あんしんたべものくらしネットワークあしの会 ブログ

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福島第一原発事故による食品の放射能汚染について

2012年11月09日 10時36分37秒 | 広報
 さきの福島第一原発の事故により、震災・津波の被害に加え、地元福島を中心に多くの方が、家・仕事・学校・地域コミュニティーなど生活の場を失い、また健康被害のリスクを抱えています。周辺地域では、第一次産業の生産現場が放射能汚染にさらされ、生産者は困窮しています。関西にいる私たちも、食品の放射能汚染に強い危機感を持ち、日々の食卓の中で食品の選択を迫られています。
 
 あしの会では、福島第一原発の事故による食品の放射能汚染について、各研究機関が作成した土壌・海洋・空間の汚染シュミレーションマップの情報をもとに、汚染について注意を要するエリアを区切り、その地域の生産物については、生産者もしくはあしの会が検査を実施することにしています。具体的には、土壌の汚染について注意を要するエリアを、現時点では東北・関東・甲信越と判断しています。放射性物質の飛散については、天候・風向き等に大きく影響を受け、ホットスポットの発生など、同一円心状に分布していません。このため、注意を要するエリアのなかには、ほとんど放射性物質の飛散を受けていない地域もあります。しかしながら、消費者の汚染リスクの回避と不安の解消のためには、生産物の安全性の証明が必要と考え、放射能残留検査によって基準をクリアしたものを提供することとします。

 取扱いの基準値は、セシウム134・同137の放射線量4Bq/hを判断基準の指針とします。 

 一方で1950~1960年代を中心に、核保有国による大気圏核実験が多く行われ、放射性物質が大量に環境中に放出され、そのなかでも半減期が長い放射性物質であるストロンチウム90やセシウム137が、私たちの住む日本でも現在環境中に存在しています。これらの情報も踏まえながら、消費者のみなさんが、自身で判断できるよう情報公開を行います。

 今回の福島第一原発の事故において、環境が汚染され、多くのものが失われました。生産者も消費者も被害を受けました。地球は未来からの借り物です。あしの会は、これまで以上に脱原発の活動に全力を挙げ、原発のない社会を目指し、社会の一員としての責務を果たします。

     
                 あんしんたべものくらしネットワーク あしの会
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