ゆっくりと世界が沈む水辺で

きしの字間漫遊記。読んでも読んでも、まだ読みたい。

『リボルバー REVOLVER』を観てきました。

2008-08-01 | 観るものにまつわる日々のあれこれ
 
なんで1週間だけなのだろう。
しかも、朝1回、夜1回。
どれだけの人が観られるというのか。
でも、どれだけの人が観たいと思うか、の問題もあるしな。
世の中、ぽにょぽにょ歌っている時期だし。

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7年間の独房暮らしから戻ったギャンブラー、ジェイク・グリーン。
出所した彼が復讐を誓うのは、7年前、自分を陥れたカジノ王・マカ。
2年の準備期間ののち、彼はマカのカジノに現れ、マカから大金を巻き上げる。
札束を無造作に入れたボストンバックを片手に「勝負はまだ終わらない」とカジノから引き揚げるグリーン。
ところが、その帰り道、彼は階段から転落し、病院に運ばれる。
いったい彼の体に何が起きたのか。
一方、怯えたマカは殺し屋をグリーンにさし向けるが、グリーンは謎の2人組ザックとアヴィに助けられて命拾い。
と、安心したのもつかの間、この2人組からグリーンはとんでもないことを吹っかけられる。
有り金全部と引き換えに、俺達が守ってやる。
その代わり、逆らうな。質問にはすべて答えろ。
病院での検査で余命3日と宣告され、動揺もしていたグリーンは、彼らの申し出に乗ってしまう。
始まるのは、グリーン達、マカ達、マカの商売敵・ジョン卿、そして謎の人物サム・ゴールドが絡み合う行方の分からないゲーム。
回るのは弾倉であり、ゲームであり、彼らの運命である。
本当のカモは誰か。
本当の仕掛け人は誰か。

もっと軽い作品を想像していったのだが、これがけっこうシリアスで面白かった。
よくよく見れば、「スタイリッシュ・サスペンス・アクション」となっていて、製作はリュック・ベッソンで、監督・脚本がガイ・リッチーという人。
主役は「トランスポーター」のジェイスン・ステイサム。
私にとっては良い方向へ予想が外れた感じ(というより、もっとちゃんと作品紹介を読んでいけという話だけれど)。
先の読みにくい、いったい誰が黒幕なのか、だいぶ先に進まないと分からない展開が気を抜かせない。
ようやく真相がはっきりとし始めても、13階のエレベータのシーンから、ラストの銃声までさらに緊張感は高まる。

登場人物も魅力的。
ポスターで一番右奥にいるのはマカが雇う腕利きの殺し屋で、黒縁めがねで白っぽいコートをいつも着ている。
非常な殺し屋のはずなのに拷問が大嫌いで、泣いている女の子には優しい。
父親が拷問を受け、周りで人が死んでいくのを目の当たりにした少女に、この殺し屋はこう言うのだ。
『これは全部夢だよ。大人のゲームなんだ。』
正確無比な狙いで、おそらくは何百人もの人間をその銃で殺してきたのだろうに。
もちろん、その他の人物たちもかっこいいのである。
で、ちょっとマヌケで可愛かったりする。
マカのダメっぷりも気持ちいい。
主人公のグリーンをおくとすると、群を抜いてかっこよくて好きのは、鮮やかにゲームを転がすザックとアヴィなのだけれど。

ポスターといえば、下半分を占めているのがチェス・ボード。
作品の中で、チェスは大きなキーワードになっていて、グリーンとアヴィがチェス盤を挟んで交わす意味深な会話のシーンは目も耳も釘付け。
と、思い出しているそばから、もう一度観たくなってしまった。
でも、1週間だけなのだ。
…DVD?





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