前回のエントリーに追加したいことがある。
『クローサー』のアリスは、恋人ダンには嘘を突き通したけど、ラリーにはくどいほど何度も真実を言っていた。
ダンについた嘘は、ストリッパーだった自分の過去ごと、すべてを変えてしまいたかったから?
ストリッパーに戻った(過去に戻った)後では、もうその嘘も必要なくなったから?
そう考えると、アリスの嘘はとても悲しい。
さて【今週のベスト1】はこれ。
《最後の恋の始め方》 2005年 アメリカ映画
監督:アンディ・テナント
出演:ウィル・スミス、エヴァ・メンデス、ケヴィン・ジェームズ
題名だけ見ると、老境に達しようとしてる男女の恋愛か、残り僅かな命を宣告された人の映画みたいに聞こえる。
この場合の「最後」は運命の人にめぐり合い、次の恋はもうないと言う「最後」らしい。
しかもまたラブコメかと思われるが、私はこの映画をコメディとして受け止めたい。
何故なら、コメディアンで初(?)映画出演のケヴィン・ジェームズが登場するたび、私はルミネに行った時くらい笑い転げてしまったからだ。
この映画はウィル・スミスを舞台回しに使ったケヴィンの映画と言いたいくらいだ。
〔ストーリー〕
ヒッチ(ウィル・スミス)はデート・ドクターと呼ばれる恋愛コンサルタントを生業にしている。
クライアントは口コミで集めるが、リッチな生活をしてるところを見ると、かなり繁盛しているようだ。
彼は恋愛に不器用な男性に、意中の女性へのアプローチ、ファーストデート、ファーストキスに至るまでの過程をアドバイスする。
彼の信条は「真剣に相手を思う」男性しかクライアントにしないと言うことだ。
実際ナンパ目当ての金持ち男に、捨て台詞を残して仕事を拒否している。
ある日、彼はアルバート(ケヴィン・ジェームズ)と言う男から依頼される。
見掛けは最悪。(いわゆる体型に問題のあるタイプ)
しかも服にホットドッグのマスタードをこぼしたりと言うドジばかり。
そんなアルバートが恋をした相手は、父親の遺産を相続した大金持ちで美人のアレグラ(アンバー・ヴァレッタ)。
NYの社交欄を賑わすスターで、言ってみれば高嶺の花。
いったんは断りかけたヒッチだが、アルバートの真剣な思いに、ついつい依頼を引き受けてしまう。
ヒッチはアルバートにあらゆる手を伝授する。
アルバートは懸命にそのアドバイスどおり進めようとするのだが、所詮は慣れないことをしてるわけで、話通りには行かない。
ところがアレグラは、そのアルバートの不器用さに好感を持つ。
二人の恋は、奇跡的にいい方向へ向かう勢いになって来た。
そして同じ頃、ヒッチ自身にも運命の出会いがあった。
ゴシップ誌の記者で、男なんかいなくても生きていけるわよと言い切る気の強いサラ(エヴァ・メンデス)
ヒッチは自分で作り上げたマニュアル通りにサラに近づく。
最初は軽く扱っていたサラも、どんどんヒッチに惹き付けられていく。
しかもサラの少女時代の体験談に、自分の遅い初恋(大学時代)の苦い経験を重ね合わせたヒッチは、もしかしたらこの女性と「最後の」恋が出来るかもしれないと考え始めた。
だがやはりそうなるか、と言う展開で、アレグラの新しい恋を追っかけていたサラは、取材途中でヒッチの正体を知ってしまう。
しかも以前ヒッチが断ったナンパ男は、自分で勝手にサラの親友を騙して捨ててしまっている。
この男からヒッチの名を聞いたサラは、誤解への道を突っ走っていく。
ゴシップ欄を飾ったサラの記事のお陰で、アレグラもアルバートに裏切られたと思い・・・。
このストーリーを見る限り、目新しいところはひとつもない。
よくあるドタバタラブコメだし、多分結果も予想がつくと思う。
私がこの映画で面白かったのはストーリーではなく
その1、アルバートのドジな行動の数々がすべて笑える。(コメディとして最高)
その2、ヒッチが教える女性とはこう、と言うマニュアルがすべて正しいと思える。
この2点に尽きる。
他の女性は知らないが、ヒッチがこうだと言うたび、私は「そうそう」と頷いてしまった。
日本の男性も女性を理解していない人が多いが、映画やドラマを見る限り、アメリカの男性の方がもっと理解していない。
理解しているのは、女性専門の詐欺師だけかもしれない。
それからもう一つ。
最初は体型に問題がある上、どう見ても女性に好かれる要素のない地味な会計士アルバートに、この人じゃ絶対無理と思っていた私。
だが映画が進むに連れ、どうしてかアルバートがキュートに見えてきた。
金持ちでカッコがいい男に裏切られてばかりいたアレグラが、アルバートに惹かれる気持ちが理解出来るのだ。
これがなければこの映画は失格。無理矢理のストーリー展開になるからね。
やはりケヴィン・ジェームズありきの映画だった。
最後にヒッチのアドバイスから。
「ほとんどの女性はファーストキスで相手を好きか嫌いか決める。
その時は男性が90%近づく。そして残りの10%を女性に任せるんだ」
『クローサー』のアリスは、恋人ダンには嘘を突き通したけど、ラリーにはくどいほど何度も真実を言っていた。
ダンについた嘘は、ストリッパーだった自分の過去ごと、すべてを変えてしまいたかったから?
