動物日記

動物についての、いろんなお話し

メジロさんがたくさん・・・

2008年06月26日 | Weblog
違法飼養のメジロさんが62羽もやってきました

その飼養状態の悪さに、呆れています


10羽ほどまとめて入れてあった金属製のかごの中の糞のすごいこと
かご全体の半分の高さまで糞の山ができていました


すり餌を食べた糞ですので、上のほうは緑色で下の古い部分は茶色や黒に変色していました臭いがなければ、これは山のオブジェか?と思えるほど高くそびえ立っていました


その糞も問題ですが、その糞の中にメジロさんの死体がそのまま放置されていましたなぜ?
鳥が好きで法を犯してまでも飼養しているのではないのでしょうか・・・

驚き続きでした


他のカゴもヌルヌルしていて、洗浄するのに相当な時間を費やしました雨の中びしょ濡れになりつつ・・・

その後、山のオブジェができていた金属製のカゴを洗浄していた職員が「気持ち悪い」と言いながら、何かを持ってきました

よく見ると、糞の山の奥底でメジロさんが白骨化していました
周りは洗い流されていましたが、ウジ虫君たちも相当いたようです


たくさんのメジロさんを捕獲して、小さなかごに閉じ込めるだけでもひどいことなのに、掃除もしない、死体もそのまま放置
一体何を考えているからできることなのでしょうか?

とにかく、このメジロさんたちのカゴは悲惨な状態でした1日中臭いが消えず、家に帰宅した後もずっと臭いような・・・


結果的にたくさんのメジロさんたちを飼養するから、こんな状態になってしまうのです

熊本県では、許可を得ればメジロさんは1世帯に1羽を飼養することはできます

ただし、きちんとした手順で申請をしなければ違法です

いつ捕まるのか・・・
そんな思いのまま、たくさんのメジロさんたちを人目に触れないように隠れて飼養して何が楽しいのでしょうか


野鳥をカゴの中に閉じ込め、自由を奪うことが愛鳥家なのでしょうか?

最近多い問い合わせ・・・

2008年06月24日 | Weblog
最近多い問い合わせですが・・・

野鳥についての問い合わせはもちろんなのですがミドリガメについての問い合わせが増えています

ミドリガメ・・・正式な名称はミシシッピアカミミガメと言い、外来生物です。

外来生物とは、もともと日本にいなかった生き物を外国から何らかの形により日本に連れてこられたものを言います

最近流行っている、外国産のカブトムシやクワガタもそうです。

一般的にペットショップで売っている犬猫以外の動物のほとんどが外来生物となります

ミドリガメに戻ります

ミドリガメは安価で、小さい時にはかわいいので飼育を経験された方も多いでしょう

しかし・・・
ミドリガメ、実はかなり大きくなりますしかも大きくなると狂暴になり、「シャー」と言いながら威嚇をします時には噛みつくこともあります

このことをご存じない方が多いのはなぜでしょう?飼育を経験された方はたくさんいるはずなのに

ミドリガメを購入された方の多くは、川に放した。池に放した。などとおっしゃいますが

皆さんがミドリガメをたくさん自然界に放したことで、ミドリガメが繁殖しもともと日本にいたカメたちが減少しているのです。

外来生物を飼育する場合、絶対に野に放してはいけません生態系が壊れてしまいます

たかが1匹・・・と思われるかもしれませんが、それを10人・100人の方が同じことをすれば大変なことになります

実際、ミドリガメを保護したけれどどうしたらいいのですか?
との問い合わせが増えています

今の法律では、どうすることもできません。

ただ、外来生物法が適用となりますので野に放す(逃がす)ことはやめてくださいとしか言えないのです。

ということは、残された道は保護した方が最後まで飼育する。もしくは誰かにあげるか・・・

最終的には、安楽死という結果になってしまうのです

ですから、最後まで飼育ができないのであれば安易に購入してはいけません

販売側も、動物を販売する際には事前説明を行うことが義務付けられていますので、大きくなることなどきちんと説明したうえで販売してほしいと願います

雨が続きます・・・

2008年06月21日 | Weblog
雨が続いていますしかも大雨・・・


土砂崩れなどで道路閉鎖というところもあったようですね


これだけ雨が続くと、餌を採れず衰弱した野鳥さんや、ツバメさんの巣が湿気により壊れたり・・・


雨がやんだら、またたくさんの野鳥さんたちが運び込まれそうな雰囲気です



お天気が悪いので、違法捕獲されるメジロさんたちも今のところないので一安心ですが、この雨があがったら今まで我慢していたメジロ愛好家たちの違法捕獲が本格的に行われるのではないかと心配しております


