雀庵の「常在戦場/94 学ばざれば則ち亡国」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/374(2021/10/9/土】何なんだろう、と好奇心を持つのはいいものである。
小生は医者の診断では鬱病だが、鬱病ではあまりにもありきたりで「私も時々落ち込むわ」なんてことでちっとも同情も評価もされないので、「自閉スペクトラム」と自称している。何となく偉そうだ。
精神病院の隣の薬局でもらった冊子によると、この病気の親戚は発達障害(ADHD)で、エジソン(1847 - 1931年)はその代表格だという。彼は子供の頃から度を越した「知りたがり屋」で、「なぜ?」を連発して教師を困らせ、小学校はたったの3か月で中退になった。彼の旺盛な好奇心と豊かな創造性を理解し応援したのは母親だけだったそうだ。生涯で1300もの発明をなした。
1964年頃に父が商売用で買った初代大型冷蔵庫はGE(ゼネラル・エレクトリック)製だった。GEは元々はエジソンが創業したEdison General Electric Companyだ。日本との縁も深く、「エジソンは1879/明治12年、京都の竹をフィラメント素材に使用し、白熱電球を完成させました」(GE)。
<エジソンが白熱電球の改良でフィラメントに使用した竹の産地、京都府八幡市男山の石清水八幡宮境内に彼の記念碑がある。電気・電波・コンピュータの守護神として崇敬を集めている電電宮がある京都嵐山の法輪寺にも記念碑がある。また、これが縁で八幡市はエジソンの生誕地であるマイランと友好都市の提携をしている>(WIKI)。GEの日本での最初の事業は1886/明治19年で、政府の印刷工場に発電機を納入している。
エジソンの助手や周辺には日本人青年が結構いた。岡部芳郎(電気技師)、岩垂邦彦(NECの創設者)、沢井廉(電気技師)、藤岡市助(日本で白熱電球を製造)など、エジソンに学びそれを活かした日本人たちは、電化製品に強い現在の日本の礎を作った(NTTファシリティーズ「でんき案内板」)。
エジソンは、技術を学ぶ日本人に「外国から輸入すれば良いと考えていてはいけない。自分の国で作ろう、という気概を持たなければ国が滅ぶ」と伝えていたという。まことに立派な箴言だ。科学、サイエンス、学問は代々が継承し、それを発展させなければ永遠に後塵を拝すことになる。先進国になるか、後進国のままか、“エジソン魂”次第だ。
いつの時代でも国境や国籍を越え、さらに私欲を捨てて他国のために貢献してくれる人はいるのだろう。それが母国や他国のために良かったのか悪かったのか・・・幸いにも遅れてきた青年、日本は“和魂洋才”、外国人に多くを学んで先進国になれた。植民地にされた国が圧倒的に多い中で運も良かったのだろうが、最先端技術を受け入れる素地、好奇心があったのが幸いした。
日本は種子島の火縄銃にビックリしてから間もなく、堺は世界有数の火縄銃製造輸出国になり、蒸気船を見てから数か月でミニチュアの蒸気船を造り、やがて造船王国にもなった民族は稀有だろう。今でも多くの優れた国、人から学ぶべきことは多い。
近年は外国出身の論客が日本人に「赤ずきんちゃん気を付けて!」と、警鐘を鳴らしてくれることがずいぶん増えてきた。“外国から見た日本論、世界論”でもあり、「ああ、こういう見方もあるのか」などと、小生にはとても勉強になる。子曰、学びて時(つね)に之を習う、また悦(よろこ)ばしからずや。
WEB chichi 2021/10/2「マックス・フォン・シュラーが読み説く:バイデン政権の終焉、凋落する超大国アメリカ」も刺激的だった。さわりはこんな風。
<コロナ対策、不法移民への対処、アフガン撤退問題・・・バイデン政権が抱える問題の一部にすぎません。しかし、私はそれらがバイデン政権の命取りとなり、近い将来、政権の終焉が訪れることは間違いないと思います。
