あんしんたべものくらしネットワークあしの会 ブログ

こだわりの生産物・加工品の産地の様子や生産者の声、イベントの案内などの情報をお届けします。

『原発いらん!関西行動』 集まったよ中之島に!

2011年04月20日 23時35分57秒 | 活動の報告
福島原子力発電所の事故は、未だ収束の見込みが立っていません。
残念ながら、原発の危険性を身をもって体験することになった日本。

4月23日(土)、大阪市北区の中之島公園にて、「原発いらん!関西行動」の集会が行われ、3500名もの参加者が集いました。
ストップ・ザ・もんじゅなど、関西で原発反対の活動をしている8団体が呼びかけで実現しました。

あしの会の会員も、当日出会ったり、後で聞いたりしているだけで、13名が中之島に駆けつけました。

呼びかけ団体からは、次々と福島原発への政府や東京電力の対応への怒りが語られ、そのなかでも、「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」の方の報告には、自分の耳を疑いました。
福島原発の事故の影響で、水や野菜が汚染されましたが、それに対して国は「健康に直ちに影響が出るレベルではない」と繰り返してきました。美浜の会のメンバーが、厚生労働省と交渉を行った際に、「直ちに影響が出るレベル」について尋ねたところ、厚生労働省「そのレベルは知らない」と回答をしたそうです。
なんちゅう無責任な回答でしょうか。

そして次に、全員で「原発反対の声」を上げ、中之島から難波まで、デモ行進しました。
このような活動が出発点になり、日本の将来のため、次代の子どもたちのため、そして地球上のすべてのいのちのため、原子力発電の縮小・廃絶、エネルギー政策の転換へ、なんとかつなげていきたいと思います。

原子力発電は、通常の稼動時であっても「死の灰」「高温の海水の排出」がなされ、環境へ多大な負荷を与え続けます。
ましてひとたび事故が起これば、多大な放射能汚染に侵され、取り返しのつかない事態になることが、あらためて明らかになりました。

知性と理性をもって、クリーンエネルギーへ転換していきましょう。



お米つくり体験ツアー2010 in吉田農場 田植編 の報告

2010年08月10日 11時13分55秒 | 活動の報告
お天気予報、雨のち晴れ
「植えるとこ、少なくてごめんなさい・・・」

さる5月16日、今年も恒例となりました、一年を通じて丹波氷上吉田農場でのお米作り体験の最初である、田植えに行ってまいりました。
前日から吉田班窓口のはらっぱ保育所の先生、わが家一家と息子の友人の小学生、合計6名で行きました。
前の週の週間予報で雨の予報があり、昨年の雨の経験からおよび腰の私たちは 毎年機械植えのあと、のこりのイベントに使う手植えの広さを相談するのですが、イベント主催者にあるまじき行為ながら吉田さんの奥さんの携帯に「あまり植えるとこ、残さんといて」とお願いしておりました。

ところが前日の土曜日から予報が変わり、吉田さんの奥さんから連絡がはいります。
「晴れてます。」
やったー!うれしい誤算の田植え日和となりました。

前日の食事ではいつもご主人の吉田さんの話をききます。
4月の種まきから、寒い寒い春で、なかなか芽が出ず苦労されたこと、雨が多く、耕す作業や野菜の苗の生育も遅れ、たいへん心配なところです。
今年のように低温が続くと、米に限らず病害虫の恐れが高まること、これからの農業の行く末を心配していること、いろんな話をきいて勉強しました。
毎度のことながらお百姓の仕事に頭がさがります。
何世紀も前からお米を作り続けてきた誰かのおかげで、今私たちはご飯を食べることができるのですね。

朝はほんとうに五月晴れの景色です。
青い空に新緑の丹波のやまなみ。
透明な風がふきぬけていきます。
こころの”しわしわ”がなくなるような感覚です。
当日現地集合やJR石生駅集合のみなさんと合流し、毎年春にお会いすると、うれしいおなじみさんや、”どきどき”と初めての方など総勢10家族ほどが参加くださいました。

簡単な説明のあと、10:15いよいよイベントスタートです。
吉田農場の田植えは除草剤を使わない農法で水田の土の上に雑草を抑えるための紙マルチをしきつめ、その上から苗をさしていくやり方です。
ロール上のクラフト紙製の紙マルチを手ごろな長さに切り、それを持ってはだしの私たちは、おそるおそる泥の中へ。
ひとつひとつ植えていきます。
今年で3年目(かな?)の下の子も、どんどこ芸術的センスで植えていきます。
初めての方でも丁寧に植えておられるのに感心しました。
苗から育てると、たべもののありがたさが分かります。
どろんこに足をとられてあたふたしたり、翌日の筋肉痛に悩んだりと、それぞれ感じられたのではないでしょうか。

昼食はいつも吉田班(吉田農場と「提携」し野菜を毎週受け取っている消費者グループ)のみなさまによるカレーライスです。
汗をかいて作業をがんばったみなさまの食欲たるや、あれよあれよと鍋が空になっていきます。
いつも美味しいお昼ごはんをありがとうございます。

