勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

もう悲運はいらない

2006-06-21 | TVや舞台やスポーツのお喋り
4年前のWCから比べると、やはり盛り上がりに欠けるのだろう。
特に日本が初戦敗退して以来、思い切り盛り下がっている人が多いようだ。
だが私のWCはまだまだ熱い。

4年前、日本代表の試合の記憶が殆どない。
ベッカム?ジタン?ロナウド?何それ?状態。
それでも熱心にTVの前でサッカーにかぶりついていた。

何故なら4年前、私の目に入るのは白のユニフォームだけだったから。
オリヴァ・カーンとミヒャエル・バラックしか見えなかったから。
そしてあの決勝戦・・・。
イエローカード2枚で出場すら出来なかったバラック。
途中で怪我をして、ゴールを守りきることの出来なかったカーン。

ゴールポストに背を寄りかからせて、動くことすら出来ないでいるカーンの姿は今でも目に焼きついている。
ドイツの選手、ブラジルの選手が次々カーンの元を訪れ、健闘を讃え、あるいは慰めの言葉をかけている。
だがカーンは動かない。
そしてその背後には、ずっと声を掛けることも出来ないバラックの姿があった。

あれから二人の選手の間にはいろいろな事件が降りかかった。
もともと問題行動が多かったカーンと、彼の激しい叱責にあってもびくともしなかった忠実なバラック。
いつしか時はカーンのキャプテンマークをバラックに移し変えていた。

不本意な形で決勝に敗れたカーンと、出場権を奪われたバラック。
どちらも悲運な選手だ。
だが4年後、その悲運を跳ね返すチャンスを得たのはバラックだけだった。

地元開催ということで、何だか頼りないスタートを切ったドイツだったが、今日のエクアドル戦はようやく本領発揮となった。
バラックの絶妙な球出しのタイミングと、そのパスの柔らかさ。
彼の蹴るボールはシュートを打つ選手にもっとも優しいスピードで的確なコースへ飛ぶ。
まさに彼の性格そのもののような気がしてならない。

ポーランド近くの出身の為か、東欧がかった容貌も優しい。
ミヒャエルはフランスでミシェール、ロシアでミハイル、スペインでミゲル、イタリアでミケーレ、スウェーデンでミカル、アメリカでマイケルと呼ばれる。
世界でもっともポピュラーな名前の、このハンサムなサッカー選手に、今私は夢中だ。

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