とはいえ、もしバイデン政権が崩壊したとしても、憲法に従って次の大統領になるのは、極左のカマラ・ハリス副大統領です。ただ、彼女も敵が多く、弾劾の話がでていますから、おそらく長く政権を維持することはできないでしょう。
そうなると、次に大統領となるのはナンシー・ペロシ下院議長ですが、彼女も極左で80歳を超えています。要するに、バイデン政権が崩壊しても、アメリカは政治的に不安定な状況が当分続くことになります。国民の分断も深刻化し、アメリカ社会はより一層の混乱状態に陥るはずです。そうなると、アメリカ軍が事態の収拾のために動くという状況も全くあり得ない話ではないでしょう。これまでもこの WEBchichi の寄稿で再三主張してきましたが、それほどアメリカは危機的な状況なのです。
にも拘らず、日本の政治家の多くはアメリカはこれからもずっと超大国であり、永久に日本を守ってくれると思い込んでいます。見識のあるしっかりしたリーダーが不在という意味では、日本もアメリカの状況と同様なのかもしれません。
この危機を乗り越えるために、私が日本人一人ひとりにお伝えしたいことは、アメリカを頼ることはもちろん、政治家が何とかしてくれるだろう、という依存心を捨て去ることです。また、様々な利害関係者、日本の弱体化をもくろむ勢力から影響を受け、日本をミスリードしようとする一部メディアの情報をそのまま鵜呑みにしないことです。
そして一人ひとりが「自分の国、社会の未来は、自分たちで決める、守り抜く」という強い決意を持ち、自らの頭で物事を判断し、政治、メディアに対して「イエス」「ノー」を主張していくことです。アメリカでも、政治家でもない、あなた自身が日本のために立ち上がる時がやってきたのです>
ニッポン、加油!と𠮟咤激励されている感じ。氏の経歴は――
<1956年アメリカ・シカゴ生まれ。1974年に岩国基地に米軍海兵隊として来日、アメリカ軍の情報局で秘密調査などに従事。退役後は、国際基督教大学、警備会社、役者、ナレーター等、日本国内で幅広く活動する。
著書に『アメリカ人が語る 日本人に隠しておけないアメリカの"崩壊"』『日本に迫る統一朝鮮の悪夢』『アメリカ人が語るアメリカが隠しておきたい日本の歴史』(いずれもハート出版)『アメリカはクーデタによって、社会主義国家になってしまった』(青林堂)などがある。YouTube公式チャンネル「軍事歴史がMAXわかる!」でも情報発信中>
シュラー氏のような優れた親日論客が増えている一方で、日本のマスコミには共産主義独裁やリベラル≒アカモドキを堂々と擁護するとんでもない反日論客、記者が実に多い。それにウンザリしているのは小生のようなヒッキーヂヂイのみならず、TBSワシントン支局長を務めていた方も唖然としている。
Daily WiLL Online 2021/8/6「山口敬之の深堀世界の真相(45)"ウイルス起源"の攻防を報じない日本メディアの『質の低さ』」からさわりを紹介する。
<アメリカの共和党は8/2、新型コロナウイルスの起源に関する報告書を公表。この報告書は実は同党が昨年9月に出した「最終報告書」の付録というべきもので、にもかかわらずこのタイミングで発表されたのは、"ウイルス起源"の調査を進めるバイデン政権にプレッシャーをかける意味合いがある。
しかし、このような米国政治のダイナミズムを報じる日本のメディアは残念ながら皆無だ。米国での"ウイルス起源"の攻防と、そこからわかる日本メディアの劣化具合に迫る――
産経新聞の黒瀬悦成ワシントン支局長は、昨年の大統領選挙期間を通じて、アメリカの大手メディアも顔負けの「反トランプ」報道に徹した。選挙不正を告発する複数の証拠や資料が出てきているのにもかかわらず、トランプ陣営の選挙不正に関する主張を「根拠なし」と断定した。