午後からは、たまねぎ掘りや楽しい企画かえるとり競争(大きさ比べ)、キャベツの青虫とり競争(いくつとったか)もありました。
こどもたちは無我夢中でとりくみます。
農薬を使わない吉田畑は、とのさまがえるや虫がたくさんいます。
サイズを計測しなんと14cmの巨大かえるをとらえた小学生もいました。
植えたあとに家族名を記した木の札をさしていきます。
秋がたのしみですね。
小さい子どもたちに都会のくらしではありえない時間をすごしてもらって、大人もうれしい限りでした。

いつもながら吉田家のご夫妻様、わたしたちを温かく受け入れてくださってありがとうございます。
これからも元気でお百姓がんばってください。 


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お茶の生産者辰巳純一さん、あしの会来訪

2010年04月09日 23時01分55秒 | 活動の報告
~つながりのあるくらしかたを求めて~

2月24日(水)、冬の合間に訪れた暖かい陽気の一日に、お茶の生産者辰巳純一さんが、奈良月ヶ瀬から、やってきました。   
辰巳家のお茶作り五代目を継いだ若手生産者です。

来訪の目的は、あしの会の会員さんに直接会ってもらうことと、生産されているお茶をどのように配送しているか直接見てもらうことです。
当日は、お茶を彩った鶯色のはっぴに、同じ色のバンダナをし、午後から配送トラックに乗り込み、芦屋南部や宝塚方面を、スタッフの首藤君と一緒に会員宅へ配送しました。
後日、純一さんに感想を書いて頂きましたので、ご紹介します。



あしの会のみなさんへ

急激な季節の変動は、様々に状況を揺り動かしますね。
地震や荒天、長雨、干魃…春を待ち遠しいはずの季節でさえ、ちょっと不安になったりするこのごろです。
そんな季節の変わり目にも、相変わらず美しく咲き出すのは月ヶ瀬の梅。丁度見頃を迎えていて、霧のような春雨に益々梅の情緒が感じられますよ。
さて、先週はあしの会の業務を見学させていただき、ありがとうございました。お忙しい中、時間を割いていただき、とても感謝しております。

本来、生産者としては出荷するまでが仕事。
その先にある消費者のお手元に届くまでの道筋はあしの会様方、各会のお仕事としてこちらではほとんどつながりがございませんでした。
葉香製茶では、個人の消費者方へ直接お送りしていることもあり、ある程度は消費者側の思いも酌み取れているかなと思っておりましたが、配送に同乗させていただき、消費者と直接対面することほど重要で、本当の意味で顔の見える「ものつくり」は出来ないと感じました。

事務所・作業場・倉庫などそれぞれにあしの会に対する関係各所の支えがあり、また、それに応えるあしの会があり、相互に協力し合っている様子を充分に感じ取れました。
また、そのほんの一隅ではありますが、葉香製茶も協力できていることに、うれしくなりました。
何よりも考えさせられたのが、配送する時の商品の扱いです。
生産者のこだわりや思いをそのままに消費者へお届けしようとする心意気、商品を只の商品としてではなく、生産者の息吹を吹き込んだ命ある物として大切に消費者に手渡す「こだわり」をしっかりと感じました。

「売れるから」という理由で有機・無農薬などの環境保全型と称する農産物を推進する多くの事業者や農業者がいる中、直接口にする消費者の健康や、産する土地の事を考えて、その上で自分のこだわりを貫く私共は、健康ブームの続く現在においても、まだ「変わり者」扱いです。
人間の嗜好へ人工的に片重しない、その物自身のすばらしさを消費者まで届けてくれる、また、それを求める人々に知らせ、伝えてくれる方々あっての私共です。
どうぞこれからも、私共生産者と消費者との間に立って、双方を支えていただきたいと思います。
「直接会って話さないと分からない事がある」とおっしゃった奥谷さんの言葉に言葉以上の意味がある様に感じています。

機会がありましたら、是非、配送や業務をお手伝いしたいと思っておりますので(お邪魔になりますが)またよろしくお願いします。
この度は本当に貴重な体験が出来ました。ありがとうございます。

                      葉香製茶 辰巳純一



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りんご・ぶどうの生産者「あくと」消費地交流会の報告

2010年04月01日 09時31分32秒 | 活動の報告
今年も長野から、消費地に来てくれました。

2月5日(金)、今年も長野から、りんご・巨峰の生産者グループ、あくとの4名の方が芦屋に来てくれました。
監物民雄さん 湯本保さん 畔上時雄さん、堀米長好さんです。和達の会さんと共催で、集まった会員たちと活発な意見交換を行いました。
また当日、あくとのりんごを使ったマドレーヌを差し入れしてくださったあしの会の会員さんもおられました。

第一部 意見交換交流会   会場: 芦屋上宮川文化センター

1)りんご・ぶどう・桃 について今季の作柄報告がありました。
 
2)来期の取り組みについて話し合いました。    


   
第二部 お食事交流会    会場 阪神西宮駅近く居酒屋「近江屋」さん

まじめな話し合いの後は、生産者の方と参加会員・世話人、おいしい料理とお酒に囲まれながら、お食事交流会。

あしの会のあくと担当窓口さんと、配送を終えたあしの会のスタッフも合流し、さまざまな話に花を咲かせ、交流を深めました。


「顔を見える関係」を実践するあくとの生産者たち。
「長野で行う交流会にぜひ参加してほしい」との言葉を残して帰られました。
景気がよくない昨今、なかなか足が遠くへ向きにくい状況ではありますが、りんご農家のご夫婦が素敵な笑顔で待っています。
農村と都市で、作る人と食べる人がつながる関係を目指し、これからも交流会を開催していきたいと思います。


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お米作り体験ツアー 2009 餅つき編 開催しました!

