岡田Ｊ、栗原の高さで仮想デンマーク倒す！

練習でも闘志あふれるプレーを見せる栗原（上）。打倒セルビアで、南ア切符をもぎ取ってみせる。下は人数不足のため加わったスタッフ

日本代表公式練習（６日、長居スタジアム）日本代表は７日、南アＷ杯にも出場する欧州の強豪セルビアと対戦する。５月上旬のＷ杯メンバー発表前最後の国際試合で、ＤＦ栗原勇蔵（２６）＝横浜Ｍ＝は相手の長身ＦＷを封印するとともに攻撃力も見せつけ、南ア行きに名乗りをあげる。ＭＦ中村俊輔（３１）＝横浜Ｍ＝は、左足の痛みをおしてのフル回転を宣言した。

先にある世界へ、栗原が決然と言い放った。

　「（セルビアは）世界でもデカい方。その相手にどれだけできるか。あしたできなきゃ、Ｗ杯でできるはずがない」

　セルビアはＦＩＦＡランク１５位（日本は４５位）の格上だが、Ｗ杯予選に出場した選手は３人のみの“２軍”。Ｗ杯メンバー入りへ、そんな相手に手間取ってはいられない。

　決意を裏付ける驚異のヘッドも披露した。主力組で出場した午前中の紅白戦（１０分×２本）の前半３分、俊輔の右クロスをジャンプ一番、ゴールに突き刺した。オフサイドにはなったが、守備でも１メートル８５の大型ＦＷ矢野を高さで圧倒した。ＤＦ闘莉王（名古屋）が出場停止の中、夕方の公式練習でも主力組に君臨、先発を確実にした。

　中沢、闘莉王に続くセンターバックが出てこない岡田ジャパンにとって、栗原にかかる期待は大きい。セルビアは、Ｗ杯１次リーグで対戦するデンマーク同様の長身軍団。特に１メートル９３のＦＷレキッチは、Ｗ杯メンバー入りも確実だ。

　１メートル９１のデンマーク代表エースＦＷベントナー（アーセナル）も想定できる大型ＦＷにも、栗原は「その相手に何回勝てるか。ＤＦとしては１回でもやられちゃいけない」。かつてボクシングジムにスカウトされた世界クラスのフィジカルを証明するつもりでいる。

　「高い相手にどういう対処をするか、ある意味楽しみ」とメガネを光らせる岡田監督の言葉には、「守備では抑えて、点が取れたら最高」と言い切った。Ｗ杯直前につかんだ大チャンス。“ハマの最終兵器”が、浪速の街から名乗りを上げる。（サンスポ)

俊輔フル回転宣言「９５分間やれる状態」

選手に指示を出す俊輔。やっぱり主役はこの男

日本代表公式練習（６日、長居スタジアム）日本代表は７日、南アＷ杯にも出場する欧州の強豪セルビアと対戦する。ＭＦ中村俊輔（３１）＝横浜Ｍ＝は、左足の痛みをおしてのフル回転を宣言した。

左足の甲と足首痛を抱える俊輔が、フル出場も辞さぬ構えを示した。この日の紅白戦も主力組で２０分間出場し、周囲の心配を吹き飛ばした。

　「腫れや痛みはあるけど、動きは大丈夫。９０分間、いや、９５分間やれる状態」

　スパイク内側に患部の衝撃を和らげるパットを入れ、足首にはテーピングを巻いた。俊輔以外にも故障者続出で、ベスト布陣を敷けない状況だ。阿部と稲本のボランチ、遠藤のトップ下は急造だが、Ｗ杯へ１試合もムダにできない。

　「誰かがＷ杯でけがをするかもしれないし、新しいチョイスになる。向こう（セルビア）だって活躍すればＷ杯に出られると思うはず。モチベーションは低くない」

　緊急事態を想定し、チームの底上げを説いた。頼れる司令塔に心のスキはない。（サンスポ)

巨人、また能見にやられた！連勝も止まる

ベンチで硬い表情の原監督（右）。左は村田打撃コーチ

（セ・リーグ、阪神５－４巨人、１回戦、阪神１勝、６日、甲子園）「六甲おろし」の大合唱を背中で聞きながら、原監督はベンチ裏へ引き揚げてきた。今季最初の阪神戦。自慢の強力打線で苦手の能見を打ち崩すはずだったが、連勝は「４」で止まった。

「（三回の）２点はもらったようなものですからね。粘っこく対策を練った中で、（打者）それぞれがいいものを出してくれたとは思います」

　指揮官はさばさばした口調で悔しさをかみ殺した。三回に平野の失策で２点を先制したが、先発の藤井が２－１の四回、新井に逆転２ランを許した。同点とした直後の六回には、右肩を痛めている金本に勝ち越し２ランを浴びた。警戒していた城島は無安打に抑えたものの、４、５番の一発にやられた。

　打線も能見のストライクを初球から積極的に打って出た。７安打で４点を奪ったが、昨年７月１９日から５連敗となった。

　「ことしも接戦になる？　そうですね」

　ライバルとは昨季１１勝１１敗２分けの五分で、今季も初戦から１点差の試合。セ・リーグのペナントの行方を左右する伝統の一戦は、ことしも熱い。（サンスポ)