アプリコット プリンセス

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共形サイクリック宇宙論とハイパー リバーサル宇宙

2023-11-03 11:34:59 | 理論物理学 素粒子
 

 共形サイクリック宇宙は、膨張する宇宙に存在する物質が最終的に消滅して無に至り、ビッグバンになって生まれ変わる宇宙になる。

 この宇宙論では、空間膨張によって物質は最終的にバラバラに分解されて素粒子となり、その素粒子が宇宙空間の膨張によって光速度を越えて運動することで永遠の彼方に消え去る事で無に帰すと考える。

 そして、無になった宇宙は、大爆発をおこして再び蘇るのだ。

 共形サイクリック宇宙は、ビッグバン宇宙と同じような宇宙論ですが、宇宙が消滅したり、生まれ変わったりしながら永遠に存在し続けるところが少しだけ異なっている。

「物理法則は、すべての座標系において同じ形式でなければならない」あるいは「一般座標変換によって物理法則は不変である」という原理がある。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
 この原理に基づいて、相対性理論は構築されており、ミクロの物理に於いては概ね良く成り立っている。しかし、マクロの物理に於いては、様々なパラドックスを生み出している事は前の記事に記した。

 ミクロの世界で共変性原理が良く成り立っているのには理由がある。ミクロの世界にある特徴としては虚時間があり、この時間はマクロの世界には応用できない特殊な時間と言える。

 時間と空間との間に対称性を成立させるには、正規の時間の概念を変更して虚時間を導入する必要がある。これは、物理法則は、すべての座標系において同じ形式でなければならないとする共変性原理による要請でもある。

 この虚時間があることで、共変性原理は成り立っており、ミクロの物理に多くの対称性が広がっていると考えられる。例えば、陽子と反陽子、電子と陽電子の存在は、共変性原理は成り立っている事で存在理由が説明される対称性の一例となる。

 当然の事ではあるが、マクロの世界には、このような対称性はないのである。ミクロとマクロの世界をごちゃ混ぜにして統合すれば変なパラドックスを生み出してしまうのだ。

 共形サイクリック宇宙論は、共変性原理をマクロに応用する事で、ミクロとマクロの世界をごちゃ混ぜにしているように見える。ミクロの物理とマクロの物理は対称性が異なっており、同じ原理を当て嵌めても矛盾が生じてしまうことは自明であると考えられる。

 ハイパー リバーサル宇宙は、ミクロとマクロを完全に分離している。ただし、宇宙開闢時にミクロはマクロに大逆転する事になる。これは、ヒッグス粒子がoldヒッグス粒子になる事を意味しており、ミクロのヒッグス粒子は、マクロのoldヒッグス粒子となる事で、新しい宇宙が開闢することを意味している。