2010年01月29日 20時15分26秒 | 活動の報告
暮れも押し迫った12月27日(日)、兵庫県丹波にある吉田農場にて、NPOはらっぱと共催で餅つきのイベントを行いました。 
5月の田植え、9月の稲刈りに続き、「2009年お米つくり体験ツアー」最後のイベント。
一年のお米の育ちに感謝し、お米を実際に口にできるお餅にしていく工程を楽しみます。
あしの会の会員さんも、子育て世代の方が駆けつけてくれました。

毎回農場を提供してくださる吉田さんの挨拶の後、「ついて、ついて、つきまくるぞー!」の掛け声で、いざスタート。
この日につくお餅は、もち米にして90kg。
前日のうちに、吉田農場の野菜を購入している会員グループ「吉田班」のメンバーが、もち米を研ぎ水に漬け、朝から薪をくべた釜に、蒸篭をのせもち米を蒸していきます。
蒸しあがった順に、2台の臼(うす)を使ってついていきます。
印象的なのは、小さいお子さんと一緒に杵(きね)を握り締めて、ペッタン・ペッタンしているお父さんの姿です。
なんともうれしそうな顔をしてついています。
きっと自分もこんな表情なんだろうなあ、と思いながら写真を「パシャリ!」。


当日は、PHD(アジア・南太平洋地域からの研修生を招聘し、草の根の人々による自立した村づくりと生活向上に協力する団体)のスタッフの方や研修生の方も合流され、一緒に餅つきを楽しみました。
杵を振り下ろしながら、
「あなたのお国はどこですか~?」「ネパールで~す。ペッタン」
「お齢はいくつですか~?」「にじゅうさんで~す。ぺったん」
などと、掛け合いをしながら、たのしい時間を共有しました。
留学生の若者の振り下ろす杵の力強いこと。
「負けるなパパたち!でも次の日仕事が・・・。」


今年は参加者も多く、午前中からガンガンつき続け、もち米が蒸しあがる時間が待ち遠しいほど。
お陰で予定の時間よりも早く、つききることができました。
おもちを丸める作業にまわってくださった皆さんは、とても大変だったようです。
おつかれさまです。

今年は、天候の影響でお米の作柄がそれほどよくないものの、カメムシの害が少なかったのか、とてもきれいなもち米が収穫でき、真っ白なきれいなお餅が出来上がりました。
農薬を使わない栽培のため、そうでない年もありますが、そのあたりも理解していかなければなりません。

「農場で親子で一緒についたお餅をもって田舎に帰省し、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に、お雑煮を食べる」そんなひとコマが生まれたら、きっとすてきだろうなあ、なんて思いながら、スタッフと顔を合わせてニヤニヤしています。
現代社会は、いろんなつながりが切れてしまっていると言われていますが、お餅をとおして、切れたものをくっつけられるような機会が持てたらと思います。


最後に吉田さん、毎年ご協力ありがとうございます。
新しい年も、実りあるイベントを行っていきたいと思います。

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お米づくり体験ツアー 2009 稲刈り編 レポート 

2009年12月01日 18時54分08秒 | 活動の報告
今年も吉田農場の協力を得て、NPOはらっぱと共催し、食の生産現場へ触れることで食の大切さを感じてもらうことを目的とし、開催いたしました。
今年も手配した大型観光バスを利用し、バス隊と自家用車隊に分かれて集合しました。


今年は、7・8月の長雨と日照不足で全国の作柄概況はやや不良とのこと。
吉田農場でも、日照不足で稲の根っこの育ちがよくないようで、倒れている稲も多くあり、倒れている穂を左手で起こし、右手で刈り取るという作業は大変でした。

またピンと立っている穂をどんどん刈ると気分がいいのですが、寝ている穂を見ると、やる気も少し減退するような心持で、イベントを始めて以来の苦労があり、参加されたみなさんも、結果的に重労働になってしまいました。
生産現場で、自然に向き合っている農家の方たちに、ただただ感服です。


みなさま、本当にお疲れさまでした。
腰を折り、苦労する大人達の横では、子ども達がバッタやカエルを追いかけ、遊びまわっています。
そして、重労働の後のご飯はサイコーにおいしかったです。
メニューは、農場の新米との野菜たっぷりのカレーとサラダ!
あっという間に一升炊いたご飯がなくなってしまいました。

