家事事件修習スタート

今日から家事事件の修習です。


家事事件とは，家庭に関する事件で，親子・夫婦・相続などの問題を取り扱います。

昨日までの少年事件は，本来刑事事件に属しますが，家庭に問題がある場合が多いので，家事事件を取り扱う家庭裁判所でともに扱っています。


今日は離婚の裁判と遺産分割の調停を傍聴しました。


最近の離婚事件では，離婚すること自体には争いはなく，財産分与・慰謝料や子供の親権もをめぐって争われることが多いようです。

遺産分割では，たとえば，長男はこれだけ被相続人たる親の面倒を見たから遺産を増やせと要求し（余り認められませんが，法的には相続財産の形成に寄与したという意味で，寄与分といいます），そのほかの人は長男は教育などの面で親から特別の利益を受けたからその分遺産の取り分を減らせ（特別受益といいます）などと要求したりします。

はっきり言って経済的にはそれほど主張の差が見られないような事件でも，それまでのもろもろの不満が募って，ここまで来てしまっているように思います。それは，だいたいがコミュニケーション不足が原因と思われますが，こじれると，お互いなかなか相手に歩み寄れなくなるようです。


まあ，第三者的にみれば，家族内の問題なんだからじっくり話し合って解決しろよ，といいたくなりますが，家族内で解決できないから裁判所に来ているのであったそれを言ったらおしまいです


一週間という短い期間ですが，有意義な修習にしたいものです。