ストリッパーに戻った(過去に戻った)後では、もうその嘘も必要なくなったから?
そう考えると、アリスの嘘はとても悲しい。
さて【今週のベスト1】はこれ。
《最後の恋の始め方》 2005年 アメリカ映画
監督:アンディ・テナント
出演:ウィル・スミス、エヴァ・メンデス、ケヴィン・ジェームズ
題名だけ見ると、老境に達しようとしてる男女の恋愛か、残り僅かな命を宣告された人の映画みたいに聞こえる。
この場合の「最後」は運命の人にめぐり合い、次の恋はもうないと言う「最後」らしい。
しかもまたラブコメかと思われるが、私はこの映画をコメディとして受け止めたい。
何故なら、コメディアンで初(?)映画出演のケヴィン・ジェームズが登場するたび、私はルミネに行った時くらい笑い転げてしまったからだ。
この映画はウィル・スミスを舞台回しに使ったケヴィンの映画と言いたいくらいだ。
〔ストーリー〕
ヒッチ(ウィル・スミス)はデート・ドクターと呼ばれる恋愛コンサルタントを生業にしている。
クライアントは口コミで集めるが、リッチな生活をしてるところを見ると、かなり繁盛しているようだ。
彼は恋愛に不器用な男性に、意中の女性へのアプローチ、ファーストデート、ファーストキスに至るまでの過程をアドバイスする。
彼の信条は「真剣に相手を思う」男性しかクライアントにしないと言うことだ。
実際ナンパ目当ての金持ち男に、捨て台詞を残して仕事を拒否している。
ある日、彼はアルバート(ケヴィン・ジェームズ)と言う男から依頼される。
見掛けは最悪。(いわゆる体型に問題のあるタイプ)
しかも服にホットドッグのマスタードをこぼしたりと言うドジばかり。
そんなアルバートが恋をした相手は、父親の遺産を相続した大金持ちで美人のアレグラ(アンバー・ヴァレッタ)。
NYの社交欄を賑わすスターで、言ってみれば高嶺の花。
いったんは断りかけたヒッチだが、アルバートの真剣な思いに、ついつい依頼を引き受けてしまう。
ヒッチはアルバートにあらゆる手を伝授する。
アルバートは懸命にそのアドバイスどおり進めようとするのだが、所詮は慣れないことをしてるわけで、話通りには行かない。
ところがアレグラは、そのアルバートの不器用さに好感を持つ。
二人の恋は、奇跡的にいい方向へ向かう勢いになって来た。
そして同じ頃、ヒッチ自身にも運命の出会いがあった。
ゴシップ誌の記者で、男なんかいなくても生きていけるわよと言い切る気の強いサラ(エヴァ・メンデス)
ヒッチは自分で作り上げたマニュアル通りにサラに近づく。
最初は軽く扱っていたサラも、どんどんヒッチに惹き付けられていく。
しかもサラの少女時代の体験談に、自分の遅い初恋(大学時代)の苦い経験を重ね合わせたヒッチは、もしかしたらこの女性と「最後の」恋が出来るかもしれないと考え始めた。
だがやはりそうなるか、と言う展開で、アレグラの新しい恋を追っかけていたサラは、取材途中でヒッチの正体を知ってしまう。
しかも以前ヒッチが断ったナンパ男は、自分で勝手にサラの親友を騙して捨ててしまっている。
この男からヒッチの名を聞いたサラは、誤解への道を突っ走っていく。
ゴシップ欄を飾ったサラの記事のお陰で、アレグラもアルバートに裏切られたと思い・・・。
このストーリーを見る限り、目新しいところはひとつもない。
よくあるドタバタラブコメだし、多分結果も予想がつくと思う。
私がこの映画で面白かったのはストーリーではなく
その1、アルバートのドジな行動の数々がすべて笑える。(コメディとして最高)
その2、ヒッチが教える女性とはこう、と言うマニュアルがすべて正しいと思える。
この2点に尽きる。
他の女性は知らないが、ヒッチがこうだと言うたび、私は「そうそう」と頷いてしまった。
日本の男性も女性を理解していない人が多いが、映画やドラマを見る限り、アメリカの男性の方がもっと理解していない。
理解しているのは、女性専門の詐欺師だけかもしれない。
それからもう一つ。
最初は体型に問題がある上、どう見ても女性に好かれる要素のない地味な会計士アルバートに、この人じゃ絶対無理と思っていた私。
だが映画が進むに連れ、どうしてかアルバートがキュートに見えてきた。
金持ちでカッコがいい男に裏切られてばかりいたアレグラが、アルバートに惹かれる気持ちが理解出来るのだ。
これがなければこの映画は失格。無理矢理のストーリー展開になるからね。
やはりケヴィン・ジェームズありきの映画だった。
最後にヒッチのアドバイスから。
「ほとんどの女性はファーストキスで相手を好きか嫌いか決める。
その時は男性が90%近づく。そして残りの10%を女性に任せるんだ」