普段お茶碗のなかに当り前に入っているお米。
そのお米ができるまでの一場面を、たくさんの方と共有できたことをうれしく思います。

おいしいお昼ごはんを作ってくださった吉田班のみなさん、ありがとうございます。
最後に、いつも快く農場と家屋を利用させてくださる吉田さん、本当にありがとうございます。
お二人のお人柄に触れたいと思って、参加されるか方もおられます。

年末にはお餅つき編も開催します。ぜひみなさん、参加くださいね。     

いきものはっけん!芦屋川とあそぼう  報告

2009年08月31日 22時21分49秒 | 活動の報告

さる7月19日、芦屋川河川敷にて、日ごろは時計屋のご主人であしの会の古くからの会員さんである“めだかのおっちゃん”こと「芦屋川に魚を増やそう会」の山田勝己さんを講師に環境学習を行いました。子どもづれの2家族、あしの会の世話人さんと総勢13人のささやかな集まりとなりましたが、普段は通りすぎるだけの芦屋川のもつ自然豊かな表情に驚きながら、心地よい川の風に吹かれて、楽しい一日となりました。

●アユがきらめく!街中のオアシス
挨拶をしてまもなく、川がプール状になったところでアユを探しました。「どれどれ?」「おった!」すばやく動くので探すのがたいへんです。昔は芦屋でもアユなどの川魚をとって食べていたそうです。山田さんによりますと、人のくらしと川の存在が近く、糧をえる場にゴミを捨てる意識などなかったとのこと。川べりの遊歩道を歩くと、川の中は草ぼうぼう!で小魚や虫が隠れるところがたくさんあります。隣の上宮川と比べるとよくわかります。アユがすばやく水面にきらめくと、子ども達から歓声が上がりました。それを求めてカワセミもきます。

●山と川と生き物とみんな関わって生きている
上流の山から川を通して運ばれる栄養豊富な土や養分が、海まで運ばれます。駅から歩いて20分ほどで干潮の河口に出ました。砂をスコップでほると、すぐに真っ黒な土(腐葉土)が見えます。この養分を目当てにプランクトンやアサリ等の貝類が繁殖するそうです。「自然ってむだがない」と感じました。
その日の干潮時刻は11時。浜に出るとすぐに大きなカニを子ども達が捕まえます。あざやかな紫色であまりのきれいさにびっくり。
アサリのシーズンは終盤でしたが、粘り強く掘っていくと本命発見!夕飯はおいしいアサリのみそ汁をいただきました。

山田さんは川遊びの名人です。投げた投網(とあみ)にむらがる子ども達。「これなにー?」小さなクサフグやハゼなど、海辺のいきもの達の姿に大興奮!でした。


●いきものたちの復元力―生き物無視の河川造成。人がほんのすこし、見守ること。
山田さんが活動をはじめられた30数年前は、家庭排水から合成洗剤が川に流れ込み、生き物に悪影響をもたらしはじめたころでした。 ふるさとの川のこうした現状に心をいためた山田さんは、その当時からふるさとの芦屋川を、いきもののくらしやすい環境にするために活動してこられました。実際にアユ等小魚が産卵のために遡上しやすいように、数十メートルおきにある堰(せき)にのぼるための魚道や深めのプール式堰堤を作るように役所に粘り強く交渉し、実現されています。その結果、阪神間で有数の、貴重ないきものがたくさんくらせる川になりました。伸びすぎた草を刈ったり、夏場干上がる川の水から上流の貯水池へ魚を運んだり、産卵のため上流からおりて立ち往生しているカニを捕まえて下流へ運んだり、山田さんの地道な活動は、すばらしい成果を挙げています。一度壊れてしまった環境を、人間がねばり強くすこし手を加えることで、驚くほどたくさんの多様ないきものがよみがえります。いきもののもつ復元力!にびっくり!した次第です。

●ひろってもひろってもゴミ、ほかさんといて!温暖化の問題
子どもたちは生き物観察、大人たちは駅から散歩しながらゴミ拾いをしました。きれいな芦屋川のイメージですが、「もーう、ほかさんといて!」とぼやきながらの作業です。気がかりなのは、暮らす環境を守り育てるのもわたしたちで、壊してきたのもやはりわたしたちなのです。浜まで歩く道すがら、みんなで拾ったゴミはすごい量!30分そこそこでポリ袋4個分です。花火やタバコの吸殻、多かったのは水面に浮かぶプラスチックごみです。子ども達にも「魚や鳥がまちがえて食べたら死んでしまうで。たいへんやなー。」と。

浜から少し上がった河川のところどころに、草の生えていないきれいな白い川底が見えています。山田さんいわく、「温暖化で海の塩がここらまであがって来てるんや」ええ!知らない間に海水面が川の方まで上昇してきています。じわりじわりとわたしたちの生活にも気がかりな変化が。白いのは固まった塩で、だから草が生えてないのかなと思いました。心配です。