昨年4/30にトランプ大統領がコロナウイルスの武漢研究所流出説に触れた際には、反トランプの姿勢を鮮明にしていたニューヨークタイムズ(NYT)の記事を引用して、
「同紙によれば、民主党を支持する一部の情報当局者の間では、トランプ政権が関連情報を中国非難のために政治利用する恐れがあるとして懸念が広がっているという」と書いた。
こうした黒瀬氏のような報道が、武漢研究所流出説を大統領選挙の情報戦に矮小化し、ウイルスの起源を客観的に検証する道を阻んできた。「トランプ憎し」で研究所流出説を圧殺してきたという意味では、日米の他のメディアも同罪である。異なるのは、自らの情報圧殺という罪をどう糊塗するかという「言い訳」と「誤魔化し」の手法の違いだ。
例えばNYTと深い関係のある朝日新聞は、米下院外交委員会の共和党トップのマコール議員の追加文書についてこう伝えた。
<【朝日 大島隆】新型コロナウイルスの起源をめぐって、マコール議員と同党スタッフが8/1、「コロナウイルスを研究していた中国・武漢の研究所から流出したことを示す多くの証拠がある」とする報告書を発表した。同委の共和党は昨年9月に新型コロナの起源に関する報告書をまとめていた。その後明らかになった情報などを元に新たに作成したという>
最終報告書が昨年9月にまとめられていた事については、当時は触れなかったくせに何食わぬ顔をしてアッサリと触れている。全く触れない黒瀬氏がズルいか。あるいはシレっと触れる朝日新聞大島氏の方がズルいか。はっきりしているのは、黒瀬氏や大島氏の記事からは、「▼ウイルスの起源を巡ってアメリカで何が議論の焦点になっているかも、▼バイデンと情報機関の駆け引きも、▼アメリカ政治のダイナミズムも一切伝わってこない」という事である>
油断も隙もありゃしない。自称リベラル≒アカは国会議員から地方議員、記者、物書きまで私利私欲のためには何でもするから安易に信じるとロクなことにはならない。ミスリードされないように、「情報」を得たら鵜呑みにしないで、自らができるだけ調べることが大事だ。
国政を左右するような諜報活動は90%が公表されたものの分析で、独自の(スパイとか秘密的な)調査は10%だと言う。そのレポートをどう評価し、活用するかは情報部門の長や為政者次第だから、時には正確な情報でも無視されたりする。それどころか使い捨てされたのが在日ドイツ人記者のゾルゲだった。
<ゾルゲがソビエトの諜報機関のために働いていることが確認されると、日本側はソビエトに彼の運命について2度通告した。2度ともソビエト側はこう回答した。「ソビエト連邦は、リヒャルト・ゾルゲなる者について何ら与り知らない」
ソビエト側が捕虜交換に応じてゾルゲを救わなかった確かな理由は分からないが、スターリンはソルゲが日本側の取り調べで“ソ連のために働いた事実を認めた”ことが許せなかったのだと考えられている。ソビエトの諜報員としてあるまじき行為だったからだ。
スターリンは自国で最も優秀な諜報員を見捨て、こうしてゾルゲの運命は決した。ロシア側を嘲るように、日本は1944年11月7日、ロシア革命27周年記念日に彼を絞首刑に処した>(ロシアビヨンド)
ゾルゲの存在が知られ「ソ連邦英雄」の勲章を授かったのはスターリン死後の1964年だった。木鐸のカナリアは捕縛されると祖国から無視され見捨てられることが少なくないのだろう、中国でスパイ容疑で収監された日本人10数名の様子はほとんど報道されていない。
小生が偏執狂的に書き散らしている反共系雑文は、最初は「何なんだろう、どうなっているんだろう」という好奇心や関心から始まったが、近年では「忙しい人に代わって現状を伝える」のが目的になってきた。少しでも役立てれば幸甚だ。
