工務店現場日誌

株式会社朝田工務店 代表取締役朝田満のブログ
現場での出来事や日々の出来事を綴ります。

借地に建物を建替える場合、何故銀行の融資が厳しいのか

2009-04-09 19:33:29 | Weblog
久々に真面目な話題です。

借地に建っている建物を建替える場合に、銀行からの借り入れが厳しいと巷間
言われておりますが厳然とした事実であります。

全く可能性が無い訳ではありません。
実際、当社のお客様でも多数の借り入れ実例がございます。

しかし、年収の高い人や高利回りの収益物件でも建替えの際に融資が下りないケースがあります。

何故、融資が厳しいのか。

借地割合だってあるし、大きな余裕をもった返済計画(上記の高年収、高利回り物件)なら良いのではないか。


その謎に本日は迫ります。


借地の場合、土地に抵当権をつける事はできません。他人名義の土地なので当たり前ですね。

建替えの場合、建物が完成して始めて建物に抵当権をつける事ができます。

つまり建替えによる融資の際建物を壊して、新しい建物が完成するまでの間は何の担保も無いという事です。
(期間中に計画が頓挫した場合、貸付する側は売却する物が何も無い)

つまりその期間は借り入れする個人に対する信用のみが保証となりうるのです。


借地で建替えをする場合、上記の期間で必要となる資金は
承諾料、既存建物解体工事費、建物契約金、建物中間金(契約により異なる)となります。
比較的小さな建物でも簡単に1千万以上となってしまいます。

無担保、無保証で1千万以上借り入れできる人はそうそういません。

ですからその無担保期間に必要となる資金の多くを自己資金でまかなえなければならないのです。

収入が高くても、金遣いが荒く自己資金が無い人が建替えできないのは、言わずもがなです。

自己資金が無く、借地に高い利回りの収益物件を建てようとするのも同じ理由になります。


借地に建物を建てたい人は頑張ってお金を貯めましょう。




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2 コメント

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ポチお様 (管理人)
2009-04-11 15:38:26
あったら良いと思いますが、やはりフルローンをまかなう保険は難しいでしょう。

少なくとも承諾料と契約金等の諸費用ぐらいは無いと厳しいと思います。

「今まで稼いできた収入から、収入全部を使ってしまう様な人に融資をするのは不安である」
銀行の意見ですが、私も同感です。

銀行も融資の際、その人の生き様を重要視するそうです。
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Unknown (ポチお)
2009-04-10 20:31:14
勉強になります。

以前の記事にあった
完成補償みたいな保険に入って
質権?設定するなんて
事はできないんでしょうか?
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