●石けんのすばらしさと普段使う合成洗剤のこわさ-30数年で爆発的に広がった合成洗剤
海でしばらく遊んだあとは解散し、子ども達ととなりの松林の公園でお話を聞きました。
昔から人は川や自然とかかわりながら日々の糧を得てくらしてきました。家庭排水も安全であったため、川魚等は豊富に獲れたそうです。山田さんがまだ幼いころの川は、いろんな遊び場になり、とてもたのしかったそうです。山田さんが川の環境を守る活動を始められた頃には、合成洗剤が家庭排水から川にはいり、生き物たちに大きなダメージをあたえはじめたころです。強い浸透力をもつ合成洗剤は、生き物の細胞膜を壊し、がんや奇形をもたらします。
水でうすまってもその浸透力がうすまらないのが合成洗剤です。普段のわたしたちのくらしにおいてもハミガキ、汚染された魚介類、合成洗剤で洗った食器などあげられ、飲み水など口から体内に入るだけでなく、洗濯や台所仕事、シャンプー等により、皮膚に直接触れるため、その影響が心配です。
わずか数十年のあいだに合成洗剤が環境やいきものにもたらした影響を思うと、やはりおそろしいと思いました。反面、石けんは5000年の歴史があります。水に溶けて約1日で微生物に分解されます。残念なことに、いまテレビ等で植物成分由来や安心をうたいつつ、テレビで流れているCMなどの洗剤、はみがき、シャンプー類はすべて合成洗剤なのです。石けんは使い続けても体にも安全で、つかった排水も浄化されます。このままだと、確実に次の子ども達に残す自然環境は悪化していきます。話を聞いて内心とてもあせる気持ちの親のわたしたちです。もう一度、少しずつでOKです。あなたのくらしを石けんへシフトしてみませんか。

●子どもの感想―「小さい魚がいてびっくりした。」「魚が見れてよかった。カニもいた。」「おにぎりがおいしかった。」「ふぐにかまれた」

●大人の感想―子どもが楽しめ、自然にしたしみ、大人たちも河川開発工事の歴史等をきくことで勉強になりました。行政に反対するのではなく、ともに協力して開発工事を進める姿勢が勉強になりました。

●かんじたこと、環境をまもることって、むずかしい。「最小限に手をかけて、あとはいきものたちにまかせる」ということが大切です。
近年川は危ないイメージがありますが、遊ぶ前に山田さんや詳しい人に聞いてみる、当日の潮汐をしらべておく、雨の日には無理をしない、こどもには大人が注意する、ごみは持ち帰るなど、基本的なことで安全にあそべると思いました。実際にスコップと網で干潮の河口は、こどもが安全に砂ほりなど、たのしむことができました。川ってほんとに気持ちよいですよ。お財布にもやさしいです。
山田さんのように貴重な活動をされてこられた方は会の中にまだたくさんおられます。
素敵な出会いに感謝しつつ、これからもつながりを大切にして広げていけたらと願っています。
「いきものはっけん芦屋川とあそぼう!第2弾」は秋を予定しています。詳細はおって連絡します。みなさんふるってご参加ください。

芦屋川のホタルと 川を守る人

2009年06月19日 15時17分26秒 | 活動の報告
きれいな川にしか住めないというホタルが街中にいました。

6月6日(土)、芦屋市にある芦屋川の開森橋で、『芦屋川のホタル観察会』のイベントを行うと聞きました。阪急電車の芦屋川駅を降り、北へ歩いて1分のところに開森橋があります。そんな市街地のすぐそばで、ホタルを見ることができるとのことで、子どもの手を取り参加しました。

開森橋に到着すると、数百人の市民が、橋の上や川の両岸に集まり、歓声を上げながらホタルの光を追いかけていました。観察会の始まった19時半ころは、さながら祭の縁日のような人だかりで、小さなお子さんからご年配の方まで、ホタルはどこかと川の方を見渡していました。すると、ふわふわ~と青白い光が夜空に浮かんでは消えていきます。草むらの上を何匹かのホタルが、さまよい飛んでいました。

このホタルは「ゲンジボタル」で、体長は12~20mm、本州・四国・九州に分布し、川辺に多く生息する日本を代表するホタルです。ちなみに、ホタルの点滅の間隔は、同じゲンジボタルでもちがっていて、東日本では4秒に1回、西日本では2秒に1回、東西の境界あたりでは3秒に1回光るそうです。また、それぞれがばらばらに光るのではなく、いっせいに同調して光るとのこと。不思議ですね。飛んで発光するのはオスで、メスは地上からそれにこたえるように発光するそうです。 近年、とくに都市近郊でゲンジボタルがすっかり減ってしいました。幼虫のすむ清流がよごれてきたり、水辺の環境が大きく変わってしまったことが原因のようです。ホタルの生態は、メスが川岸の苔(こけ)などに500~1200個ほどの卵を産みつけ、約1ヶ月後、孵化した幼虫は水中に入り、カワニナなどの巻き貝を食べて育ちます。翌春、大きくなった幼虫はふたたび川岸にはい上がり、土の中にもぐって「さなぎ」になります。成虫の寿命は2・3週間くらいで、その間は水分を少しとるだけで何も食べないそうです。成虫の姿は、その光を放つ様も全て、子孫を残すためにあるのかもしれませんね。私たち人間は、成虫(大人)になって、こども達のために何かをし続けているのだろうか?などと考え込んでしまいました。

