美術コースブログ

八戸工業大学第二高等学校美術コースの公式ブログです

美術コース展覧会見学

2014-09-02 13:11:41 | お知らせ

8月26日(火)、美術コース全学年で青森県立美術館で開催している企画展「美少女の美術史『少女』について考えるための16の事柄」展と常設展を見学しました。
 本展の展示説明を受けた後、地下の展示室へ。企画展入り口には巨大な美少女が!

  
 本展覧会は、「美人図」が盛んに制作された江戸時代から、「少女」が誕生した近代を経て、「美少女」が日々メディアをにぎわす現代にいたるまでの様々な少女のイメージを探索し、日本人が少女という存在に何を求めてきたかを振り返るものです。漫画やアニメという身近なテーマは、美術コースの生徒達にとっては興味深い内容であったようです。

 


<展覧会の感想>                                                       

・今回の「美少女の美術史」展で驚いたのは、どの作品も、確かに「美少女」だと感じたことです。古い作品でも新しい作品でも、どんな絵柄の少女でも美しいと思いました。時代や人によって「美」というものはこんなにも傾いているのに、全ての作品が、全ての人に通ずる「美少女」のイメージを捉えていることがとてもすごいと思いました。(1年)

・時代によって顔立ちの違う少女達に感心しました。下膨れの顔に細長いつり目の顔から、目が大きくなり、輪郭がシャープになり、今のアニメの画風になっていく様を間近で観た気がしました。
 女性が社会に積極的に進出する時代になりました。美少女たちは、そんな女性の強さや弱さを持ち合わせ、活躍しています。その姿に、男性だけではなく女性も夢中になるのだと感じました。美少女展を観ることができて本当に良かったです。(1年)

・古風な作品から現代的なデジタルを駆使した作品まで豊富で、とても楽しむことができました。
 作品を比べながら観ると、作者が異なり、個性が出ている作品に共通するのが色の美しさ、形の美しさだと感じました。画風は違えど、どれも美しいと感じることが、今回の展示の魅力でした。それぞれが強調している美しさは何か、と考える事が楽しみにもなり、自分の感性を豊かにできる機会だとも思いました。(2年)

・美少女というイメージは時代とともに変化し続けていると感じました。そして、時代が少女のイメージに反映されているのだと思いました。戦前、戦後の時には家で遊んでいる少女などが多く描かれていましたが、スポーツが流行した時代は、リボンの騎士や最終兵器彼女などの、立ち向かうヒーローの様な美少女が生まれたりと、流行や時代背景によって美少女というものが生まれ変わり、また新しい美少女という概念が生まれるのだと思いました。次はどんな「美少女」が生まれてくるのかが楽しみです。(2年)

・展示場に入るとすぐに、テーマである美少女の立体がありました。そこでは写真を撮っても良かったので色んな角度から写真を撮りました。たくさんの展示の中でも特に印象に残ったのは、「少女の憂い」という作品でした。数人の少女がベッドの上で本を読んだり、ポーズを取ったり好きなことをしている絵です。その中の美少女たちはとても大きな目をしていて、どこか悲しそうな目をしていました。どの絵の少女達も、ただ美しいだけではなく、何かを伝えたそうな表情がとても可愛いと思いました。(2年)