・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/374(2021/10/9/土】何なんだろう、と好奇心を持つのはいいものである。
小生は医者の診断では鬱病だが、鬱病ではあまりにもありきたりで「私も時々落ち込むわ」なんてことでちっとも同情も評価もされないので、「自閉スペクトラム」と自称している。何となく偉そうだ。
精神病院の隣の薬局でもらった冊子によると、この病気の親戚は発達障害(ADHD)で、エジソン(1847 - 1931年)はその代表格だという。彼は子供の頃から度を越した「知りたがり屋」で、「なぜ?」を連発して教師を困らせ、小学校はたったの3か月で中退になった。彼の旺盛な好奇心と豊かな創造性を理解し応援したのは母親だけだったそうだ。生涯で1300もの発明をなした。
1964年頃に父が商売用で買った初代大型冷蔵庫はGE(ゼネラル・エレクトリック)製だった。GEは元々はエジソンが創業したEdison General Electric Companyだ。日本との縁も深く、「エジソンは1879/明治12年、京都の竹をフィラメント素材に使用し、白熱電球を完成させました」(GE)。
<エジソンが白熱電球の改良でフィラメントに使用した竹の産地、京都府八幡市男山の石清水八幡宮境内に彼の記念碑がある。電気・電波・コンピュータの守護神として崇敬を集めている電電宮がある京都嵐山の法輪寺にも記念碑がある。また、これが縁で八幡市はエジソンの生誕地であるマイランと友好都市の提携をしている>(WIKI)。GEの日本での最初の事業は1886/明治19年で、政府の印刷工場に発電機を納入している。
エジソンの助手や周辺には日本人青年が結構いた。岡部芳郎(電気技師)、岩垂邦彦(NECの創設者)、沢井廉(電気技師)、藤岡市助(日本で白熱電球を製造)など、エジソンに学びそれを活かした日本人たちは、電化製品に強い現在の日本の礎を作った(NTTファシリティーズ「でんき案内板」)。
エジソンは、技術を学ぶ日本人に「外国から輸入すれば良いと考えていてはいけない。自分の国で作ろう、という気概を持たなければ国が滅ぶ」と伝えていたという。まことに立派な箴言だ。科学、サイエンス、学問は代々が継承し、それを発展させなければ永遠に後塵を拝すことになる。先進国になるか、後進国のままか、“エジソン魂”次第だ。
いつの時代でも国境や国籍を越え、さらに私欲を捨てて他国のために貢献してくれる人はいるのだろう。それが母国や他国のために良かったのか悪かったのか・・・幸いにも遅れてきた青年、日本は“和魂洋才”、外国人に多くを学んで先進国になれた。植民地にされた国が圧倒的に多い中で運も良かったのだろうが、最先端技術を受け入れる素地、好奇心があったのが幸いした。
日本は種子島の火縄銃にビックリしてから間もなく、堺は世界有数の火縄銃製造輸出国になり、蒸気船を見てから数か月でミニチュアの蒸気船を造り、やがて造船王国にもなった民族は稀有だろう。今でも多くの優れた国、人から学ぶべきことは多い。
近年は外国出身の論客が日本人に「赤ずきんちゃん気を付けて!」と、警鐘を鳴らしてくれることがずいぶん増えてきた。“外国から見た日本論、世界論”でもあり、「ああ、こういう見方もあるのか」などと、小生にはとても勉強になる。子曰、学びて時(つね)に之を習う、また悦(よろこ)ばしからずや。
WEB chichi 2021/10/2「マックス・フォン・シュラーが読み説く:バイデン政権の終焉、凋落する超大国アメリカ」も刺激的だった。さわりはこんな風。
<コロナ対策、不法移民への対処、アフガン撤退問題・・・バイデン政権が抱える問題の一部にすぎません。しかし、私はそれらがバイデン政権の命取りとなり、近い将来、政権の終焉が訪れることは間違いないと思います。