最近は、山奥での捕獲ばかりではないようです

ですから、皆様のおうちの近くでも違法捕獲が行われているかもしれません


もし、そんな現場をお見かけになった時は、即警察にご連絡ください

決して自分では注意しないでください。危険ですので・・・

皆様一人一人の情報提供により、違法捕獲や違法飼育がなくなります
まだまだたくさんの人が罪を犯しています

ご協力をお願いいたします

狩猟について

2008年06月19日 | Weblog
昨日、今日と猟友会の講習会が行われました。

かなりたくさんの方々が受講されたようです

狩猟による捕獲等が鳥獣の個体数管理は鳥獣保護法の基本的な指針でも期待されています


事務局の方とお話をしましたが・・・


実際にはやはり高齢化が進み、狩猟人口は少なくなってきているようです


また、長崎県で猟銃の乱射事件(スポーツクラブで)のおかげで猟銃の検査も厳しくなったらしく・・・


それが面倒だからと、やめてしまう方もいるそうです

高齢になると体が動かなくなる、若い人はもっと違う遊びがあるということでなかなか難しい問題のようです

ただ、若くても山が好きという方もいらっしゃいます。

鳥獣保護センターに子供たちをつれて来られる団体があるのですが、その団体の引率者の方が山が好きな若者です


鉄砲の免許はお持ちですが、なかなか銃猟に出かける暇がないらしく、今度はわなの免許を取るんだと講習会に参加されていました

狩猟が残酷だとおっしゃる方もいますが、狩猟が行われるためにイノシシさんやシカさんの数を抑えられているのかもしれません

今現在でも、シカさんやイノシシさんは増加し、農作物被害に苦しんでいらっしゃる方も少なくありません


しかし、狩猟が行われるために少しでも数は抑えられているのも事実です。


もちろん、適正な数より増えすぎていますので適正な数に戻すためには、狩猟で捕獲された数では追いつかないのですが・・・

人間と野生動物がうまく共生していくためには、適正な数に保つことが大切なことなのですが・・・

なかなかいい方法が見つからないようです

自然環境保護のためにも、若い方々に狩猟に興味をもっていただければ・・・と思います



立つことのできないハヤブサさん

2008年06月18日 | Weblog
昨日、熊本市内のある小学校で、ガラスに当たり飛べなくなったハヤブサさんということで運び込まれました

しかし、なんか様子がおかしいということで、早速獣医さんに診察してもらうことになりました

まだ、若いハヤブサさんで外傷は特に見当たりませんが、片足が異常に腫れあがっていました

獣医さんの診察を終えたハヤブサさんは・・・

人間に飼われていたものと思われ、栄養状態が悪く骨がもろくなっている。溶けているのかもしれない。骨折はしていない。との診察結果でした

偏った餌を与えられていたのではないか・・・とのことでした

猛禽類は、餌の与え方一つで野生復帰が不可能な状態に陥ります
栄養過多・栄養失調など・・・


今回のケースは、初めてだったのですが完全に良くなることはないそうです。骨に筋肉が巻いた状態なので、足が元通りに戻ることはないそうです


猛禽類が片足使うことができないというのは、野生復帰は不可能ということになってしまいます。

なぜなら、餌を食べる時片足で体を支え、片足で餌を掴んで食べるから・・・
獲物の捕獲もできません

治るものであれば・・・と期待はしたものの、最悪の結果が出てしまいました

これも人間に捕えられることなく、自然で自分で餌を採り食べていたならこんな結果は招かなかったのでしょう

せめて正しい餌の与え方さえしてもらえれば・・・

野鳥を無許可で飼ったり捕ったりすることは、違法行為です
違法捕獲は100万円以下の罰金もしくは1年以下の懲役
違法飼養は50万円以下の罰金もしくは半年以下の懲役という厳重な処罰を受けます


今回の場合は、人間が厳重な処罰を受けるとか受けないとかではなくて、こんな状態に追い込まれてしまったハヤブサさんがかわいそうでなりません

もしかすると、ヒナの時なんらかのケガをしてお世話をされたのかもしれません。
わからないままのお世話は危険を伴います


一時的なお世話でも、電話1本いただければ応急処置の方法をお話できるのですが・・・

なんだか、とても悔いの残る結果でした




毎年行われる子どもたちのいたずら・・・

2008年06月16日 | Weblog
年に数件ではあるのですが、毎年職員一同がとなる事件が起こります

それは・・・

ツバメさんの巣を壊し、ヒナを落とす行為です
子供たちにとって、単なるいたずらのつもりかもしれませんが・・・

今日も運ばれてきました自分の身長が届かないからと、わざわざ道具まで持ち出して壊していたそうです


命ある生き物という認識がないのでしょうか?