このイベントを企画しているのは、「芦屋川に魚を増やそう会」。今回でホタルの観察会は23回目を迎えたそうです。あしの会の共同購入グループのひとつである「めだかグループ」の山田さんが、仲間の方たちと活動している自然環境の保護を目的とした集まりです。

芦屋川の阪急電車の駅から北のエリアは、野草が生い茂り、虫や魚などがたくさん生息しています。阪神間の殆どの川は、高度経済成長期に、河川の護岸工事が盛んに行われ、コンクリートで三面張りにされてしまいました。当時、最後に残された芦屋川の豊かな自然を守るため、山田さんたちが立ち上がり、このエリアの川の工事を止めるように行政と交渉し、なんとか今日の状態が残されています。

「25年ほど前から、ホタルの保全のための活動をしています。ホタルは環境の変化に弱い生き物です。一番弱い生き物を守ると全ての生き物が残ります。上流で言うとホタルで、下流ではアユです。」と、山田さん。当時から、自然が豊かな芦屋川には、市外の西宮や尼崎から、子ども連れの人たちが遊びに来ていたとか。集まってくる子ども達は、遊びのなかで自然に触れ、自然を大切にしようと少しずつ感じていくのではないでしょうか。

 山田さんは、自然のよさを市民に伝える野外活動を行いながら、一方で合成洗剤の問題にも取り組んでいます。合成洗剤に含まれる『合成界面活性剤』は、自然環境に負荷が大きく、洗剤使用する人への負荷もたいへん心配です。

「合成界面活性剤は、非常に強い浸透力をもっており、水道水に含まれて口から入るだけで無く、洗濯、食器洗い、シャンプー、歯磨き等により、皮膚から侵入し、血管に入って肝臓、脾臓、脳、肺に蓄積されます。特にキズや粘膜からは、普通の13倍も吸収され、人体に悪影響を与えます。」と警鐘を鳴らし続ける山田さん。山田さんは自らも、石けんを販売し、出会う人に合成界面活性剤の危険性と石けんのよさを伝え続けています。

 豊かな自然環境を守る、一番手っ取り早い方法は、ゴミを出さないこと。「合成界面活性剤」は目に見えないやっかいなゴミと言えるかもしれません。身近な自然を守り、自分達の安全なくらしを守るため、くらしのなかでできることを、私たちは考えていかないといけません。そんなことを改めて教えてくれたホタルと、川を守る山田さんに、感謝した一日でした。


お米づくり体験ツアー 2009 田植え編 レポート 

2009年05月20日 14時00分54秒 | 活動の報告
今年は雨の中の田植え  みんな最後までがんばりました!

5月17日(日)、毎年おなじみとなりました「お米つくり体験ツアー 田植え編」を、丹波市の吉田農場にて、NPOはらっぱと共に開催しました。食の生産現場にふれることで、食の大切さを感じてほしいと始めたこのイベント。あしの会が主催し始めて4年目を迎えました。
「五月晴れ」という言葉があるように例年ほとんど晴天で行われた田植えイベントでしたが、今年は1週間前の天気予報から「17日(日)→傘マーク」となっていていました。準備のために前日から現地入り。その間、空模様や新型インフルエンザの報道の影響などもあり、一部参加を見合わせる方もおられました。お子さまを伴っての参加となりますので、止むを得ないところです。

迎えた当日朝、曇っているものの明るめの空、もしかしていけるんじゃないかと期待して準備にとりかかりました。自家用車や電車で朝早くから参加者のみなさんが駆けつけてくださり、開会式。吉田さんから開会の言葉を頂き、「雨なんかに負けないぞー、エイ、エイ、おー!」と全員で掛け声をかけ、田んぼへ向かいました。
吉田農場では、おなじみ「紙マルチ式」の田植えをしています。つまり田んぼを紙で覆い、紙に穴を開け、そこに苗を差し込んでいきます。すると、苗以外の雑草などは日光があたらず遮断されて伸びないのです。ある程度苗が伸びた頃に、紙は徐々に水に溶け土になり、雑草が生えてきても苗の生育は負けない、という仕組みになっています。紙マルチ式専用の田植え機で、ロール紙を田んぼに敷きながら、苗を植えていきます。一般栽培では、水溶性の除草剤を田んぼの水に溶かすだけで雑草の発育を抑えます。農薬を使わない米作りは、コストも手間もかかるのです。

今回のイベントでは、5~10mの紙マルチを各々が持ち、「紙をのばして敷く→紙に穴を開け、苗を植える→後ろに下がる→自分の足跡をならす」という作業を、田んぼの端まで続けていきます。すると、作業を始めて30分くらいで、雨がぽつぽつ降り出してきました。初めから皆カッパを着用しているのでへっちゃらです。「あっ、かえるや~」「どこ~?」と叫んでいた子どもたち。カゼをひいたらいけないので、大事をとって先に吉田農場の離れに移動し、餅団子づくりへ。すると次第に雨脚が激しくなり、風も吹き、横なぐりの大粒の雨が頬を打ち付けます。私の短パンも下着もびっしょり。それでも「残りあとちょっとや。横の人もがんばっているぞ。」と皆、ギブアップせずに最後までがんばりました。今回始めて田植えに参加いただいた方が、一番最後までがんばってくれました。吉田八惠子さんいわく。「こんな天気で田植えして、周りの農家の人もあきれてるで~。」 そうでしょうね。それくらいの雨でした。