とはいえ、もしバイデン政権が崩壊したとしても、憲法に従って次の大統領になるのは、極左のカマラ・ハリス副大統領です。ただ、彼女も敵が多く、弾劾の話がでていますから、おそらく長く政権を維持することはできないでしょう。
そうなると、次に大統領となるのはナンシー・ペロシ下院議長ですが、彼女も極左で80歳を超えています。要するに、バイデン政権が崩壊しても、アメリカは政治的に不安定な状況が当分続くことになります。国民の分断も深刻化し、アメリカ社会はより一層の混乱状態に陥るはずです。そうなると、アメリカ軍が事態の収拾のために動くという状況も全くあり得ない話ではないでしょう。これまでもこの WEBchichi の寄稿で再三主張してきましたが、それほどアメリカは危機的な状況なのです。
にも拘らず、日本の政治家の多くはアメリカはこれからもずっと超大国であり、永久に日本を守ってくれると思い込んでいます。見識のあるしっかりしたリーダーが不在という意味では、日本もアメリカの状況と同様なのかもしれません。
この危機を乗り越えるために、私が日本人一人ひとりにお伝えしたいことは、アメリカを頼ることはもちろん、政治家が何とかしてくれるだろう、という依存心を捨て去ることです。また、様々な利害関係者、日本の弱体化をもくろむ勢力から影響を受け、日本をミスリードしようとする一部メディアの情報をそのまま鵜呑みにしないことです。
そして一人ひとりが「自分の国、社会の未来は、自分たちで決める、守り抜く」という強い決意を持ち、自らの頭で物事を判断し、政治、メディアに対して「イエス」「ノー」を主張していくことです。アメリカでも、政治家でもない、あなた自身が日本のために立ち上がる時がやってきたのです>
ニッポン、加油!と𠮟咤激励されている感じ。氏の経歴は――
<1956年アメリカ・シカゴ生まれ。1974年に岩国基地に米軍海兵隊として来日、アメリカ軍の情報局で秘密調査などに従事。退役後は、国際基督教大学、警備会社、役者、ナレーター等、日本国内で幅広く活動する。
著書に『アメリカ人が語る 日本人に隠しておけないアメリカの"崩壊"』『日本に迫る統一朝鮮の悪夢』『アメリカ人が語るアメリカが隠しておきたい日本の歴史』(いずれもハート出版)『アメリカはクーデタによって、社会主義国家になってしまった』(青林堂)などがある。YouTube公式チャンネル「軍事歴史がMAXわかる!」でも情報発信中>
シュラー氏のような優れた親日論客が増えている一方で、日本のマスコミには共産主義独裁やリベラル≒アカモドキを堂々と擁護するとんでもない反日論客、記者が実に多い。それにウンザリしているのは小生のようなヒッキーヂヂイのみならず、TBSワシントン支局長を務めていた方も唖然としている。
Daily WiLL Online 2021/8/6「山口敬之の深堀世界の真相(45)"ウイルス起源"の攻防を報じない日本メディアの『質の低さ』」からさわりを紹介する。
<アメリカの共和党は8/2、新型コロナウイルスの起源に関する報告書を公表。この報告書は実は同党が昨年9月に出した「最終報告書」の付録というべきもので、にもかかわらずこのタイミングで発表されたのは、"ウイルス起源"の調査を進めるバイデン政権にプレッシャーをかける意味合いがある。
しかし、このような米国政治のダイナミズムを報じる日本のメディアは残念ながら皆無だ。米国での"ウイルス起源"の攻防と、そこからわかる日本メディアの劣化具合に迫る――
産経新聞の黒瀬悦成ワシントン支局長は、昨年の大統領選挙期間を通じて、アメリカの大手メディアも顔負けの「反トランプ」報道に徹した。選挙不正を告発する複数の証拠や資料が出てきているのにもかかわらず、トランプ陣営の選挙不正に関する主張を「根拠なし」と断定した。
