後釜の太田も次の高田も小悪人ですが、それぞれ憎めないキャラクターです。
特に岡田が気になる登場人物なのに、本当に消されてしまったのかと半信半疑でしたが、最後の章で意外な事実が分ります。
溝口が岡田と20年前に会っていたと告白したのが分からなくて、もう一度「 小さな兵隊 」の岡田の子供時代の話を読み返しました。
そうだったのかと納得しました。毒島も溝口も、悪いながらもいいところがあり、読者自身の解釈で希望が持てる終わり方でした。続編が出来て、成長した岡田くんにもう一度あいたいな!

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コメント
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