午前中の内に予定していた田んぼを全て植え終えることができ、参加者のみなさんに感謝です。そして、お待ちかねのお昼ごはん。
【お昼ごはんのメニュー】
・おにぎり(吉田米・川端さんののり)
・味噌汁(保地味噌・宮島食品の豆腐・揚げ、宮崎さんのわかめ入り)
・鶏ミンチハンバーグ(わ重さんの鶏ミンチ)、
・サラダ(吉田の新たまねぎ・肥後あゆみの会のトマト・ヒカリ食品の有機青じそドレッシング・胡麻ドレッシングタイプ)
・もずく(久米島糸数さんのもずく・ヒカリの青じそドレ)
・もち団子(吉田のもち粉で子ども達が作りました)
こんなにもたくさんの安心安全な食材を使い、食事作りに奮闘してくれたのは吉田班の稲田さん、木村さん。感謝です! 

今年はイベントへの協力団体という形で、徳島の光食品さん・尼崎の宮島食品さん・保地味噌醸造所さんより食材を提供していただきました。ありがとうございます。みな、各生産者のこだわりの製法などの紹介を聞きながら、とてもヘルシーでおいしいごはんをおなかいっぱい食べました。
イベント自体は、雨天のため早めに切り上げ、お昼ご飯を食べ終えて終了といたしました。天気がよければ、サラダたまねぎの収穫体験や、子ども達にももっと田んぼに入ってほしかったのですが、お天道様には勝てません。でも来てくれた子ども達がカエルを追いかけたり、「これ、わたしがつくってん」とうれしそうにもち団子を見せてくれたりしました。テレビやゲーム機に囲まれた生活では味わえない体験。お米は田んぼの土が作ってくれるということを覚えていてくれたらうれしいですね。
最後に毎年快く農場を開放してくださる吉田さん、本当にありがとうございます。今後もお元気で、お米づくり・野菜作りを続けてほしいと思います。
今回植えた苗がこれからぐんぐん大きくなって、120日たった9月の中ごろには、穂が実り稲刈りの時期を迎えます。台風にあわず、大きな病気も出ずに、元気に育ってほしいものです。雨の中がんばった参加者のみなさん、ぜひ9月に一緒に晴天の下で稲刈りをしましょう。そして、今回参加できなかった方々も、ぜひ来てください。「お米つくり体験ツアー 稲刈り編」は9月13日(日)に開催です!

                     あんしんたべものくらしネットワーク あしの会 http://ashinokai.jp/

丹波で、「お米つくり体験ツアー 稲刈り編」を開催。

2008年10月10日 17時18分16秒 | 活動の報告
9月14日、今年で3回目を迎えた「お米つくり体験ツアー稲刈り編」を、丹波市の吉田農場にて開催いたしました。NPOはらっぱとの共催活動です。

 あしの会では、農業の生産現場にふれることで、食の大切さを感じる機会を作りたいと考え、田植え・稲刈り・もちつきと、一年をとおしてお米作りのイベントを行っています。食卓と畑・田んぼの距離が近づくことで、顔の見える関係ができ、安心・安全の食のとりくみが、少しずつでもはじまるのではないかと期待しています。

 現地へは、JR西宮駅から大型バスで来られる方と、自家用車で吉田農場に来られる方がいます。参加者・スタッフ併せて総勢約70名。子ども達もたくさん参加いただきました。今回は、昨年に続き参加いただいた方が何組かいて、去年参加して喜んでいただけたのかなあと、うれしく思いました。
朝、バスが出発したころに、バス隊に連絡してみると、「出発してからすぐに雨が降って心配しました。」とのこと。みなさんは、さぞややきもきしたのだろなと思いつつ、「丹波の朝は、曇り空ながらまずまずの天気。ばっちり稲刈りできます!」と伝言。

 みなさんが到着し、さっそく吉田さんのあいさつのひとこと。「まあ事故にだけには気をつけてやってください。」シャイなおじさんのお人柄を感じます。つづいて、但馬高校で指導員をされている三男の仁志さんに、稲の刈り方のレクチャーを受けました。「穂に添える左手は必ず上に向けてください。でないと自分の親指を刈ってしまいます。」小さなお子さんも鎌を使うので、事故やケガにだけは注意しないといけません。

 まあたらしい軍手をはめ鎌を持ち、いよいよ稲刈りのスタートです。春の田植え編に参加した家族は、自分達が植えた場所に名前入りの木札を差していて、その場所の稲を刈っていきます。「うちの家なんて書いたっけ?」なんて声も聞こえます。次回参加くださる方も、都合がつけばぜひ田植えから参加ください。「あんなにちっちゃかったのに!」と違った感動を味わえるのでは。
朝方は涼しかったのですが、日も照ってきて、額が汗ばんできました。