昨年4/30にトランプ大統領がコロナウイルスの武漢研究所流出説に触れた際には、反トランプの姿勢を鮮明にしていたニューヨークタイムズ(NYT)の記事を引用して、
「同紙によれば、民主党を支持する一部の情報当局者の間では、トランプ政権が関連情報を中国非難のために政治利用する恐れがあるとして懸念が広がっているという」と書いた。
こうした黒瀬氏のような報道が、武漢研究所流出説を大統領選挙の情報戦に矮小化し、ウイルスの起源を客観的に検証する道を阻んできた。「トランプ憎し」で研究所流出説を圧殺してきたという意味では、日米の他のメディアも同罪である。異なるのは、自らの情報圧殺という罪をどう糊塗するかという「言い訳」と「誤魔化し」の手法の違いだ。
例えばNYTと深い関係のある朝日新聞は、米下院外交委員会の共和党トップのマコール議員の追加文書についてこう伝えた。
<【朝日 大島隆】新型コロナウイルスの起源をめぐって、マコール議員と同党スタッフが8/1、「コロナウイルスを研究していた中国・武漢の研究所から流出したことを示す多くの証拠がある」とする報告書を発表した。同委の共和党は昨年9月に新型コロナの起源に関する報告書をまとめていた。その後明らかになった情報などを元に新たに作成したという>
最終報告書が昨年9月にまとめられていた事については、当時は触れなかったくせに何食わぬ顔をしてアッサリと触れている。全く触れない黒瀬氏がズルいか。あるいはシレっと触れる朝日新聞大島氏の方がズルいか。はっきりしているのは、黒瀬氏や大島氏の記事からは、「▼ウイルスの起源を巡ってアメリカで何が議論の焦点になっているかも、▼バイデンと情報機関の駆け引きも、▼アメリカ政治のダイナミズムも一切伝わってこない」という事である>
油断も隙もありゃしない。自称リベラル≒アカは国会議員から地方議員、記者、物書きまで私利私欲のためには何でもするから安易に信じるとロクなことにはならない。ミスリードされないように、「情報」を得たら鵜呑みにしないで、自らができるだけ調べることが大事だ。
国政を左右するような諜報活動は90%が公表されたものの分析で、独自の(スパイとか秘密的な)調査は10%だと言う。そのレポートをどう評価し、活用するかは情報部門の長や為政者次第だから、時には正確な情報でも無視されたりする。それどころか使い捨てされたのが在日ドイツ人記者のゾルゲだった。
<ゾルゲがソビエトの諜報機関のために働いていることが確認されると、日本側はソビエトに彼の運命について2度通告した。2度ともソビエト側はこう回答した。「ソビエト連邦は、リヒャルト・ゾルゲなる者について何ら与り知らない」
ソビエト側が捕虜交換に応じてゾルゲを救わなかった確かな理由は分からないが、スターリンはソルゲが日本側の取り調べで“ソ連のために働いた事実を認めた”ことが許せなかったのだと考えられている。ソビエトの諜報員としてあるまじき行為だったからだ。
スターリンは自国で最も優秀な諜報員を見捨て、こうしてゾルゲの運命は決した。ロシア側を嘲るように、日本は1944年11月7日、ロシア革命27周年記念日に彼を絞首刑に処した>(ロシアビヨンド)
ゾルゲの存在が知られ「ソ連邦英雄」の勲章を授かったのはスターリン死後の1964年だった。木鐸のカナリアは捕縛されると祖国から無視され見捨てられることが少なくないのだろう、中国でスパイ容疑で収監された日本人10数名の様子はほとんど報道されていない。
小生が偏執狂的に書き散らしている反共系雑文は、最初は「何なんだろう、どうなっているんだろう」という好奇心や関心から始まったが、近年では「忙しい人に代わって現状を伝える」のが目的になってきた。少しでも役立てれば幸甚だ。
・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」