人間に例えたら、家に赤ちゃんが生まれてお父さんやお母さんが大切に一生懸命子育てをしている最中に他人から家ごと壊されてしまう・・・ということになってしまいます。


野鳥が巣立った後の巣を壊し、材料は何でできているのか・・・などを調べているのであれば、勉強熱心ねと褒めているかもしれません。



しかし・・・
ヒナがいるとわかっている巣を人為的に壊すというのは許せません

どんなに子供であっても、許せるいたずらと許せないいたずらはあります

毎年、ツバメさんの巣が犠牲になります


子供たちの視界に入りやすく、そう高い場所でもないところに巣作りするからでしょうか・・・


私も一人の子を持つ親として、わが子を育てる大変さを交え命について話していかなければならないなあ・・・
とつくづく感じています


学校のお勉強も大切ですが、生き物への接し方がわかってこそ優しい人間に育つのではないかと思っています痛みのわかる人間が増えれば、残虐な事件も少なくなるのではないかと思います


傷病鳥獣の受入について・・・

2008年06月10日 | Weblog
熊本県鳥獣保護センターでは、傷病鳥獣の受入の時間は午前8:30~午後5:00まで行っているのですが、年間に何件か時間外に持ってこられたようでセンター入り口付近に置いて帰られる方がいらっしゃいます


鳥獣保護センターは県の施設ですので、本来は簡単な書類に記入をしていただきその用紙をこちらで保管しなければなりません


書類の問題もあるのですが、一番の問題は・・・傷病鳥獣自体の問題です


①入り口付近に置かれた傷病鳥獣は、一晩外にいることになりますので衰弱した体では夜間に気温が下がることで自分の体温も下がってしまうことがあるのです。そこに置かれていることも知らない職員が翌朝出勤したときには亡くなっていることもあります



②夜のうちに外敵に襲われてしまう。数年前までは外敵による被害はほとんどなかったのですが、ここ1~2年は捨てられた猫たちの餌食になってしまうのです。
鳥獣保護センター駐車場で猫に餌を与える人がいるために、だんだん増えています野鳥の楽園が猫により楽園ではなくなってきています私も猫が嫌いなわけではありませんしかし、餌を与えていい場所かどうかの判断は必要かと思います。



上記のような理由から、傷病鳥獣を置き去りにしないでください。せっかく助けてもらった命なのに、私たちが状態をみることもなく亡くなってしまうということは、結果的に助けてあげられたことになるのでしょうか?


どうしても、仕事の都合などで持込ができない場合には御相談下さい
時間さえあえば職場へ引き取りに伺うこともできますし、土曜日も日曜日も当センターは開館しています

せっかく助けてもらった命ですから、最後の引渡しまでのお世話をお願い致します。


相変わらず運び込まれる野鳥たち・・・

2008年06月07日 | Weblog
毎日10羽前後の野鳥達が運び込まれています

ヒナが大半を占めています毎日大きな口を開けて餌をねだっているヒナたちのお世話に追われています

違法捕獲のメジロさんたちも運び込まれています

この時期は、巣立ったばかりのメジロさんを狙う密猟者が増える時期です

熊本では『子メジロ捕り』と呼ばれ、山菜採りや筍採りと同じようなニュアンスでこの言葉を使用する人がいます

親が子を巣立たせるために、たくさんの餌を運び子育てしてやっと巣立ったという時期に密猟者は捕獲してしまうのです。
ひどい話です

人間と同じで、子供は警戒心が少なく餌付けも安易にできるから・・・というのがその理由のようですが・・・

いつまでもなくならない密猟問題何とかやめさせるいい方法がないものかと日々悩んでいます

しかし、今年になって捕獲現場で警察に捕まった人がいます。
これは、近隣の住民の方がそのことを連絡してくださったことにより警察が現場へ向かった結果でした。

熊本県内全部を毎日見回りするなんて、無理なことです皆様の情報は密猟者撲滅に繋がります

野鳥はみんなのものです言い方を変えれば共有財産ですそれを個人が独り占めするなんてあってはならないことです

もし、そんな現場を見つけられたときにはご連絡してください
よろしくお願い致します


なかなか書けないブログ・・・

2008年06月02日 | Weblog
ブログの更新をなかなかできず・・・

野鳥のヒナたちのお世話と、引き取りの依頼の対応・・・

それから、前年度の事業報告書の作成など毎日追われています

この時期が1年間を通しても一番忙しい時期です

ブログも更新したいのにと思ってはいるのですが

今、ツバメさんのヒナが運びこまれていますツバメさんが来ないと言っていたら、最近になってたくさん来るようになりました。

カラスさんもハシボソカラスさんが主だったのですが、最近はハシブトカラスさんが運ばれてきています

人工哺育していた『ムササビさんの赤ちゃん』や『テンの赤ちゃん』も随分大きくなりました

離乳は済んで、餌も自分で食べています

ヒガラさんのヒナも運び込まれた時はかなり小さかったのですが、ヒガラさんの模様も出てきました後は自力で餌を食べることができるようになれば放鳥の時期を迎えます

みんな元気に育ってくれていますしかし、命を落としてしまうヒナもいることは事実です
1羽でも多く野生復帰させられるように、がんばっています