 こども達はといえば、「ネイチャービンゴゲーム」にチャレンジ。一枚の紙を9マスに分け、それぞれのマスにバッタやカエル、草の葉など、丹波の田畑や自然のなかにある生物・植物を書きます。その紙をこども達が受けとり、田んぼをかけ回りながら探し、見つけたところに印をつけ、マスをうめていくというゲームです。オリエンテーリングなどでよく利用されますよね。みんな、「このバッタでかいでー。」「あっ、カマキリだ!」とはりきって走り回っていました。大きな空の下、広いはらっぱ(穂を刈った後のたんぼ)を走り回るこども達。当たり前の風景ですが、街中ではあまり見ることができません。

 参加者のみなさんは腰をかがめ、真剣に稲を刈っていきます。中学生で参加してくれたお兄さんは、ビンゴゲームには参加せず、大人まさりで稲刈りをいていました。翌日、翌々日の腰痛注意報発令です。

 刈った稲は、後でコンバインに通すため、穂先をそろえて置いていきます。お父さんが刈った穂を、小さな男の子が運ぶ。子どもが刈った穂を、お母さんが運ぶ。こんな連携があちこちで見られました。休憩しながら、その連携作業はお昼前まで続いていました。見ていてうれしくなる風景です。

 一生懸命稲刈りした後は、当然お腹がすきます。お楽しみのお昼ごはん、今回も吉田班の有志のみなさんが作ってくれました。吉田班とは、吉田農場と提携して週1回農場の野菜を受け取っている消費者のグループです。

 メニューは吉田農場の夏野菜たっぷりのカレーライス。ごはんは新米を精米してくれていました。とっても贅沢です。そして、8月で養豚をやめられた吉田さんが、この日のためにと置いていた豚肉の焼肉です。貴重な最後のお肉を、参加者みんなでいただきました。吉田さん、吉田班シスターズ、ごちそうさまでした。参加した方からも、おいしかったとの声をいただきました。

 お昼からは、こども達は里芋ほり。ワイワイと親子で掘っていきます。里芋の茎から上は、大きな葉っぱ。こども達はうれしそうに「となりのトトロ」ごっこを楽しんでいました。

 残った大人はひきつづき稲刈り。里芋掘りを終えた方も加わり、最後までしっかり刈り取り、コンバインまで運んでくれました。結構広い面積を用意したので、どうかなと思ったのですが、やり遂げました。ほんとおつかれさまです。

 そして毎年恒例のかけっこ大会。今年はより公平を期すため、年齢別のカテゴリーを細かくし、0~3才、4・5才、中学生~30代、40代以上の4種目かけっこを行いました。「よーい、ドン!」の掛け声に、年代を超えてみな一様に一生懸命走りました。賞品も魅力的ですが、家族の前でいいトコ見せたいのです。各レースの一等賞には、なすび・里芋・新米がプレゼントされました。

 また、冒頭で紹介した「稲刈りをがんばった中学生のお兄さん」には、農場の奥様より、「八惠子賞」としてたまねぎが贈答されました。たんぼの中でひときわ輝いた、本日の「ハニカミ王子」くんです。

 記念撮影の後、吉田さんへお礼を言って、農場でのイベントは終了。ちなみにバス参加者のみなさんは、そのあと有名な「道の駅春日 おばあちゃんの里」に寄り、たっぷり買い物をしたとか。ほりだしもの、ありましたか?

 今のこども達は、たべものの元の姿を知らない子が多いそうです。魚が切り身で泳いでいたり、野菜はスーパーの地下で作っていたりとか。参加いただいたみなさんのご家庭の食卓で、白いごはんを見ながら、「今日、これ刈ったなあ。」な
んて会話があったりしたら、少しうれしいな。でもみなさん疲れ果てて、それどころではないかも。

 大人たちがこども達に一番に伝えなければいけないことのひとつは、「いのちの大切さ」だと思います。あしの会が取り組む食の問題も、これが原点にあります。「食べること」を大切にすることは、いのちを大切にすることにつながる。虫やカエルなどの生き物や野花にふれることは、「いのち」にふれることでもあると思います。今の街の暮らしでは、「いのち」を考える機会が少なくなっているように感じます。だから、こどもも大人も、もっと自然に触れ、走り回り、畑で土をさわる機会を作ってほしいと思います。タイガースのことも心配ですが、もっと野山に出ましょう。

 最後になりますが、参加者のみなさんのがんばりで、幸い大きなケガもなく無事イベントを終えることができました。ありがとうございます。また、準備をお手伝い頂いた皆さん、吉田農場の吉彦さん、八惠子さん、仁志さん、ほんとうにありがとうございました。

 12月21日(日)には、お米作りツアーの第3章、収穫したもち米を使った「おもちつき編」を開催します。今のところ、NPOはらっぱさんの奔走で、マイクロバスを出す予定にしています。今回、参加された方、参加できなかった方も、次回はぜひどうぞ参加してみてください。

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