あすかパパの色んな話

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【ボクシング】井岡一翔vs八重樫東。史上初の統一戦を制するのは?

2012年06月20日 06時27分26秒 | 格闘技情報

エリート街道を走る井岡一翔(写真)は八重樫東をどう攻略するのか?

 6月20日、大阪・ボディメーカーコロシアム(大阪府立体育会館)で行なわれるミニマム級の世界王座統一戦、WBC王者・井岡一翔(井岡ジム)対WBA王者・八重樫東(大橋ジム)の一戦が注目を集めている。これまでにも薬師寺保栄対辰吉丈一郎のWBC世界バンタム級戦(1994年)、新井田豊対高山勝成のWBA世界ミニマム級戦(2007年)など、『日本人同士の王座統一戦』はあったものの、いずれも同じ団体内での『正王者対暫定王者』という組み合わせだった。今回のように勝者がWBA、WBCふたつのベルトを獲得する正真正銘の世界王座統一戦は、日本初となる。真のチャンピオンは井岡か、それとも八重樫か。

 ともにアマチュアで高校、大学と活躍したふたりだが、プロの道程は対照的だ。

 井岡は高校時代にインターハイや選抜大会など、6冠を達成。東農大ではポイントゲッターとして活躍した。北京五輪の夢が破れた2年時に中退し、元世界2階級制覇王者の叔父・井岡弘樹氏の井岡ジムからプロ転向を果たした。3戦目に世界ランカーを破り、6戦目には日本王座を獲得。昨年2月、日本最速となる7戦目で世界の頂点を極めた。すでに2度の防衛を果たしている。戦績は9戦全勝(6KO)。23歳。

 一方の八重樫はインターハイで優勝後、拓大に進学。2005年に大橋ジムから鳴り物入りでプロデビューした。5戦目でOPBF東洋太平洋王座を獲得し、7戦目には世界王座にも挑戦。しかし、顎の骨を骨折した末、大差の判定負け。エリートの評価は一気に急降下し、再起2戦目でも敗れるなど運気は底を這った。3年前に日本王座を獲得して上昇機運が生まれ、昨秋、4年の遠回りを経て悲願を達成。戦績は17戦15勝(8KO)2敗。29歳。

 エリート街道を突っ走る井岡と、エリートから雑草に転じて再浮上した八重樫。ふたりは得意とする戦い方も異なる。

井岡はスピードとパンチの切れ、天性の閃(ひらめ)きと勝負勘を身につけた、万能型といえる。相手との呼吸を計りながら圧力をかけて自分の間合いをつくり、左ジャブから上下に鋭いパンチを打ち分けるスタイルを身上とする。世界王座を獲得した試合では無敗だった王者を左のボディブローで沈め、V2戦ではアッパー気味の左フック一発で挑戦者を屠(ほふ)っている。

 一方の八重樫も基本に沿った攻防パターンを持つが、打撃戦で強みを発揮するタイプといえる。その典型が、世界王座を獲得した昨年10月の試合だ。ポイントでリードを奪ったものの中盤には窮地に陥り、そこから再び盛り返して10回TKO勝ちを収めているのだ。井岡のような躍動美はないが、その分、戦いぶりからは挫折から這い上がった底力、執念が感じられる。個々の能力と総合的な戦力では井岡に一歩譲るものの、修羅場の経験数で勝る点が八重樫の強みだ。

 歩みも戦闘スタイルも異なる両者だが、チャンピオンの矜持(きょうじ)という点では、甲乙つけがたいものがある。4階級制覇を目標に掲げる井岡が「通過点」と言えば、八重樫は「主役の座をいただく」と意気込む。年齢は6歳差だが、この世界における先輩・後輩は関係ない。ともにリング上で相手を叩きのめすことで敬意を示すつもりだ。

 下馬評は2-1の割合で井岡有利といったところか。スピードと駆け引き、パンチの切れで勝る井岡が序盤から主導権を握るようだと、八重樫は苦しい状況に追い込まれる。焦って出るところにカウンターを合わされる危険性も高まるだろう。

 八重樫が勝機を広げるには、早い段階でペースを掌握する必要がありそうだ。前半で流れをつかみ、苦戦の経験が皆無の井岡にプレッシャーをかける展開に持ち込めば面白い。

 試合は序盤の主導権争いを経て、中盤には激しいパンチの交換が見られそうだ。105ポンド(約47.6キロ)の最軽量級だが、KO決着必至の白熱戦が期待できる。抜け出すのは井岡か、それとも八重樫か。

 また、かつて対決が熱望されながら実現しなかったライバル――井岡弘樹会長と大橋秀行会長の代理対決という視点から見ても楽しめるカードといえる。20年超の年月を経て対角コーナーに陣取ることになった両師匠の指示にも注目したい。(スポルディーバ Web)



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